1. 内閣府が開示した博報堂の請求書、日付けの欠落とテレビ局名の隠蔽、CMを本当に放送したか否かも不明、裏金づくりの温床に

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2016年08月22日 (月曜日)

内閣府が開示した博報堂の請求書、日付けの欠落とテレビ局名の隠蔽、CMを本当に放送したか否かも不明、裏金づくりの温床に

博報堂から内閣に対して請求した新聞を媒体とした「広報実施業務等」の金額が、2015年度だけで約20億3300万円に達していることが、情報公開資料によって分かった。

これらの金額が博報堂を介してそのまま新聞社や放送局に流れ込むわけではないが、日本のメディアがいかに広告代理店に依存しているかを示すデータといえるだろう。広告代理店が報道のタブーになっているゆえんにほかならない。

テレビのスポットCMを通じた広報活動関連費用に関しては、すべて黒塗りになっている。非公表である。どの放送局で放送されたのかも分からない。たとえば、次の書面だ。

今回調査した博報堂の請求書(内閣府分)には、ある特徴がみられる。請求書の発行日の欄が空白になっているのだ。

これに関しては、確実なことは言えないが、ひとつには、前年度の残予算から、内閣府が請求額を支払っている可能性がある。かりにそうだとすれば、残金の「大判振る舞い」ということにもなりかねない。当然、裏金づくりの温床になる。

また、上記の黒塗りのテレビ番組の請求書に関していえば、CMを放送した放送局が明記されていないわけだから、本当に放送したかどうかも分からない。放送したことにして、前年度の残予算から、裏金を支出する温床になる。

当然、筆者は内閣府に対して放送確認書の情報公開を申し立てることになる。

◇書類ナンバーの欠落

ちなみに博報堂が発行した請求書には、請求書ナンバーが入っていない。通常の経理システムでは、見積書から請求書までコンピュータを駆使して、共通のナンバーによって管理するはずだが、博報堂が発行した請求書は付番されていない。見積書がどうなっているのかを確認するために、筆者はこれについても内閣府に対して、見積書の情報公開も申し立てることになるだろう。

見積書なしに、後付けで請求していれば、大変な問題だ。