2014年07月17日 (木曜日)
明日18日に「森ゆうこVS志岐武彦」裁判の判決、裁判の背景に、日本の前近代的な組織-検察審査会を牛耳る最高裁事務総局の闇
元参院議員の森ゆうこ氏が、元旭化成の役員で、『最高裁の罠』の著者・志岐武彦氏に対して、500万円のお金と言論活動の制限を要求している裁判の判決が、7月18日の午後に言い渡される。
既報したように、この裁判の発端は、検察審査会が起訴議決により小沢一郎議員を法廷に立たせたことである。起訴議決が行われた日が、小沢氏が立候補していた民主党代表戦の投票日(2009年9月14日)と重なったために、小沢氏の支援者が不信感を募らせ、検察審査会の調査に乗り出した。
※検察審査会は、「検察」の名を付しているが、最高裁事務総局の組織。
調査の先頭に立ったのは、森氏、志岐氏、それに「市民おんぶずまん茨城」の石川克子事務局長(当時)だった。3人は抜群の連携プレーで調査を続けた。
その結果、小沢起訴は、審査委員不在で最高裁事務総局が行った「架空議決」だったのではないかという十分に根拠のある証拠が浮上してきたのである。最高裁事務総局にとっては危機だった。マスコミが書けない大スキャンダルだった。
ところが情勢が急変する。森氏が最高裁事務総局よりも、むしろ検察に責任があると強く主張するようになったのだ。森氏と志岐氏は、ネットなどを通じて論争を展開した。そして昨年、森氏が志岐氏に対して、500万円の金と言論活動の一部制限を要求して裁判を起こしたのだ。
森氏の行為は、志岐氏に対する口封じという声が広がり、志岐氏を支援する会が結成された。最高裁事務総局に不信感をいだく人々だった。
ちなみに小沢氏は無罪になった。その後、この問題については、沈黙されている。
小沢氏に対する起訴議決の仕掛け人は、最高裁事務総局による審査員不在の「架空議決」か、それとも検察が審査員を誘導して起訴議決させた結果なのか?この問題が裁判の根底にあるのだ。
◇この事件の今後の解明点・留意点
※誰が検察による誘導説の裏付けとなる捏造報告書を、検察から外部へ持ち出して、『週刊朝日』などのマスコミにリークさせたのか?
※小沢一郎氏と弁護団(弘中淳一郎氏ら)は、捏造報告書の流出をどのように考えているのだろうか?
※小沢一郎氏を裁いた検察審査会とは、別の検察審査会でも、同じ手口が行われた可能性はないか? たとえば鳩山、二階、田代・・・
※最高裁事務総局は本当に必要な組織なのか?
※秘密保持が義務づけられている検察審査委員のOB会の実態はどうなっているのか?
◇18日夜に判決報告会とシンポジウム
なお、18日の夜に、志岐氏を「支援する会」が、次のスケジュールで報告会と最高裁事務総局について考えるシンポジウムを開く。
☆日時:7月18日(金)18:30~20:30
☆会場:豊島区民センター 第3・4会議室(東京都豊島区東池袋1-20-10)
☆18:30~19:00 判決報告(山下幸夫弁護士)
☆19:00~20:30 シンポジウム「市民が掘り起こした最高裁の闇」
コーディネーター:黒薮哲哉
発言:志岐武彦(本裁判の被告)
石川克子(市民オンブズマンいばらき・幹事。志岐氏と協同で最高裁に対して多量の情報公開資料を請求。綿密な分析で問題点を解明した。)
熊本美彌子(福島原発事故で東京に避難中。福島原発告訴団の一員。この告訴は、現在、「小沢疑惑」がもたれている第5検察審査会に属している)