1. 最高裁の裁判員制度に関する請求書、平成21年1月9日に2億4000万円、1月8日に8000万円、類似した請求の中身、明細求め情報公開請求へ

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2014年06月27日 (金曜日)

最高裁の裁判員制度に関する請求書、平成21年1月9日に2億4000万円、1月8日に8000万円、類似した請求の中身、明細求め情報公開請求へ

今年の2月21日付けのMEDIA KOKUSYOで、「最高裁が(株)NTTデータに、裁判員候補者名簿管理システムの開発と保守名目で2億4300万円を支出、相場は700万円?」と題する記事を掲載した。その後、裁判員制度に関して、最高裁が支出したお金の調査を続けたところ、同じ時期に他にも、巨額の出費がおこなわれていた疑惑が判明した。

(株)インテルに対する、8226万7500円の支出である。

「疑惑」と書いたのは、入手している資料が最高裁に対する請求書であるからだ。請求されたが、支払わなかった可能性もゼロではないからだ。

21日付けの記事で指摘したのは、次の事実である。

■2009年1月、最高裁が裁判員候補者名簿管理システムの開発・保守費として、(株)NTTデータに対し、総計で約2億4300万円の大金を支払った疑惑があることが分かった。支出の詳細は次の通りである。(請求書の日付は、平成21年1月9日)

、裁判員候補者名簿管理システムの開発:1億9099万5000円   

  (裏付け資料=PDF)

 2、裁判員候補者名簿管理システム開発のアプリケーション保守:5197万 5000円

(裏付け資料=PDF)

この約2億4300万円という数字をどう評価すべきだろうか。

比較対象として、森ゆうこ元参議院が作成した「検察審査会調査報告書」と題する資料を紹介しよう。作成日は、2011年6月30日。この資料に検察審査会のくじびきソフトを開発・保守するための費用として、最高裁(注:検察審査会は最高裁が管轄している)が支払った額が表示されている。5281万円である。

  (裏付け資料=PDF)

ところが複数のシステム設計の専門家によると、このシステムなら500万円から作ることが可能で、通常は700万円程度、どんなにボッタクリでも1000万円だという。(森氏の『検察の罠』(日本文芸社)による。)

  (裏付け資料=PDF)  

◇情報公開請求へ

今回明らかになった大口の出費(疑惑)は、2枚の請求書により裏付けられている。請求元は、株式会社インテックの公共ソリューション事業推進部。詳細は次の通りである。(請求書の日付は、平成21年1月8日)

、裁判員候補者名簿管理システムの運用保守・平成20年(6月~12月)運用保守費用:4289万2500円

 (裏付け資料=PDF)

、裁判員候補管理システムの開発監理支援:3937万5000円

(裏付け資料=PDF)

合計で8226万7500円になる。

「1」から「4」の請求の中味もよく似ている。

具体的にこれらの出費の中身は何だろうか?上記の2億4300万円の出費も合わせて明細を公開するように、最高裁に求めることになる。