1. 新聞折込を止めた山武市の英断、全国に広がるか?

「押し紙」の実態に関連する記事

2021年04月05日 (月曜日)

新聞折込を止めた山武市の英断、全国に広がるか?

千葉県山武市は、4月を機に同市が発行する『広報さんむ』の配布方法を、新聞折り込みから全戸配布(ポスティング)に切りかえた。『広報さんむ』が新聞販売店の店舗で大量に廃棄されている実態を、地元の『山武ジャーナル』(鈴木まさや代表)が丹念に調査して告発した結果だった。ジャーナリズム活動の成果にほかならない。

広報紙の大量廃棄の背景には、新聞社による「押し紙」政策がある。広報紙の折込み枚数は、新聞の搬入部数に準じて決める商慣行があり、その結果、新聞の配達部数を超えた『広報さんむ』が販売店に搬入され、配達されることなく、古紙回収業者によって回収・廃棄されていたのである。

同じような実態が全国各地にあるが、新聞社の「屋台骨」を批判すること対して委縮するメディアが多く、未だに解決に至っていない。「押し紙」制度(定数制度ともいう)は、少なくとも1970年代から水面下で問題になってきた。

山武市が『広報さんむ』の配布方法をポスティングに切り替えたのに伴い、鈴木代表がコラムを発表した。山武市における広報紙廃棄の実態が克明に描かれている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【編集長コラム】新聞折込を止めた山武市の英断、全国に広がるか?

山武市の広報紙「広報さんむ」の配布方法が、令和3年4月号から全戸ポスティングに変更され、4月1日には緑と白の帽子をかぶって自転車や徒歩で広報を配布しているシルバー人材センターの会員さんを、市内のあちこちで見かけるようになりました。

それまで山武市は「山武市新聞折込組合(代表:齋藤逸朗)」を通じて、新聞折込で方法を配布していましたが、組合の代表である齋藤逸朗氏が経営する「(有)齋藤ニュースサービス=YC成東」の店頭で、配達されない大量の新聞が古紙回収車に積み込まれたり、配送センターから納品された新聞が、配達に持ち出されず大量に取り残されていた様子などが確認され、組合の申告する折込数が世帯数を上回るなど明らかに過大であったことも明らかになりました。【続きは、「山武ジャーナル」】