読売による「一連一体」の言論弾圧を問う控訴審、7日に福岡高裁でスタート
読売新聞社がわたしに対して仕掛けた3件の裁判が、「一連一体」の言論弾圧に該当するとの観点から、読売を被告としてわたしが提起した損害賠償裁判の控訴審が、7日に福岡高裁で始まる。
福岡地裁で開かれた第1審は、読売が勝訴した。しかし、第1審の裁判長は、わたしの本人尋問を拒否したり、陳述書の受け取りに難色を示すなど、明らかに差別的な方法で審理をすすめた。そして読売を勝訴させて、わたしを敗訴させる判決を下した。
訴因となった3件の裁判は、次の通りである。
■著作権裁判 これは厳密には、読売の江崎徹志法務室長を原告とする裁判。江崎氏がわたしに送付した催告書をめぐる争いだ。わたしは催告書を、その奇妙な内容から「怪文書」と判断。「新聞販売黒書」で公表した。
これに対して江崎氏は、催告書は自分が執筆した自分の著作物なので、「黒書」から削除するように求めて、裁判を起こした。判決はわたしの勝訴。しかも判決の中で、催告書の本当の作者は、喜田村洋一弁護士(自由人権協会体表理事)か彼の事務所スタッフの可能性が高いと認定された。
つまり江崎氏の側が催告書の名義人を偽り、虚偽の事実を前提にして、わたしを法廷に引っ張りだしていた事実が明らかになったのだ。そこでわたしは、最高裁で判決が確定するのを待って、喜田村弁護士に対する弁護士懲戒請求を申し立てた。
刑事事件でいう「誣告罪(ぶこくざい)」に類似しているからだ。
次にリンクするのは、知財高裁の判決の中で、催告書の名義人を偽っていたことを認定した部分。虚偽の事実を前提に裁判を起こした決定的な証拠である。
■名誉毀損裁判1 新聞販売黒書に掲載したYC久留米文化センター前の改廃事件の記事が訴因。改廃の手口に鑑みて、「窃盗に該当」と評価したところ、読売は、この表現が「事実の摘示」に該当するとして、2230万円のお金を支払うように求めて、裁判を起こした。
地裁、高裁はわたしが勝訴した。しかし、最高裁が読売を勝訴させて、わたしを敗訴させることを決定した。そして下級審の判決を、東京地裁へ差し戻した。これを受けて加藤新太郎裁判長が登場。加藤氏は下級審の判断を悉く覆し、わたしを全面敗訴させたあげく、110万円+利子の支払いを命じたのである。
■名誉毀損裁判2 週刊新潮に掲載した署名記事が訴因。さまざまなデータを基に読売の「押し紙」率を30?40%と推測したところ、読売は、30?40%は事実の摘示に該当するとして、裁判を起こした。地裁と高裁は読売の勝訴。現在、最高裁で継続している。
福岡高裁で控訴審を担当するのは、第2次真村裁判の控訴審で真村氏を敗訴させた木村元昭裁判長である。
なお、読売の喜田村弁護士らは、控訴審を一回で結審するように主張している。