2018年09月29日 (土曜日)

「押し紙」を考える全国集会、国会議員会館で開催へ、日本新聞協会の新聞週間に対抗

「押し紙」を問題視する有志が、11月1日(木)に、国会の衆議院第2議員会館で、議員たちを招いて「押し紙」を考える全国集会を開くことが急遽決まった。誰でも参加できる。スケジュールは次のとうりである。

タイトル:「押し紙」を考える全国集会

日時:11月1日(木)、17:00~19:00

場所:衆議院第2議員会館 地下1F 第一会議室

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2018年09月28日 (金曜日)

10月15日から新聞週間、「押し紙」問題を議論してこなかった日本新聞協会

10月は新聞に関連した行事があちこちで開催される。その中でも最も有名なのが、日本新聞協会が主催する新聞週間だ。今年は、15日からはじまる。

新聞週間に先立って、6日からは、第71回新聞大会開催記念フォーラム「ことばと脳のおいしい関係」が東北福祉大学仙台駅東口キャンパス(仙台市)で開かれる。

筆者は、「押し紙」の取材をはじめてのち、新聞人たちの言動に耳をかたむけてきたが、新聞大会で「押し紙」について議論したという話は聞いたことがない。本来であれば、真正面から議論して、解決しなければならない問題なのだが、新聞協会は、大会でこのテーマを扱うどころか、今だに「押し紙」は一部も存在しないと開きなおっている

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『新潮45』の休刊問題、圧力でメディアをつぶす誤り、言論統制への布石

新潮社は25日、『新潮45』の休刊を発表した。実質的には廃刊との見方も出ている。LGBTに関する差別的表現で、激しいバッシングを受けたことが背景にある。

この事件は、2つの側面を孕んでいる。杉田水脈氏が執筆した記事そのものをどう評価するのかという問題と、バッシングによって休刊に追い込まれたことをどう考えるのかという点である。

まず、杉田氏の記事についてだが、明らかに偏見に満ちたもので、筆者には到底受け入れがたい。つまらない記事だと思う。

一方、バッシングによって『新潮45』が休刊に追い込まれたことは、憂慮すべき事態だというのが筆者の受けとめ方だ。一部のネットウジは、鬼の首を取ったように喜んでいるが、圧力でメディアを消滅させる行為は、最終的にはブーメランのように自分に跳ね返ってくる。言論統制への道を開きかねない。

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「押し紙」の存在を知りながら、広告主が大量の折込広告を発注する理由、広告代理店からの裏金キックバック説

新聞の折込広告が水増しされていることは、いまや周知の事実となっている。しかし、広告主の中には、折込広告の発注枚数を減らさない者も少なくない。その理由として、最近、販売店から興味深い情報提供を受けた。広告代理店から広告主企業の担当員へ、キックバックが行われているというのだ。(もちろん一部の新聞である)

メディア黒書で繰り返し報じてきたように、「押し紙」率が5割を超えている販売店も珍しくはない。当然、広告主が自主的に折込広告の発注枚数を減らさなければ、「押し紙」と一緒に折込広告も廃棄される。それを承知のうえで、配布予定のない折込広告を発注し続けているわけだから、常識的に考えれば、騙されていることになる。

ところが実は騙されているのではないという。広告代理店から、裏金をキックバックしてもらうことで、広告主企業の担当者が私腹をこやしているというのだ。

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2018年09月25日 (火曜日)

佐賀県全域における西日本新聞の「押し紙」率は17%、2009年の内部資料

 最初に広域における「押し紙」の実態が表沙汰になったのは、2005年の毎日新聞社のケースである。社長室からもれた内部資料を『FLASH』などがスクープした。毎日新聞の全国における「押し紙」の実態が暴露されたのだ。それによると2002年10月段階で「押し紙」率は36%だった。

2016年には、北九州の地方紙(厳密にはブロック紙)である西日本新聞の佐賀県全域における「押し紙」の実態が明らかになった。この資料(2009年8月度)については、まだ認知度が低いので、再度紹介しておこう。

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2018年09月22日 (土曜日)

9ページのウエブサイト制作に2100万円、報じられてこなかった文部科学省の闇、博報堂とのコラボレーション

文部科学省の汚職が次々と明るみに出ている。

文部科学省の戸谷(とだに)一夫事務次官が、業者から不適切な接待を受けていたとして減給処分となり、きのう辞職した。

前任の前川喜平氏も天下りあっせん問題で辞職している。事務方トップが不祥事で続けて役所を去る。異常な事態だ。

次官だけではない。小中高や大学の教育をつかさどる局長2人と、官房の総務課長も同じ業者から接待を受けていた。省庁や政界にパイプを築き、情報がほしい大学や企業と行政をつないで利益を得る、ブローカーのような存在とみられている。

この業者との関係をめぐっては、別の幹部2人がすでに収賄の罪で起訴されている。(朝日新聞)

文部科学省の実態については、メディア黒書でも報じてきた。筆者が調査したのは、広告代理店との謎めいた取り引きである。

たとえば「日本人の海外留学促進事業」について言えば、たった9ページのごく普通のウエブサイトの制作で、博報堂に対して2100万円を支出していた。企業を対象として価格の相場は、300万円程度である。個人であれば50万円程度だ。

次に示すのが、裏付け資料である。

ウエブサイト1本が2100万円

以下、文部科学省の疑惑を扱ったバックナンバーを紹介しよう。筆者は、これらの記事の裏付け資料を多くのマスコミにも提供したが、取りあげなかった。筆者一人で、この程度の報道ができるのに、人材が豊富な大手メディアが取材できないはずがないのだが。感覚がおかしいのではないかと本気で思う。

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2018年09月21日 (金曜日)

五輪選手村の建設予定地たたき売り裁判、東京都が原告住民側に求めていた時価1300億円の根拠が不動産鑑定で明らかに、苦境に立たされる小池知事

東京都が東京オリンピック選手村の建設予定地(中央区晴海5丁目、都有地)を時価の9割引きで、大手デベロッパーに売却した事件を裁く裁判に新しい動きがあった。既報したように、建設予定地は時価で約1300億円。一方、土地の売買価格は、約130億円だった。叩き売り同然である。

被告の東京都は、これまで原告住民らが主張してきた時価1300億円は推論であり根拠に乏しいと主張してきた。そこで原告は、不動産鑑定士に鑑定を依頼した。鑑定評価書は、すでに原告代表に届けられたという。

ミニコミ紙『臨海かわら版』(9月18日)によると、原告らは10月2日に都庁記者クラブで、午後2時から、記者会見を開き、鑑定結果を公表するという。『臨海かわら版』は、現時点では公式の鑑定額こそ公表していないが、「当初原告が周辺の公示価格や売買価格などから1300億円と想定していた額を大幅に上回ることになる」と述べている。

建設予定地の地価が鑑定士によって評価されたとなると、東京都は売買価格を10分の1(約130億円)に値引きした根拠を示さなくてはならない立場に追い込まれる。
大手デベロッパーとの間に、どのような話し合いがあったのかを明らかにしなければならない。小池知事は苦境に立たされそうだ。

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2018年09月20日 (木曜日)

真村裁判の福岡高裁判決から11年、新聞販売網の整理・統合が本格化、改めて「押し紙」問題を問う

このところ筆者のもとへ新聞販売店の廃業に関する情報が数多く寄せられている。昨日(19日)も、一通の匿名メールーを受け取った。次のような内容である。

東京都町田市のXX新聞の店、同時に3店やめました。

まだ裏付けは取っていないが、最近の情勢から判断して、特に驚く情報ではない。筆者は、ここ1年ぐらいの間に、新聞販売網の整理統合が急速に進むと予測している。

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2018年09月19日 (水曜日)

年で33万部減った朝日新聞、切り捨てる販売店主向け“転職指導”で家電FCへの加盟など斡旋――「危篤」寸前の新聞業界

朝日新聞本社(東京・築地)で先月(2018年8月)、関西発で全国1千店弱の家電店をフランチャイズ展開するアトム電器が、朝日販売店主向けに加盟説明会を開催した。

新聞の表向き刷り部数であるABC部数が凄まじい勢いで減るなか、業界全体で会社の垣根を越えた販売店の統廃合計画(1つの販売店で全紙を配達)を水面下で進めざるをえなくなり、多くの店主が廃業・業態転換を迫られているのだ。

いわば、切り捨てられる販売店主向けに、朝日が転職活動を斡旋しているのである。「私のところにも案内状が来ました。大谷選手(MLBエンジェルス)と同様、“二刀流”はむつかしいです」(参加を見送った店主)。

1年間の研修を受けられるとはいえ、新聞屋から“町の電器屋さん”への転換は容易ではない。だが、それも選択肢に入れねばならないほど、新聞業界の将来に光は見えない。既に、エアコン掃除などの事業を副業で始めた店主もいるという。新聞崩壊の内情をレポートした。【続きは、 MyNewsJapan】

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スポーツ現場のパワハラ報道、背景に東京五輪を意識した公権力の意図

このところスポーツ現場におけるパワハラ問題が次々と報道されている。女子レスリング、ボクシング、体操、野球、陸上競技、そしてウエイトリフティング。こんな現象は、スポーツジャーナリズム史上かつてなかった?

が、パワハラの問題は、今にはじまったことではない。昔からあった。筆者が高校生だった1976年ごろは、スポーツにパワハラはつきもので、国士舘大学を卒業したばかりの柔道部の教員が、椅子を振り回して、それが生徒の側頭部に命中し、口角から血を流しながら、ほうほうのていで床を滑るように逃げる事件もあった。新任教員はさすがに職員会議で注意されたそうだが、特に大きな問題にはならなかった。

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内閣府の公共広告の価格は民間企業の3倍、大手広告代理店との癒着が鮮明、内部資料で判明、

 地方自治体の予算の使い方に疑義がある場合、地元住民は訴訟という手段で抗議することができるが、国家予算の疑義については、訴訟を提起する制度がないことを、読者はご存じだろうか。筆者は2016年から17年にかけて、中央省庁の予算の使い方を徹底取材し、その中でずさんな出費の例を数多く見つけた。

 そこで裁判を起こすことを視野に入れて弁護士に相談したところ、そのような制度は日本にはないことを知った。国家予算の使い方を司法で正すことはできないのだ。

 次の記事は、内閣府から大手広告代理店に対して実施された疑惑の出費の一例を紹介したものである。2016年06月09日 の記事の再録だ。

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2018年09月14日 (金曜日)

三宅雪子元衆議院の支援者「告訴」騒動にみるTwitterの社会病理

(本稿は、『紙の爆弾』(9月号)に掲載したルポ、「三宅雪子元衆議院の支援者「告訴」騒動にみるTwitterの社会病理」をウエブサイト用に修正したものである。登場人物は、三宅氏を除いて仮名。敬称略とした。)

 

「心理作戦」という戦法がある。相手に精神的なゆさぶりをかけて、自分に有利な状況を作る戦術のことである。たとえば仮病で同情を惹く。暴力団員を装って交渉を優位に進める。その中でも最近、とりわけ増えているのが、裁判提起など法的措置をほのめかして、相手を恫喝する手口である。それは著名人についても例外ではない。

2017年5月10日、1件の「告知」がインターネット上のツイッターに投稿された。

「本日、以下のアカウントに対して名誉毀損で告訴状を提出致しました。@gachktmama0113,@torch2012,@nanachan77,@makimakiia,@him_beereほか二名 私の名前を出してのツイート、家族知人、仕事先への接触を固くお断りします」

これを投稿したのは、元衆院議員の三宅雪子である。刑事告訴が事実であるにしろ、単なる「心理作戦」であるにしろ、告知に自分のアカウントがあった5人は動揺した。

三宅のツイッターのフォロワーは、約5万8000人。ツィートの拡散が繰り返されると少なくとも15万人ぐらいの人の目に「告知」が知れるだろう。

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学習指導要領で新聞を活用する教育方針を明記、児童や生徒に新聞の「押し紙」による組織的な詐欺や環境破壊をどう説明するのか?

文科省が7月に発表した「高等学校学習指導要領」の解説で、教材として新聞の活用が推奨されていることを読者はご存じだろうか。「総則編」の中に7箇所も、新聞の活用が明記されている。たとえば次の箇所である。

各種の統計資料や新聞,視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。

日販協(日本新聞販売協会)の『日販協月報』(4月)によると、新聞を活用する教育方針は、高校だけではなく、小中学校でも導入される見込みだという。

小中学校の次期指導要領改訂案でも、新聞を活用する方針が盛り込まれ、国語では小学5年、6年で複数の本や新聞を用いることを明記。中学2年は新聞などで情報を集め、中学3年で論説や報道を読み比べするように求めている。

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2018年09月12日 (水曜日)

チリの軍事クーデターから45年、政治の力学、海外派兵、政治家の資質

チリの軍事クーデターから45年が過ぎた。チリの「9.11」は、ラテンアメリカの人々にとっては、記憶の中の色あせた遠い事件になっていくどころか、ますます鮮明さを増し、多様な観点から再考される事件である。常に現在へ蘇ってくるのだ。

実際、キューバのプレンサ・ラティーナ紙やメキシコのラ・ホルナダ紙などラテンアメリカの主要な新聞(電子)は、今年も「9.11」についての記事を掲載している。スペインのエル・パイス紙も、この事件を取り上げている。

チリの軍事クーデターからは、政治力学の問題と、内政干渉(海外派兵)の問題が鮮明に見えてくる。

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2018年09月11日 (火曜日)

新聞没落が加速、読売が年間で約39万部の減部数、朝日は約33万部減、2018年7月度の新聞のABC部数

2018年7月度の新聞のABC部数が明らかになった。それによると、読売新聞が年間で約39万部を減らしたのを筆頭に、朝日新聞も約33万部の減部数、毎日新聞も約23万部の減部数と、軒並み大幅に部数を減らしている。新聞の没落に拍車がかかっている。

日刊紙全体でみると、1年間で162万部の減部数。地方紙は、中央紙ほど減部数を招いてはいないが、それでも低落傾向に変わりはない。

中央紙の部数は次の通りである。()は前年同月比である。

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2018年09月10日 (月曜日)

マイクロ波を使った秘密の人体実験が実施されてきた疑惑も、軍事産業とマイクロ波(2)

マイクロ波によって人間の精神を攪乱できるのだろうか?この問題を考える場合、統合失調症(旧精神分裂病)の発生メカニズムを理解すると分かりやすい。

脳の神経細胞は、微弱な電気と神経伝達物質によって結合したり離れたりする仕組みになっている。それによって意識として提示する情報を引き出しているのである。ところが統合失調症になると神経伝達物質のバランスが崩れ、神経細胞の結合が正常にできなくなるのだ。

その結果、思考が混乱したり、実際には存在しない音や会話が聞こえたりするのだ。人間の認識・思考・行動はすべて脳によってコントロールされているわけだから、情報の取捨選択機能がおかしくなると、引き出される情報の組み合わせもおかしくなる。

このような原理を悪用すれば、何らかのかたちで人工的に脳の神経細胞を刺激して、精神を混乱させることも可能だ。実際には音がしていないのに、音が聞こえたり、誰も話しかけていないのに会話が聞こえたりするのだ。脳神経の誤作動である。

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2018年09月08日 (土曜日)

マイクロ波の規制基準がダブルスタンダードになっている本当の理由、水面下での新兵器開発、軍事産業とマイクロ波(1)

スマホなどの通信に使われるマイクロ波の規制基準がダブルスタンダードになっている理由はなにか?。マイクロ波の規制値は、実質的に2つ存在するのだ。しかも、それは日本だけの話ではない。世界中のほとんどの国が、おそらく故意にダブルスタンダードを採用しているのだ。

筆者はその理由を延々と考えてきたが、最近、極めて単純な理由であることに気づいた。その答えを紹介する前に、ダブルスタンダードの実態を、国際比較をしながら紹介しよう。

まず、各国が定めている規制値である。

日本:1000μW/cm2

米国:1000μW/cm2

カナダ:1000μW/cm2 

スウェーデン:900μW/cm2

ノルウェー:900μW/cm2

デンマーク:900μW/cm2

オランダ:900μW/cm2

フランス:900μW/cm2

英国:900μW/cm2

ドイツ:900μW/cm2

ベルギー:225μW/cm2

大半の国がおおよそ900μW/cm2ぐらいを規制値としている。ちなみに数値が大きくなるほどエネルギーが強く、危険度が増す。

国家の規制値に対してEUの提言値と「バイオイニシアチブ報告・2012」の提言は、次のようになっている。

EU:0.1μW/cm2 (屋内は、0.01μW/cm2)

バイオイニシアティブ報告:0.001μW/cm2~0.05μW/cm2よりも低い強度でも人体影響がある。

こうした状況の下で、ヨーロッパでは国家が定めた規制値と各自治体が独自に定めた規制値がある。これ自体不思議なことだ。

スマホを使った実際の通話では、どの程度の強度のマイクロ波が必要なのだろうか。筆者が取材したり、実際に測定した体験からすれば、0.01W/cm2程度で十分に会話できる。それゆえに各国が定めた異常にあまい基準値を不思議に感じてきた。

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2018年09月07日 (金曜日)

報じられない化学物質イソシアネートの危険性、柔軟剤で体調が悪化、産業界優先の日本の愚民政策(1)

新聞研究者の故新井直之氏が明言を残している。

 新聞社や放送局の性格を見て行くためには、ある事実をどのように報道しているか、を見るとともに、どのようなニュースについて伝えていないか、を見ることが重要になってくる。ジャーナリズムを批評するときに欠くことができない視点は、「どのような記事を載せているか」ではなく、「どのような記事を載せていないか」なのである。

このところ研究者を取材する機会が増えている。電磁波による人体影響から化学物資の脅威まで、さまざまな分野の研究者から話をうかがっている。その中である共通点に気づいた。

何が人体や環境に有害かをメディアがほとんど報じないことに対する強い不満と危機感を持っている研究者が多いことである。報じない結果、自分たちが置かれている危険な生活環境を認識することもできない。

日本では、産業界にとってダメージになる情報は知らせない暗黙のルールがあるのだ。「先進国」の中では、日本だけが例外的に「愚民政策」が敷かれていると言っても過言ではない。新井直之氏の言葉を裏付けるようなマインドコントロールが水面下で進行しているのである。

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2018年09月06日 (木曜日)

増え続ける新聞の高齢者向け広告、若者の新聞ばなれを示す顕著なサイン

高齢者をターゲットにした新聞広告が全体の広告に占める割合が高くなっている。これは若い世代の新聞ばなれが進んでいる結果にほかならない。

本日(9月6日)の読売新聞の朝刊を分析してみよう。ページ数は、全体で36ページ。このうち全面(15段)広告は10件。この10件のうち、高齢者、あるいは中高年をターゲットにしていると思われるものが7件ある。

老人向け広告の実態を見てみよう。

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2018年09月05日 (水曜日)

マイクロ波を利用した武器はすでに実用の段階に、脳に大きなダメージの可能性、米ニューヨーク・タイムズが報道

CNNがマイクロ波による人身攻撃に関する記事を掲載している。タイトルは、「米外交官狙った正体不明の『音響攻撃』、原因はマイクロ波か」。

キューバなどに駐在する米国の外交官らが、身体の不調を訴え、原因がマイクロ波による攻撃だったとの見方が浮上したとする記事である。■出典

マイクロ波というのは、携帯電話やスマホの通信に使われる電波(電磁波)のことである。

実は、CNNの記事の情報源となっているのは、9月1日付けのNYT(ニューヨーク・タイムズ)の記事である。■出典

この記事では、マイクロ派を利用した武器がすでに実用の段階に入っており、米国はいうまでもなく、ロシア、中国、ヨーロッパ諸国も、新型武器の技術をもっている可能性を指摘している。まるでSFの世界だが、NYTは極めてリアルな問題提起をしている。

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2018年09月04日 (火曜日)

野党共闘の何が問題なのか、保守2大政党制の舞台で演じる壮大な茶番劇

有田芳生参院議員が、8月29日に立憲民主党の沖縄県連会長に就任した。沖縄戦で大変な被害を受け、その後、米軍基地の問題で米国と対峙してきた沖縄の「戦士ら」を指導する立場になったようだ。

立憲民主党が脚光を浴びたのは、改めていうまでもなく、「希望の党」の騒動で民新党が分裂した時期である。が、政党支持率は、下降傾向にある。この3カ月を見ても、5.2%、4.7%、4.6%(時事)と下降を続けており、近い将来には3%、あるいは2%のレベルになるのではないか。

広義「しばき隊」との関係も刻々と輪郭を鮮明にしはじめている。

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2018年09月03日 (月曜日)

沖縄知事選の候補者選び、玉城デニー氏の選出の背景に誤った英雄史観、誰が米軍基地問題に対峙できるのか?

新潟県の知事選挙から沖縄県の知事選挙まで、国会での与野党の「対立」構造がそのまま地方に持ちこまれている。中央が主導して候補者選びを進める傾向きが顕著になっている。

柏崎刈羽原発にゆれる新潟県の場合は、最終的には県議の池田千賀子氏が候補になったが、最初に候補者の名前にあがったのは、中央政界の菊田真紀子衆院議員だった。米軍基地問題にゆれる沖縄県の場合もはやり中央政界の玉城デニー衆院議員が候補になった。

それぞれ新潟県、沖縄県の出身者である。

中央から地方へ選挙候補を送り込む戦術は、中選挙区制の時代にはほとんどなかったように記憶している。都道府県知事も、市町村の長も地元の人から選ぶのが恒例だった。

ところが小泉内閣の時代に「落下傘候補」が現れた。2005年の郵政民営化の是非を問う衆院選で、小泉首相はいわゆる「刺客」を投入する戦術に出たのである。

「落下傘候補」は、高い集票力があることを第一条件とした。政治家としての力量は最優先事項ではなかったようだ。つまり議席を獲得するための戦略として行われるようになったのだ。当然、タレントのような候補者も増えた。中には、漢字もろくに読めない人もいるらしい。筆者も銀行のペイオフが何かを知らない議員にあったことがある。集票力だけが、重視されるようになったのだ。

しかも、困ったことに「落下傘候補」の戦術に走りはじめたのは与党だけではない。野党もそれを真似しはじめた。たとえば2009年の衆院選で三宅雪子氏は、群馬4区から出馬して当選したが、2012年の選挙では、千葉4区から出馬して落選した。野田 佳彦首相(当時)の刺客だった。

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2018年09月01日 (土曜日)

米国の独立テレビ局「Democracy Now!」 が伝えた歴史的判決の瞬間、日本の検察官と裁判官に必見

三権分立の崩壊が加速して、司法の場に「政治判断」が幅をきかすようになってしまった日本。その一方で、世界に視線を向けると、急速に民主主義を成熟させているかつての発展途上国がある。

中米グアテマラ--。1960年代の初頭から96年まで、軍事政権に対峙するゲリラ活動があった国で、とりわけ70年代の後半から80年代にかけては、グアテマラ民族革命連合(URNG)と政府軍の対決のもとで、暴力の嵐が吹き抜けた。

81年と82年の2年間だけでも、グアテマラの最高学府・サンカルロス大学の教授97人が殺害されている。宗教関係者の殺害は207件。殺されたジャーナリストは47人である。政府軍と警察による犯罪である。

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