1. 安部内閣の最新世論調査、朝日と読売で10%を超える差異、内閣府から広告費として中央紙に4年で50億円

巨大部数と世論誘導に関連する記事

2014年08月05日 (火曜日)

安部内閣の最新世論調査、朝日と読売で10%を超える差異、内閣府から広告費として中央紙に4年で50億円

最新の安倍内閣の支持率と不支持率は、次の通りである。

【JNN・8月】

安倍内閣支持率:55.9%(前月比+3.5)

【読売・8月1日~3日】
  
安倍内閣支持率は:51%(前月比+3)

安倍内閣不支持率:41%(前月比+1%)

【朝日・7月26日~27日】

安倍内閣支持率は:42%(前回比-1)

安倍内閣不支持率:36%(前回比+3)

JNNと読売の調査では、内閣支持率が《+》に転じ、朝日の調査では、《-》傾向が持続している。支持率を55.9%としたJNNと、42%とした朝日の差異は、実に約14%にもなる。

この数字を見るだけでも、いかに世論調査が信用できないかを示している。少なくとも、3つの世論調査の中に、実態を正しく反映していないものが含まれていることを意味する。

こうした状況のもと、巨大な新聞発行部数や電波を媒体にして、安倍内閣に関する誤った情報がばらまかれている。メディアリテラシーを身につけていない人々は、情報をうのみにして、世論誘導される可能性が高い。

◇広告費の提供元を対象に世論調査の怪
そもそも日本の権力構造の中に組み込まれた日本のマスコミに、世論調査を実施する資質はあるのだろうか。疑問が残る。

わたしが入手した資料によると、国の借金が増え続けるなかでも、2007年~2010年の4年間で、朝日、読売、毎日、日経、産経の5社に対して、内閣府から広告費として約50億円が支出されている。

最高額は読売に対する約21億円(代理店分を含む)。

■参考記事:主要5紙への政府広告費支出、4年間で50億円 最高額は読売とその代理店に対する21億円

世論調査の対象になる内閣の事務局(内閣府)から、広告費というかたちで多額のお金を受けている新聞社に、公正中立な調査ができるとは思えない。「押し紙」問題に典型的に現れているように、新聞経営者はウソの数字を公表してはばからない。反省もしない。

せめて世論調査の裏付け資料を公開してほしいものだ。

新聞関係者が関与した世論調査がいかに信用できないかを物語るレポートには、次のようなものがある。

■参考記事:新聞の優位性を示す世論調査を実施した新聞通信調査会の理事の大半は、共同・時事の関係者、理事のひとりにセクハラで失脚の共同通信の前社長・石井聰の名前も

■参考記事:新聞協会が発表した「新聞を読む」83%、世論調査を実施したのは時事通信社と親密な中央調査会
■参考記事:消費税軽減税率、新聞への適用是非を問う世論調査の発注先会長は新聞協会重役