1. 週刊金曜日で天木直人氏氏が志岐武彦氏の『最高裁の黒い闇』を書評、「この国の司法のすべては最高裁が取り仕切っている」

「森裕子VS志岐武彦」の裁判に関連する記事

2015年11月10日 (火曜日)

週刊金曜日で天木直人氏氏が志岐武彦氏の『最高裁の黒い闇』を書評、「この国の司法のすべては最高裁が取り仕切っている」

今週の週刊金曜日が書評欄で志岐武彦氏の新刊『最高裁の黒い闇』(鹿砦社)を取り上げている。書評を書いているのは、元レバノン大使で評論家の天木直人氏である。

  凄い本が出た。(略)本書で記されているとおり、私(天木氏)は小沢一郎を嵌めた国策捜査を追及すべく、著者と協力して検察審査会の不正を暴こうとした。その過程でこの国の司法のすべては最高裁が取り仕切っていることを知った。

小沢一郎検審については、元参院議員の森裕子氏が志岐氏に対して500万円の金銭支払いや言論活動の一部禁止を主張して起こした名誉毀損裁判を機に、メディア黒書でも繰り返し取り上げてきた。その結果、わたし自身が歌手で作家の八木啓代氏から、200万円のお金を請求される名誉毀損裁判を起こされる事態になった。

■参考:歌手で作家の八木啓代氏が志岐武彦氏に訴えられた裁判と、黒薮が八木氏に訴えられた裁判の関係はどうなっているのか?

本書で志岐氏は、小沢一郎検審が孕んでいる「架空検審」疑惑だけではなく、森氏と八木氏が志岐氏の調査活動に対して、どのようなリアクションを示したかを詳しく記録している。それがストーリーの柱となって、重いはずのテーマを分かりやすく伝えている。

残念ながら八木氏がわたしに対して起こした裁判(被告は黒薮と志岐氏)については、記されていないが、読者は少なくとも、この新裁判の背景にある大本の事件については知ることができる。

◇八木氏らによる攻撃に耐えて

天木氏が書評で書いているように本書を読めば、「この国の司法のすべては最高裁が取り仕切っている」ことが具体的に理解できる。わたしは不祥事を繰り返してきた検察を擁護するつもりはないが、検察の「暴走」は裁判所が公正な裁判をおこなえば阻止できる。その意味では、やはり日本の司法は最高裁事務総局が牛耳っているといえよう。

その構図を典型的に示しているのが、本書が取りあげている小沢一郎氏に対する検察審査会による架空検審・架空議決疑惑だった。もちろん志岐氏は、その直接の証言者ではないが、疑惑を裏付ける資料(その大半は情報公開によって入手したもの)にはすべて裏付けがある。と、なれば志岐氏の主張は真実に相当することになる。

それにしても一市民の手で綿密な取材と調査が行われ、八木氏らによる批判に耐えながら、単行本として世に出た意義は大きい。