【YouTube配信9】西日本新聞 4月と10月に「押し紙」を増やす変則的な手口
「4・10増減」(よんじゅう・そうげん)と呼ばれる変則的な「押し紙」の手口がある。4月と10月に「押し紙」を増やす販売政策である。なぜ、4月と10月なのか。
結論を先に言えば、4月と10月のABC部数が、折込広告の設定枚数(折込定数)を決めるための有力なデータになるからだ。4月の数値は、6月から11月の折込定数に反映し、10月の数値は、12月から翌年の5月までの折込定数に反映する。新聞社は、それを知っているから「4・10増減」に走るのである。
【YouTube】読売新聞社の「押し紙」を認定した真村訴訟、読売代理人として喜田村洋一弁護士も登場
007年12月、読売新聞の「押し紙」を認定した判決が最高裁で確定した。この裁判は、新聞販売店が地位保全を求めて起こしたもので、販売店の残紙が「押し紙」か否かが争われた。裁判所は、残紙を「押し紙」と認定。その後、雑誌による「押し紙」報道が本格化するが、読売は、裁判提起により反撃した。読売裁判には、自由人権協会代表理事の喜田村洋一弁護士が、延々とかかわってきた。喜田村弁護士は、読売に「押し紙」は、一部も存在しないと主張してきた。
【YouTube 配信7】 徹底検証「押し紙」、新聞業界から政界へ政治献金、2021年度は598万円、100名を超える自民党議員へ
2021年度の政治資金収支報告書によると、新聞業界は政界に対して、総額で598万円の政治献金を行った。献金元は、新聞販売店の同業組合である日本新聞販売協会(日販協)の政治連盟である。さすがに日本新聞協会が政治献金を支出するわけにはいかないので、パートナーの日販協が献金元になっている。 政治献金という観点から、新聞業界と政界の関係を検証する。
【YouTube配信6】徹底検証 産経、読売の「押し紙」、新聞特殊指定の何が問題なのか?
「配信6」では、産経新聞と読売新聞の「押し紙」の実態を紹介する。「押し紙」は1999年の新聞特殊指定の改定を機に急激に増えた。搬入される新聞の
40%が「押し紙」といった例も当たり前になった。
「押し紙」の元凶である1999年の新聞特殊指定の改定について、イラストを使って具体的に説明する。「押し紙」問題の核心に外ならない。この改定は、北國新聞に対する公取委による「押し紙」の排除勧告を受けて、公取委と新聞協会の間で対策を協議した結果行われたものなのだが、なぜか新聞社の「押し紙」政策に加勢する内容になった。
かえって「押し紙」がしやすくなったわけだから、独禁法の主旨や方個性とも整合していない。
【YouTube】徹底検証「押し紙」の量、北田資料から北國新聞事件まで
【配信5】「押し紙」の量を1970年代にま遡って検証する。1977年に日本新聞販売協会がアンケート調査、1981年に読売新聞の「北田資料」が公に。そして1997年に公正取引委員会が北國新聞社に対して、「押し紙」の排除勧告を行うが、その後、不思議なことが起こる。
【YouTube】徹底検証「押し紙」 廃棄される地方自治体の広報紙
新聞の公称部数を示すABC部数を詳細に解析すると、新聞社の「押し紙」政策の足跡が確認できることがある。そのABC部数に基づいて、折込広告の定数を決める基本原則がある。
しかし、最近ではABC部数をはるかに上回る定数の折込媒体が販売店に搬入されているケースがままある。東京23区のうち、12の区でこのような現象が確認できた。そのデタラメな実態をYouTubeで報告する。
【配信2】YouTube 徹底検証「押し紙」、35年ベースで3兆円超の不正収入、メディアコントロールの温床に
メディア黒書のYouTube版【配信2】をリンクする。
今回の配信では、【配信1】の訂正について説明した後、「押し紙」が生む不正金額が35年ベースで3兆円を超えている事実を紹介した。毎日新聞の内部資料「朝刊 発証数の推移」についても検証した。
それによると2002年10月の段階で、販売店への搬入部数は約395万部だった。これに対して発証数は251万部。差異の144万部が「押し紙」という試算が成り立つ。
新聞1部の卸価格が月額1500円と仮定すると、「押し紙」からひと月で21億6000万円の販売収入が発生している計算になる。これを1年に換算すると295億2000万円になる。
このような汚点に公権力機関が着目すれば、新聞紙面への暗黙の介入が可能になる。