1. 夕刊廃止へカウントダウン、歯止めがかからない新聞の凋落、2020年4月度のABC部数

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2022年06月02日 (木曜日)

夕刊廃止へカウントダウン、歯止めがかからない新聞の凋落、2020年4月度のABC部数

新聞の部数減に歯止めがかからない。新聞業界は急坂を転げ落ちている。

2022年4月度のABC部数が明らかになった。それによると、朝日新聞は、1年間で約45万部を失った。読売新聞は、1年間で約30万部を減らした。産経新聞と日経新聞も減部数が顕著で、それぞれ約18万部、12万部を失った。

中央紙のABC部数は次の通りである。

朝日新聞:4,287,575(-452,152)
毎日新聞:1,923,000(-88,012)
読売新聞:6,835,307(-304,364)
日経新聞:1,743,988(-120,671)
産経新聞:1,014,825(-179,321)

なお、ABC部数には、残紙(「押し紙」、あるいは「積み紙」)が含まれているので、実際に配達している部数はさらに少ない可能性が高い。新聞販売店からは、「夕刊配達は採算が取れない」との声も上がっている。それにもかかわらず新聞社からは、新聞拡販を強化するように指令が下されているという。

夕刊廃止も時間の問題ではないか。

なお、現在の新聞発行部数の世界一は、ニューヨークタイムスである。電子版で大幅に読者を増やしている。英語メディアの強みである。日本の新聞の発行部数が自己申告の信用ならぬものであることが、既に海外に伝わっていることを示す兆候も表れている。