1. 日本の政治

日本の政治に関連する記事

2019年08月22日 (木曜日)

5人の元支援者に対する三宅雪子氏の「刑事告訴」は真っ赤な嘘、弁護士が高輪署で刑事に確認、日本の政治家の劣化を象徴

三宅雪子氏による嘘の刑事告訴が明らかになった。2年以上もの間、ツイッター上で話題になってきた不可解な事件に決着が着いた。

◆事件の発端
2017年5月10日、元衆議院議員の三宅雪子氏が、ツイッターで7人の元支援者を刑事告訴したことを公表した。「本日、以下のアカウントに対して名誉毀損で告訴状を提出致しました」で、はじまるこのツイッターは、次に披告訴人にされた5人のアカウントを公開している。そして、「ほか2名 私の名前を出してのツィート 家族、知人 仕事先への接触を強くお断りします」と結んでいる。(左写真参照)

このツィートに続いて、三宅氏の支援者が口汚く5人を罵るようになる。

続きを読む »

2019年07月26日 (金曜日)

参院選で際立った山本太郎(れいわ)と立花孝志(N国)の有権者をなめきった無責任ぶり

22日に投票が行われた参院選は、盛り上がりに欠けた。れいわ新選組の山本太郎氏は議席を失った。党としては、2人当選したが、最も熱心にみずからの政策を訴えていたひとが、議席を確保できなかったわけだから、戦略的におかしい。無責任という以外に言葉がない。もともと本気で日本の未来を考えていたのではないかも知れない。わたしは、この党はまもなく消滅すると予測している。

れいわ新選組の議員になった2人は重度の身体障害者で看護を必要とする。このうちのひとりは難病のALSだ。闘病中だ。コミュニケーションも容易ではない。どこまで議員活動ができるのか実験的な試みなのかも知れないが、ある意味では無責任だ。国会が劇場ではこまるのだ。

続きを読む »

2019年05月15日 (水曜日)

進む天皇の政治利用とメディア、加熱する皇室報道の背景に何があるのか?

マスコミ報道によると、14日、天皇が安倍首相から、「内奏」を受けた。
「内奏(ないそう)」とは、ウィキペディアによると、「天皇に対して国務大臣などが国政の報告を行うこと」である。

天皇が国政に関与することは、過去の戦争犯罪に鑑みて、日本国憲法で禁じられているはずだが、堂々と「内奏」が行われ、メディアが批判的な視点を提供しないまま、徳仁天皇と安倍首相の「会談」を報じている。たとえば、朝日新聞は、「天皇陛下、即位後初めて首相の内奏受ける」というタイトルで次のような短い記事を掲載している。

天皇陛下は14日、皇居・宮殿で、安倍晋三首相から内奏を受けた。即位後初めてで、宮内庁が写真を公開した。

陛下は即位した今月1日、宮内庁幹部の人事について、菅義偉官房長官から内奏を受けていた。14日は宮殿・鳳凰の間で午前10時から行われた。内奏は、首相や閣僚が一対一の場で、所管する事柄を説明するもの。内容は明らかにされない。■出典

「内奏」が行われたことは事実であるから、報道そのものは当たり前だが、問題は、事実をたれ流しているだけで、何の批判もしていないことだ。こうした報道では、「内奏」が当たり前のこととして受け入れられてしまう。一種の洗脳状態が、国家規模で生まれかねない。

「令和」への改元を機にして、天皇を国家元首に据えた体制の構築が進んでいる。このプロセスに関与しているのが、マスコミである。皇室の政治利用という視点を欠いたまま、皇室報道へ走っているのだ。

ちなみに、「大嘗祭(だいじょうさい)」で使う米を収穫する都道府県を決める際に、「亀卜(きぼく)」という占いが行われ、その道具を宮内庁が公開したニュースも大々的に報じられたが、「占い」はまったく科学的な根拠がない。こんなものを公共の電波を使って、無批判に垂れ流していること自体が考えものだ。日本人の思考の形態を、「観念論」で染め上げる意図があるのではないか。

◇ヘイトスピーチの政治利用

こうした流れたと平行して進んでいるのが、国家や地方自治体が国民の行動規範を、法律や条例によって強制する波である。もちろんその背景には、国民のモラルが相対的に低下している事情があるのだが、客観的に見れば、公権力が国民のモラル低下を逆手に取って、「規制」の口実にしているのである。【続きはウェブマガジン】

続きを読む »

2019年04月26日 (金曜日)

議院大阪12区の補選、宮本たけし候補の敗因は、野党共闘とカウンター運動とTVドキュメンタリー

衆議院の大阪12区の補欠選挙で、宮本たけし氏が大敗した。宮本氏は、共産党を離れて、「野党共闘」の候補として立候補したのだが、接戦どころか他の候補にまったく対抗できなかった。

1 藤田文武 :日本維新の会 新 35,183 票
2北川晋平: 自由民主党 新 27,898 票
3たるとこ伸二: 無所属 元 23,460 票
4宮本たけし: 無所属 現 8,201 票

客観的にみて4人の候補の中では、宮本氏が最も議員にふさわしい。プロの政治家である。だれでもプロ野球の選手になれないように、本来、国会議員も政治のプロがなるべきで、その意味で宮本氏の力量は他の候補と比較にならないほどずば抜けている。国会質問を視聴すればそれは判然とする。

本来、たるとこ氏などに負けるはずがないのだが。

しかし、たるとこ氏にも及ばず最下位だった。【続きはウェブマガジン】

続きを読む »

2019年04月02日 (火曜日)

「令和」の「令」は法律による国家統制を、「和」は天皇を父とした偽りの平和を意味する

(「黒薮哲哉のウェブマガジン」より全文を転載)

4月1日、安倍内閣は「令和」を新元号として閣議決定した。この瞬間を待っていたかのように、テレビでスタンピード現象が始まった。「令和バームクーヘン」や「令和弁当」、さらにはさまざまな「令和」グッズなるものが、ニュースともCMとも判別できない番組に登場し、さながら朝鮮の「将軍様」の就任を祝う光景を連想させる祝賀ムードが演出されている。

わたしは、「令和」というその字面から、ファシズムの時代への回帰を直感した。不吉な印象。その不吉さの正体は、「平成」という時代を検証すれば輪郭を現してくる。

なお、安倍首相は、「令和」の意味を次のように説明しているが、この説明の中にも、首相が好んで口にしてきた「美しい国」といった言葉が使われている。心がけ次第で国は繁栄するという、ある種、前近代的な統治の思想である。

本日、元号を改める政令を閣議決定いたしました。新しい元号は「令和」(れいわ)であります。
 これは「万葉集」にある「初春の令月にして 気淑(よ)く風和(やわら)ぎ 梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き 蘭(らん)は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」との文言から引用したものであります。そして、この「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております。

続きを読む »

2019年04月01日 (月曜日)

元号と日本人のメンタリティー、国際規格と整合しない、近代化の障害に

4月1日に新元号が発表された。

「令和」である。

マスコミ各社は、天皇制や平成時代の回想に焦点を当てた報道を活発化させてきた。これから新天皇の即位まで、メディアのスタンピード現象がはじまるだろう。確実に皇室報道が過熱する。

天皇制度を肯定する考えの人々が、依然として多数を占めている情況の下で、報道もそれに迎合しているわけだが、ジャーナリズムは天皇制についても新しい視点を提供するべきだろう。ステレオタイプではこまる。

国際的に見て、元号を採用している国はほとんどない。韓国の金王朝ですら、元号などは採用していない。

続きを読む »

絶望・大阪府の2つの選挙、「維新の会VS自民党」の奇妙な構図、新自由主義の急進派と穏健派の争い

マスコミが大阪を舞台にした2つの選挙をクローズアップしている。大阪府知事選と大阪市長選である。周知のように、これらの選挙では実質的に「大阪維新の会VS自民党」の構図で、首長の座が争われる。立憲民主党や共産党は独自候補を立てて、自分たちの主張を展開する姿勢さえも放棄している。

「大阪維新の会VS自民党」の構図のどこにトリックがあるのか?

結論を先にいえば、これらの選挙は、急進的な新自由主義政党である維新の会と、オーソドックスな、しかし、かなり過激な新自由主義政党である自民党の争いである。つまりどちらの政党が勝っても、現在の府政も市政も根本的には変わらないということである。

続きを読む »

2019年03月07日 (木曜日)

日常生活の隅々まで浸透してきた行動規範の強化、ヘイトスピーチ対策法から禁煙ファシズム、司法の腐敗まで

鎌倉市議会で、「“歩き食い”規制へ条例案」が審議されている。これは、歩きながら物を食べることを、「迷惑行為」として、規制しようとする動きだ。

このところ国や地方自治体、さらにはメディアが行動の規範を示す傾向が顕著になっている。鎌倉のケースもそのひとつにほかならない。食べ歩きそのものは、マナー違反という見方が一般的だから、大半の人は規制に違和感を感じない。あたりまえの議会活動と解釈する。

今、巧みな洗脳、あるいは世論誘導が日常生活の中に広がっている。おそらく鎌倉市議に悪気はないが、こうした動きを水面下で高笑いしながら観察している人々もいる。おそろしく巧妙な戦術家で、国民を意のままにあやつり、自分たちの経済活動に奴隷として動員したがっている連中だ。

続きを読む »

2018年12月13日 (木曜日)

高輪署と目黒署から情報公開資料を入手、三宅雪子・元議員が7人を刑事告訴したとされる件、

三宅雪子(元衆議院議員)氏は、本当に7人の元支援者を刑事告訴したのか?

筆者は、この事件を解明する鍵となるひとつの資料を、情報公開制度を利用して警視庁から入手した。警視庁が開示したのは「告訴(発)事件受理・処理状況一覧」という文書の平成29年4月分と5月分のうち、高輪署と目黒署における刑事告訴・刑事告発の処理件数を示す文書である。

その詳細を紹介する前に、事件の概要を簡単に説明しておこう。

続きを読む »

2018年12月03日 (月曜日)

黒薮のツイッターをロック、三宅雪子元衆院議員の「告訴」をめぐる記事に対する妨害

このところ言論を抑圧する動きが浮上している。12月1日(土曜日)の午前2:27に、筆者のツイッターがロックされた。

ロックとは、何者かがツイッター社に、特定のツィートの削除を申告して、それが認められた結果、投稿ができなくなる状態を意味する。再開の条件として、当該のツィートを削除することが求められる。削除要求に対して異議を申し立てることもできるが、この場合、ツイッター社による判断が下されるまで、数日を要するので、その間は、ツイッターが使えない。

ロックの原因となったのは、次の投稿である。

続きを読む »

2018年11月20日 (火曜日)

右派が描く広義しばき隊のイメージは、「日本を代表する左派」、住民運動に大きなダメージ

「押し紙」問題に、小坪慎也氏ら右派系の人々と一緒に取り組むなかで興味深い事実を知った。右派系の人々の全員ではないにしろ、かなり多くの人々が差別に反対するカウンター運動に参加している層を左派と勘違いしているようだ。とりわけ広義しばき隊こそが、日本の左派の代表だと思っているらしい。

そのためにしばき隊を批判している筆者を右翼のシンパと勘違いしている人も少なくない。

なぜ、しばき隊を日本の左翼の代表と考えているひとが多いのか。

原因を探ってみるといくつか思い当たる。まず、第一に反差別といういかにも左派らしい方向性と、それを力で押し進めるスタイルが、古い時代のソ連や中国のイメージに重なるのだろう。

広義しばき隊を象徴する武器に、「釘バット」(写真)がある。実際、彼らのメンバーがM君暴行事件を起こして、裁判では2名が損害賠償を命じられた。

「釘バット」はアートだと主張している人もいるが、たとえアートであるにしろ「釘バット」が暴力の象徴であることには変わりない。

続きを読む »

2018年11月16日 (金曜日)

オリンピック選手村建設用地は1611億円、鑑定書で明らかに、払い下げ価格130億円との著しい乖離

東京都が東京オリンピックの選手村建設用地をディベロッパーに「叩き売り」したとして住民グループが起こした裁判で、新しい展開があった。住民側の機関紙『臨海かわら版』(11月12日付け)が、不動産鑑定士による用地の鑑定結果を発表したのだ。

それによると鑑定価格は、1611億円だった。これに対して東京都が適正な評価額としていたのは129億円。後者の価格でデベロッパーに払い下げていた。129億円を適正価格とした根拠である東京都の土地価格調査報告書の中身は公開されていない。住民側が情報公開請求を行ったが、黒塗りの状態で開示された。そこで住民側が自己資金で不動産鑑定を行ったのだ。

鑑定結果は、10月26日の第4回口頭弁論で裁判所に提出された。

次に示すのが、不動産鑑定士による鑑定結果と東京都の土地価格調査の比較表である。

続きを読む »

2018年11月08日 (木曜日)

三宅雪子氏による刑事告訴から1年半、捜査機関の動きが見えない、ついに「告訴は虚偽では」との声も

2017年5月10日は、元衆議院議員の三宅雪子氏が、みずからが起こしたある刑事告訴をツイッターで「告知」した日である。それから1年半。その後の経過は報告されていない。筆者が7月に三宅氏を取材したさいには、捜査中とのことだった。

ちなみに三宅氏による告知は、次のようなものだった。

「本日、以下のアカウントに対して名誉毀損で告訴状を提出致しました。@gachktmama0113,@torch2012,@nanachan77,@makimakiia,@him_beereほか二名 私の名前を出してのツイート、家族知人、仕事先への接触を固くお断りします」

続きを読む »