アクセスジャーナルが博報堂事件の連載を開始
アクセスジャーナルで、博報堂事件の連載が始まった。その背景には、9月23日に電通が記者会見を開き、自らの過剰請求を認め、大手広告代理店による不正請求が氷山の一角である可能性が高まった事情があるようだ。
博報堂事件の発端は昨年の秋、博報堂がアスカコーポレーション(以下、アスカ)に対して、約6億1000万円の未払い金を請求する裁判を起こしたことである。これに対してアスカは博報堂が過剰請求をしていたとして、今年に入り2件の裁判を起こした。賠償請求額は総額で約64億円。この中には、視聴率の偽装を根拠に番組提案書の無効を求めるものも含まれている。
アスカ側は積極的に情報を開示しているが、博報堂は取材を拒否している。
アクセスジャーナルを主宰する山岡俊介氏は、武富士の闇を暴いたジャーナリストとして有名だ。博報堂の闇にどう切り込むかが注目される。
ちなみにこれまでに博報堂事件を取り上げたのは次のメディアである。
ZAITEN
月刊タイムス
週刊実話
紙の爆弾
週刊金曜日
ジャーナリスト
ビジネスジャーナル
アクセスジャーナル
メディア黒書
本来、広告業界の闇は、新聞やテレビなど大手メディアが取り上げるべき問題であるが、現在の広告依存のビジネスモデルのもとでは、広告代理店の批判は極めてむつかしい。ジャーナリズムが機能していない。
NHKもまったく取材しない。重大問題との認識がないようだ。
逆説的に見ると、こうした鈍感さが広告代理店の業務がデタラメになった主要な原因といえよう。
アクセスジャーナルの追及に期待が集まりそうだ。