1. KDDIが通信基地局に関する説明を一方的に打ち切り、朝霞市岡の基地局問題、設置場所の賃借料は月額360円の異常、時系列ノート㉗

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2020年11月17日 (火曜日)

KDDIが通信基地局に関する説明を一方的に打ち切り、朝霞市岡の基地局問題、設置場所の賃借料は月額360円の異常、時系列ノート㉗

KDDIは、11月5日、筆者に対して一方的に通信基地局問題に関する質疑応答の打ち切りを通知した。これに対して筆者は、基地局設置場所(朝霞市城山公園内)を提供している朝霞市に対して、基地局を2020年度中に撤去するように申し入れた。

◆一方的な基地局設置

事件の発端は、KDDIが朝霞市岡3丁目の朝霞市城山公園内に、一方的に通信基地局を設置したことである。(KDDIが朝霞市に支払う賃借料は、月額で約360円である。非常識な価格設定である。)

筆者が設置計画を知って、KDDIに中止を求めたところ、KDDIは一時的に工事をペンディングにした。そして筆者からの質問に文書で回答するようになった。KDDIの言葉を借りると、基地局の近隣住民に対する説明である。

ところがその質疑応答が完了していな段階で、KDDIは一方的に基地局設置工事を再開した。これが8月である。現場で抗議すると、警察を呼んだ。これ自体が企業コンプライアンスにかかわる行為である。

その後も質疑応答は続いた。

◆総務省の規制値に関するKDDIの見解

質疑応答のひとつの争点は、総務省の電波防護指針の安全性である。 総務省の電波防護指針について、KDDIは次のように安全性を強調した。

我が国の電波防護規制値は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が策定し、世界保健機関(WHO)が支持する国際的なガイドラインと同等であり、世界各国の研究結果を基に十分な安全率が適用されております。

これに対して、筆者は日本の総務省の電波防護指針は、1000マイクロワット・パー・センチメートルであり、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の規制値900マイクロワット・パー・センチメートルをはるかに超えている事実を指摘した。

KDDIは、筆者の指摘を認めた上で、次のように質疑応答の打ち切り通知してきた。

6月から4ヶ月余り、いただいたご質問に回答させていただきました。
最近のご質問は黒藪様のこれまでのご経験からすると熟知されている内容と思われますので今回の回答を持って終了とさせていただきます。

 

質疑応答を終わるに際して、筆者は、11月17日、KDDIに対して次の点を確認した。

朝霞市城山公園内のKDD基地局に関する質疑応答の打ち切りの件です。一方的に説明を打ち切るということであれば、次の点を確認しておきます。

1、貴社は近隣住民に対して説明義務を果たさなかった。

2、基地局設置場所の賃借料4300円(年間)は、標準的な価格の範囲から著しく逸脱している。

3、基地局設置に際しては、朝霞市、あるいは朝霞市のみどり公園課とKDDIの間で特別な取り決めがあった。

 以上について、疑義がある場合は、本日中にお知らせください。疑義がない場合は、連絡の必要はありません。

◆基地局撤去の申し入れ
また、朝霞市に対しては、2020年度中に基地局を撤去して、不当な賃借料の差額を市に返済するように求めた。11月6日付けの次の文書である。

 城山公園のKDDI基地局問題に関して、次の申し入れを行います。

1、 今年中に、基地局を撤去すること。

2、 問題の共有地の賃借料を仮に月間6万円と想定したうえで、市長は、実際の賃料360円との差額を朝霞市に支払うこと。

今月中に回答していたくようにお願い申し上げます。

時系列は、以下の通りである。

【11月17日】
黒薮から藤田氏へ通告。

藤田様

朝霞市城山公園内のKDD基地局に関する質疑応答の打ち切りの件です。
一方的に説明を打ち切るということであれば、次の点を確認しておきます。

1、貴社は近隣住民に対して説明義務を果たさなかった。

2、基地局設置場所の賃借料が4300円(年間)は、標準的な価格の範囲から著しく逸脱している。

3、基地局設置に際しては、朝霞市、あるいは朝霞市のみどり公園課とKDDIの間で特別な取り決めがあった。

以上について、疑義がある場合は、本日中にお知らせください。疑義がない場合は、連絡の必要はありません。

黒薮

■裏付け資料

 

【11月6日】
黒薮が朝霞市のみどり公園課に、問題の基地局を今年中に撤去するように通知した。

朝霞市みどり公園課
大塚課長

城山公園のKDDI基地局問題に関して、次の申し入れを行います。

1、 今年中に、基地局を撤去すること。

2、 問題の共有地の賃借料を仮に月間6万円と想定したうえで、市長は、実際の賃料360円との差額を朝霞市に支払うこと。

今月中に回答していたくようにお願い申し上げます。

黒薮

■裏付け資料

 

【11月6日】
黒薮から藤田氏に質問。

藤田様

今回をもって朝霞市城山公園の基地局問題の対応は、終わるとのことですが、わたしは、まだ明確にしてほしい事柄がたくさんあります。貴殿は、責任をもって対処する約束をされたはずですが。

今後、貴社の見解を確認せずに記事を書いたり、チラシを作成しても、抗議等を行わないと解釈してもよろしいでしょうか。取材拒否の扱いで、差支えないでしょうか。

黒薮

【11月5日】
 藤田氏から黒薮に対する回答。ICNIRPの規制値が900マイクロワット・パー・センチメートルであることを認めた上で、質疑応答の打ち切りを一方的に宣言してきた。

黒薮様

KDDIエンジニアリング(株)
藤田です。

周辺にお住まいの方への対応として連絡させていただいております。
城山公園に設置する基地局に関して頂いたお問合せについて回答させて頂きます。

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、「時間変化する電界、磁界
及び電磁界による曝露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)」として
公表しています。その中で、時間的に変化する電界及び磁界への公衆の曝露に関する参考レベルの記載があり、周波数によって算出式が異なります。

「900マイクロワット・パー・センチメートルで間違いないか」とのことで
すが、同ガイドラインでは400-2000MHzにおける電力密度の基準値は、f/200
(ワット/平方メートル )となっています。 *f=周波数(MHz)
逆算すると1.8GHzで算出したものと推測いたします。1.8GHzで算出した場合
、正確には、9(ワット/平方メートル)=900(マイクロワット/平方センチ
メートル)となります。

6月から4ヶ月余り、いただいたご質問に回答させていただきました。
最近のご質問は黒藪様のこれまでのご経験からすると熟知されている内容と思
われますので今回の回答を持って終了とさせていただきます。

ご理解の程よろしくお願いいたします。

 ■裏付け資料

 

【10月29日】
黒薮から藤田氏へ。

藤田様

9月24日付けの貴殿の回答は次のように述べています。

「我が国の電波防護規制値は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が策定し、世界保健機関(WHO)が支持する国際的なガイドラインと同等であり、世界各国の研究結果を基に十分な安全率が適用されております。」

念のために確認させていただきますが、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の規制値は、900マイクロワット・パー・センチメートルで間違いありませんか。

 

【11月5日】

藤田氏から黒薮へ。

黒薮様

KDDIエンジニアリング(株)
藤田です。

周辺にお住まいの方への対応として連絡させていただいております。
城山公園に設置する基地局に関して頂いたお問合せについて回答させて頂きます。

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、「時間変化する電界、磁界
及び電磁界による曝露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)」として
公表しています。

その中で、時間的に変化する電界及び磁界への公衆の曝露に関する参考レベル
の記載があり、周波数によって算出式が異なります。

「900マイクロワット・パー・センチメートルで間違いないか」とのことで
すが、同ガイドラインでは400-2000MHzにおける電力密度の基準値は、f/200
(ワット/平方メートル )となっています。 *f=周波数(MHz)
逆算すると1.8GHzで算出したものと推測いたします。1.8GHzで算出した場合
、正確には、9(ワット/平方メートル)=900(マイクロワット/平方センチ
メートル)となります。

6月から4ヶ月余り、いただいたご質問に回答させていただきました。
最近のご質問は黒藪様のこれまでのご経験からすると熟知されている内容と思
われますので今回の回答を持って終了とさせていただきます。

ご理解の程よろしくお願いいたします。

■裏付け資料