高市早苗総務大臣によるマネーロンダリングの手口を解説する、大臣辞任が妥当
高市総務大臣に対する刑事告発が受理された。
筆者らの刑事告発を奈良地検が受理したのである。高市氏による「マネーロンダリング」の手口を、奈良地検は詐欺罪として受理したのである。。
なぜ、「マネーロンダリング」なのか?具体的な資料を示しながら、それを解説しておこう。
繰り返しになるが、高市氏がやっていた不正は還付金制度を悪用したものである。次のような仕組みだ。
議員が代表を務める地元の政党支部へ有権者が政治献金を行った場合、税務署で所定の手続きをすれば、寄附した金額の30%が戻ってくる。たとえば1000万円を寄付すれば、300万円が戻ってくる。
高市議員はこの制度を悪用して、自身の政党支部へ献金を行い、還付金を受けていたのだ。しかし、租税特別措置法の41条18・1は、還付金の例外事項として、「その寄附をした者に特別の利益が及ぶと認められるものを除く」と定められている。つまり議員がこれをやれば違法行為である。それが地検の見解だ。
高市氏は、「投資資金」の一部を、自身の政党支部から調達していたのである。つまり資金を還流させ、その還流のプロセスで還付金を受けていたのだ。計画性があって極めて悪質といえよう。
◇資金の還流を検証する
次に示すのが、高市氏の政党支部(自民党奈良県第2選挙区支部)から、高市氏が受けた寄付を示す証拠である。
2009年8月10日に580万円、8月28日に200万円の寄付を受けている。これを原資とし、その他の「資金」も加算し、2009年度に「山本早苗」の名前で、総額約1620万を自分の政党支部に寄付している。
この寄付を根拠として、高市氏が受け取った還付金は約485万円である。その証拠は、次の還付金を受けるための手続きを示す書面だ。
計画的に資金を還流させることで、約485万円の還付金を手に入れたことになる。
◇「客観報道」すら放棄
こうした行為に違法性があるかどうかは意見が分かれているが、地検は違法と判断したのである。それ自体がニュースである。政治家の倫理として問題があるのは間違いない。新聞・テレビは、この事件を報道すべきだろう。一国の総務大臣に対する刑事告発が受理された事実は、極めてニュース性が高い。
報道しないようであれば、マスコミ関係者が常に口にする「客観報道」すら実行していないことになる。「客観報道」が神話・幻想であることを認めたも同然だ。
高市氏は、総務大臣を辞任すべきだろう。