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2016年02月05日 (金曜日)

喜田村洋一弁護士が作成したとされる催告書に見る訴権の濫用、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年①

2008年2月25日に読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、東京地方裁判所にわたしを提訴してから、今年で8年になる。この裁判は、わたしが「新聞販売黒書」(現MEDIA KOKUSYO)に掲載した江崎氏名義のある催告書の削除を求めて起こされた著作権裁判だった。

その後、読売はわずか1年半の間にわたしに対して、さらに2件の裁判を起こし、これに対抗してわたしの方も読売に対して、立て続けの提訴により「一連一体の言論弾圧」を受けたとして、約5500万円の損害賠償を求める裁判を起こしたのである。さらにこれらの係争に加え、読売の代理人・喜田村洋一弁護士(自由人権協会代表理事)に対する懲戒請求を申し立てたのである。

喜田村氏は4件の裁判のいずれにもかかわった。

提訴8周年をむかえる著作権裁判は、対読売裁判の最初のラウンドだった。

読売・江崎氏の代理人には、喜田村弁護士が就任した。一方、わたしの代理人は、江上武幸弁護士ら9名が就いた。

しかし、この裁判の発端は、福岡県広川町にあるYC広川(読売新聞販売店)と読売の間で起こった改廃(強制廃業)をめぐる事件だった。当時、「押し紙」問題を取材していたわたしは、真村事件と呼ばれるこの係争を取材していた。

◇公募で新聞販売店主に

YC広川の店主・真村久三氏は、もともと自動車教習所の教官として働いてきたが、40歳で新聞販売店の経営を始めた。読売が販売店主を公募していることを知り、転職に踏み切ったのである。脱サラして自分で事業を展開してみたいというのが、真村氏のかねてからの希望だった。

幸いに真村氏は店主に採用され、研修を受けたあと、YC広川の経営に乗りだした。1990年11月の事だった。ところがそれから約10年後、読売新聞社との激しい係争に巻き込まれる。

その引き金となったのは読売新聞社が打ち出した販売網再編の方針だった。真村氏は、YC広川の営業区域の一部を隣接するYCへ譲渡する提案を持ちかけられたのだ。が、YC広川の営業区域はもともと小さかったので、真村氏は譲渡案を受け入れる気にはならなかった。それに自助努力で開業時よりも、読者を大幅に増やしていた。

読売の提案を聞いたとき真村氏は、自分で開墾した畑を奪い取られるような危機を感じたのだ。

当然、読売の提案を断った。これに対して読売は、真村氏との取引契約を終了する旨を通告した。その結果、裁判に発展したのだ。これが真村訴訟と呼ばれる有名な訴訟の発端だった。が、係争が勃発したころは、単に福岡県の一地方の小さな係争に過ぎなかったのだ。江上弁護士も、読売の実態をあまり知らなかったし、後にこの判決が「押し紙」問題の有名な判例になるとは予想もしていなかった。

■真村裁判・福岡高裁判決

真村事件の経緯は膨大なので、ここでは省略するが、結論だけを言えば、裁判は真村氏の勝訴だった。喜田村弁護士が東京からやってきて加勢したが及ばなかった。判決は、2007年12月に最高裁で確定した。

◇真村訴訟

わたしが読売との係争に巻き込まれたのは、真村訴訟の判決が最高裁で確定する数日前だった。真村氏が福岡高裁で勝訴したころから、YC店主が次々と江上弁護士に「押し紙」(残紙)の相談を持ちかけるようになった。店主のあいだで新しい店主会-新読売会を立ち上げる動きもあった。

こうした状況下で、読売も方針を転換したのか、それまで「死に店扱い」にして、訪店を控えていたYC広川への訪店を再開することにした。そしてその旨を真村氏に連絡した。

しかし、読売に対して不信感を募らせていた真村氏は即答を控え、念のために江上弁護士に相談した。訪店再開が何を意味するのか確認したかったのだ。江上弁護士は、読売の真意を確認するための内容証明郵便を送付した。これに対して、読売の江崎法務室長は、次の書面を送付した。

前略  読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
    2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

わたしは、新聞販売黒書で係争の新展開を報じ、その裏付けとしてこの回答書を掲載した。何の悪意もなかった。しかし、江崎氏(当時は面識がなかった)はわたしにメールで次の催告書(PDF)を送付してきた。

冠省 貴殿が主宰するサイト「新聞販売黒書」に2007年12月21日付けでアップされた「読売がYC広川の訪店を再開」と題する記事には、真村氏の代理人である江上武幸弁護士に対する私の回答書の本文が全文掲載されています。

しかし、上記の回答書は特定の個人に宛てたものであり、未公表の著作物ですので、これを公表する権利は、著作者である私が専有しています(著作権法18条1項)。  貴殿が、この回答書を上記サイトにアップしてその内容を公表したことは、私が上記回答書について有する公表権を侵害する行為であり、民事上も刑事上も違法な行為です。

 そして、このような違法行為に対して、著作権者である私は、差止請求権を有しています(同法112条1項)ので、貴殿に対し、本書面到達日3日以内に上記記事から私の回答を削除するように催告します。  

貴殿がこの催告に従わない場合は、相応の法的手段を採ることとなりますので、この旨を付言します。

わたしは、今度はこの催告書を新聞販売黒書で公開した。これに対して、江崎氏は、催告書は自分の著作物であるから、著作者人格権に基づいて、削除するように求めてきたのである。

が、催告書の作者は別にいたのだ。東京地裁と知財高裁は、喜田村洋一弁護士か、彼の事務所スタッフが本当の作者である可能性が極めて強いと認定して、江崎氏の訴えを退けたのだ。

彼らは催告書の名義人を「江崎」に偽って提訴し、法廷で著作者人格権を主張したのだ。もともと提訴権がないのに、虚偽の事実を前提に裁判を起こしたのである。

このあたりの事情については、弁護団声明を参考にしてほしい。弁護団は、この事件を「司法制度を利用した言論弾圧」と位置づけている。

■弁護団声明

◇怪文書・恫喝文書

さて、提訴8周年にあたる今年は、喜田村弁護士が執筆したとされる「江崎名義」の催告書の内容を検証しよう。著作権裁判では、とかく文章の形式が検証対象になり、書かれた内容には重きがおかれない傾向があるが、ジャーナリズムでは、書かれた内容そのものを検証する。

結論を先に言えば、これは怪文書である。あるいは恫喝文。しかも、それが自由人権協会の代表理事によって作成されたのだ。

繰り返しになるが、この催告書の作者は、催告書の中で、江崎氏が江上弁護士に送付した書面を新聞販売黒書から削除するように求めてきたのである。その送付された書面を再度引用してみよう。

前略  読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
    2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いします。当社販売局として、通常の訪店です。

つまり催告書は、上に引用した書面が江崎氏の著作物なので削除するように求めているのだ。そしてそれに従わない場合は、民事訴訟か刑事訴訟も辞さない旨をほのめかしているのだ。

著作権法の知識に乏しいわたしは、著作権法でいう「著作物」の定義を調べてみた。すると次のような記述があった。

  一 、著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

江崎氏が江上弁護士に送付した書面は、どの角度から見ても、著作物ではない。念のために複数の専門家に問い合わせみたが、この書面が著作物だとする人はひとりもいなかった。

それにもかかわらず催告書は、江上弁護士へ送られた書面は江崎氏の著作物なので、それを削除しなければ、民事訴訟か刑事訴訟も辞さない旨を述べているのだ。わたしは、この文書を怪文書・恫喝文書としか評価できなかった。それゆえにそれを新聞販売黒書に載せたのだ。読売の法務室長が奇妙な文書を送ってきたという思いで。これ自体が大きなニュースだった。

◇喜田村弁護士が言及した著作物の定義

その後、わたしは著作物に関する喜田村弁護士の言動を注視するようになった。と、2013年の5月になって宝島社から『佐野真一が殺したジャーナリズム』という本が出版された。この本に、喜田村弁護士が「法律家がみた『佐野眞一盗用問題』の深刻さ」と題する一文を寄せた。

その中ではからずも喜田村氏が著作物の定義に言及していることが分かった。取材の協力者のひとりが情報を寄せてくれたのだ。同書の中で、喜田村弁護士は「著作物」について、次のように記している。

略)まず、著作物は「表現」でなければならないから、「思想、感情若しくはアイデア、事実若しくは事件など」で、表現でないものは、著作物になりえない。
 たとえば、「○月○日、△△で、AがBに~と言った(AがBを手で殴りけがをさせた)」いうような事実ないし事件そのものは、表現ではないから、著作権法の対象ではない。同様に、「ある事件についての見方」とか、「ある事件を報じるにあたっての方法」といったアイデアに属するものも、表現ではないから、著作権法の保護は受けられない。
 また、創作性がなければならないから、ごく短い文章で、誰が書いても同じようになるようなものであれば、これも著作物ではない。(略)

■喜田村弁護士が明記している著作物の定義

裁判所は、催告書の作者が喜田村弁護士である高い可能性を認定したが、たとえ作者が名義人の江崎氏であっても、代理人弁護士の喜田村氏が、催告書の内容を確認していないはずがない。読めば、内容それ自体がデタラメであることが分かったはずだ。なぜ、訴訟を思いとどまらせなかったのだろうか。なぜ、催告書の内容が間違っていることを指摘しなかったのだろうか。

これが訴権の濫用でなくして何だろうか?

著作権裁判の検証は、これから9年目に入る。

■著作権裁判訴状

■知財高裁判決・全文

2016年01月29日 (金曜日)

やしきさくら氏の代理人に、喜田村洋一・自由人権協会代表理事、曖昧な名誉毀損の賠償額、300万円もあれば10万円も

名誉毀損裁判で敗訴した場合の損害賠償額が、かつてに比べて高額化している。その一方で極めて低額な賠償命令も下っている。わたしの知るケースでは、前者が300万円で、後者が10万円である。

たとえば『スポーツ報知』(2015年10月28日)は、やしきたかじん氏の妻・やしきさくら氏が、たかじん氏の元弟子を提訴した裁判で、大阪地裁が300万円の支払いを命じたことを伝えている。

昨年1月に亡くなった歌手でタレントのやしきたかじんさんの妻、さくらさんが、たかじんさんの元弟子・打越元久氏(57)に名誉を傷つけられたとして、1000万円の慰謝料を求めた訴訟で大阪地裁は28日、打越氏に300万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 訴えによると、打越氏は昨年11月、インターネットラジオの番組に出演し、作家・百田尚樹氏(59)がたかじんさんの闘病生活を描いた「殉愛」の内容が真実ではないと指摘。遺産相続などをめぐって事実とは異なる発言をしたと主張していた。

■出展

ちなみに作家・百田尚樹氏(59)が出版した『殉愛』(幻冬舎)に対する意見や評論などに対して、出版社などが入り乱れて複数の裁判が起きている。

このうち、さくら氏は、300万円の判決が下った上記の裁判の他に、フリーランスライターを訴えている。この裁判では、喜田村洋一・自由人権協会理事が、さくら氏の代理人を務めている。

喜田村弁護士は、薬害エイズ事件で起訴された安部英氏やロス疑惑事件の三浦和義氏を断罪から救済した手腕を持つ。「押し紙」に関しては、読売には1部も存在しないと主張し、それを司法認定させた。

■「押し紙」回収の現場(隠し撮り)-画像は本文とは関係ありません。

◇著作権裁判で前代未聞の判例

しかし、わたしとの著作権裁判では、門前払いのかたちで敗訴した。この裁判では、虚偽を前提に提訴に及んでいたことが認定された。争点となった文書の作成者が、その文書の名義人本人ではく、喜田村氏であった高い可能性が認定されたのである。裁判史上でも珍しい判例だ。

わたしは同氏を懲戒請求したが、日弁連はそれを認めず、喜田村氏は現在も活動を続けている。

自由人権協会日本を代表する護憲派の人権擁護団体。サラ金の武富士の代理人を務めた弘中惇一郎弁護士ら、名誉毀損裁判にかかわっている弁護士が多い(詳細)

■(参考)著作権裁判判決(知財高裁)

さくら氏が起こした裁判で300万円の賠償が下った判例のほかにも、わたしがこのところ取材している事件で2件も300万円の賠償を命じた判例がある。法人に対する賠償であればともかくも、個人に対する賠償額としては、尋常ではない。

◇「統合失調症」という表現

その一方、メディア黒書でたびたび紹介してきた市民運動家で最高裁事務総局の不可解さを厳しく追及している志岐武彦氏が、歌手で作家の八木啓代氏を訴えた裁判では、敗訴した八木氏に対する賠償命令の額はたったの10万円だった。

■(参考)歌手で作家・八木啓代氏のツィートを裁判所はどう判断したのか、裁判所作成の評価一覧を公開

この判決で示された基準からすれば、ネット上で投稿者がある人物を統合失調症であるというまったく事実とは異なる評価をツィートしても名誉毀損とは認定されないことになる。

名誉毀損裁判では、「一般読者の普通の注意と読み方を基準として」、それが社会的地位を低下させたかどうかを判断する。おそらく裁判官は、ツィッターで相手を統合失調症と評しても、それを本気で信じ込むひとはいないと判断したのではないか。その意味では、裁判にありがちな机上の思考ではない。

◇読売が約8000万円のお金を請求

わたし自身は、2008年から2009年にかけて、読売新聞社からたて続けに3件の裁判を起こされた。請求額は約8000万円。このうち2件目の裁判は、メディア黒書の記事が名誉毀損に問われた。請求額は2230万円。読売代理人は、地裁では喜田村洋一・自由人権協会代表理事で、高裁からはTMI総合法律事務所の升本喜郎弁護士らだった。

一方、わたしの代理人は、江上武幸弁護士ら9名だった。無報酬の弁護活動だった。

結果は、さいたま地裁と東京高裁はわたしの勝訴だったが、最高裁が口頭弁論を開いて、判決を東京高裁へ差し戻した。そして東京高裁の加藤新太朗裁判長は、わたしに対して110万円の金銭支払いを命じた。後に加藤氏が、読売新聞に少なくとも2度、単独インタビューで登場していたことが判明した。

■読売に掲載された加藤裁判官の単独インタビュー

この裁判は、最高裁でわざわざ口頭弁論を開いて、読売を逆転勝訴させるほどの事件なのか、今も再考しているが、とにかくわたしが敗訴したのである。野球でいえば、甲子園の決勝で9回の裏、読売に逆転されて負けたのだ。

◇曖昧な日本の名誉毀損裁判

今、ここにあげた何件かの裁判を見る限り、わたしは日本の名誉毀損裁判の判断基準がどこにあるのか分からない。名誉毀損裁判では、「一般読者の普通の注意と読み方を基準」にすることになっているが、判決の結果はばらばらだ。一貫性がない。

たとえばツィッターやフェイスブックをやっている裁判官であれば、これらのメディアの言語は比較的自由で、相手に向かって「統失」(八木裁判)と書こうが、「人格障害」(やしきさくら氏の裁判)と書こうが、本気でそれを信じ込む人は、まず、一人もいないことを知っている。それが社会通念である。

判断基準が曖昧になっているということは、裁判官の気分ひとつで、どうにでも判決を書けることになる。このような司法運用の実態は、裁判を言論抑圧の道具に変質させる危険性を孕んでいる。

このところ日本は、言論活動を抑圧する方向へ進んでいる。そのことは、特定秘密保護法を含む、広義の戦争法案が成立した流れの中に顕著に見ることが出来るが、これに連動して名誉毀損裁判の賠償額が高額化している事実は、言論を統制しようとしている内閣の方針に、最高裁事務総局も追随していることを意味しないだろうか。「一般読者の普通の注意と読み方」という基準は極めて主観的で「凶器」に変わりやすい。危険な兆候だ。

とはいえ、日弁連はようやく、名誉毀損裁判やスラップを問題視し始めたようだ。

 

2015年12月21日 (月曜日)

読売・江崎法務室長による著作権裁判、「戦後処理」係争開始から8年、事件と喜田村弁護士に対する懲戒請求を再検証する

読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、喜田村洋一・自由人権協会代表理事を代理人として、わたしに対して著作権裁判を起こして8年が過ぎた。「戦後検証」は、係争の発端から8年目に入る。2007年12月21日、江崎氏はEメールでわたしに対してある催告書を送りつけてきた。(判決文、弁護士懲戒請求・準備書面のダウンロード可)

◇新聞販売黒書に掲載した2つの書面

発端は福岡県広川町で起こった読売新聞社とYC広川(読売新聞販売店)の間で起こった強制廃業をめぐるトラブルだった。当時、新聞販売の問題を取材していたわたしは、この事件を取材していた。

幸いに係争は解決のめどがたち、2007年の末に読売はそれまで中止していたYC広川に対する担当員の定期訪問を再開することを決めた。しかし、読売に対する不信感を募らせていたYC広川の真村店主は、読売の申し入れを受け入れるまえに、念のために顧問弁護士から、読売の真意を確かめてもらうことにした。

そこで代理人の江上武幸弁護士が書面で読売に真意を問い合わせた。これに対して、読売は江崎法務室長の名前で次の回答書を送付した。

前略 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
   2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

わたしは、新聞販売黒書でこの回答書を紹介した。すると即刻に江崎氏(当時は面識がなかった)からメールに添付した次の催告書が送られてきたのである。

冠省 貴殿が主宰するサイト「新聞販売黒書」に2007年12月21日付けでアップされた「読売がYC広川の訪店を再開」と題する記事には、真村氏の代理人である江上武幸弁護士に対する私の回答書の本文が全文掲載されています。

 しかし、上記の回答書は特定の個人に宛てたものであり、未公表の著作物ですので、これを公表する権利は、著作者である私が専有しています(著作権法18条1項)。  

貴殿が、この回答書を上記サイトにアップしてその内容を公表したことは、私が上記回答書について有する公表権を侵害する行為であり、民事上も刑事上も違法な行為です。

 そして、このような違法行為に対して、著作権者である私は、差止請求権を有しています(同法112条1項)ので、貴殿に対し、本書面到達日3日以内に上記記事から私の回答を削除するように催告します。  

 貴殿がこの催告に従わない場合は、相応の法的手段を採ることとなりますので、この旨を付言します。

回答書が自分の著作物なので削除するように求めているのだ。(回答書の著作物性については後述する)

わたしは、回答書の削除を断り、逆に今度はこの催告書を新聞販売黒書(現在のメディア黒書)で公開した。これに対して、江崎氏は、催告書は自分の著作物であるから、著作者人格権(注:後述)に基づいて、削除するように求めてきたのである。

が、催告書の作者は江崎氏ではなく、代筆者がいたのだ。少なくとも、後日、裁判所はそう判断したのだ。

◇喜田村洋一・自由人権協会代表理事が登場

わたしは催告書を削除するように求める江崎氏の申し出を断った。その結果、江崎氏は仮処分を申し立ててきた。ここで江崎氏の代理人として登場したのが、名誉毀損裁判や著作権裁判のスペシャリスト、喜田村洋一・自由人権協会代表理事だった。

仮処分は代理人なしに臨み、わたしの敗訴だった。そこで本訴になったのである。わたしの代理人には、江上弁護士ら福岡の販売店訴訟弁護団がついた。

著作権裁判では、通常、争点の文書、この裁判の場合は江崎氏の催告書が著作物か否かが争われる。著作物とは、著作権法によると、次の定義にあてはまるものを言う。

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

改めて言うまでもなく、争点の文書が著作物に該当しなければ、著作権法は適用されない。

わたしの裁判でも例外にもれず、争点の催告書が著作物か否かが争われた。催告書の著作物性を争った裁判は、日本の裁判史上で初めてではないかと思う。ちなみに、新聞販売黒書に掲載した肝心の回答書の方は、争点にならなかった。

◇意外な決着

裁判は意外なかたちで決着する。裁判所は、「江崎名義」の催告書の著作物性を判断する以前に、そもそも江崎氏が催告書の作成者ではないと判断したのである。つまりもともと江崎氏には著作者人格権を根拠とした「提訴権」がないにもかかわらず、催告書の名義を「江崎」に偽って提訴に及んでいたと判断したのである。

なぜ、裁判所はこのような判断をしたのだろうか。詳細は判決に明記されているが、ひとつだけその理由を紹介しておこう。催告書の書式や文体を検証したところ、喜田村弁護士がたまたま「喜田村名義」で他社に送っていた催告書とわたし宛ての催告書の形式がそっくりであることが判明したのだ。同一人物が執筆したと判断するのが、自然だった。

つまり催告書を執筆していたのは喜田村弁護士だった。それにもかかわらず江崎氏は、自分が著作権者であることを主張したのだ。認められるはずがなかった。そもそも提訴権すらなかったのだ。

当然、江崎氏は門前払いのかたちで敗訴した。東京高裁でも、最高裁でも抗弁は認められず、江崎氏の敗訴が確定した。

◇だれが作者なのかという問題

おそらく読者の大半は、著作権という言葉を聞いたことがあるだろう。文芸作品などを創作した人が有する作品に関する権利である。その著作権は、大きく著作者財産権と著作者人格権に分類されている。

このうち著作者財産権は、作品から発生する財産の権利を規定するものである。たとえば作者が印税を受け取る権利である。この権利は第3者にも譲渡することができる。

これに対して、著作者人格権は、作者だけが有する特権を規定したものである。たとえば未発表の文芸作品を公にするか否かを作者が自分で決める権利である。第3者が勝手に公表することは、著作者人格権により禁じられている。

著作者人格権は、著作者財産権のように他人に譲渡することはできない。「一身専属」の権利である。

代理人は、既に述べたように、喜田村洋一・自由人権協会代表理事だった。
裁判所は判決の中で、催告書を執筆したのは喜田村弁護士か彼の事務所スタッフであった高い可能性を認定した。

◇弁護士懲戒請求

弁護士職務基本規程の第75条は、次のように言う。

弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

喜田村弁護士は、問題になった「江崎名義」の催告書をみずから執筆していながら、江崎氏が書いたという前提で裁判の準備書面などを作成し、それを裁判所に提出し、法廷で自論を展開したのである。

当然、弁護士職務基本規程の第75条に抵触し、懲戒請求の対象になる。わたしが懲戒請求に踏み切ったゆえんである。

◇弁護士倫理の問題

なお、裁判の争点にはならかなったが、喜田村弁護士に対する懲戒請求申立ての中で、わたしが争点にしているもうひとつの問題がある。ほかならぬ催告書に書かれた内容そのものの奇抜性である。

著作権裁判では、とかく催告書の形式ばかりに視点が向きがちだが、書かれた内容によく注意すると、かなり突飛な内容であることが分かる。怪文書とも、恫喝文書とも読める。端的に言えば内容は、江崎氏がわたしに送付した回答書が江崎氏の著作物なので、削除しろ、削除しなければ、刑事告訴も辞さないとほのめかしているのだ。

回答書は、本当に著作権法でいう著作物なのだろうか?再度、回答書と著作権法の定義を引用してみよう。

【回答書】 前略 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
  2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

【著作物の定義】 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

誰が判断しても、著作物ではない。しかも、この内容の催告書を書いたのは、著作権法の権威である喜田村弁護士である。回答書が著作物ではないことを知りながら、催告書には著作物だと書いたのだ。

弁護士として倫理上、こうした行為が許されるのか疑問がある。が、日弁連はこの懲戒請求を喜田村弁護士を調査することなく却下した。

わたしは今でも、この判断は間違っていると考えている。

■知財高裁判決

■参考資料:懲戒請求申立・準備書面(1)

2015年10月02日 (金曜日)

「押し紙」70年⑬ 黒薮の取材に応じたから店主を解任の論理、喜田村弁護士ら準備書面の中で「自称ジャーナリスト」を批判

【サマリー】対読売裁判で真村氏が敗訴した理由のひとつに、真村氏が「メディア等を用いて」読売を攻撃したことがあった。具体的には、真村氏がわたしの取材に協力したことである。読売代理人の喜田村洋一・自由人権協会代表理事らは、準備書面の中で「自称ジャーナリスト黒薮」という優等生らしい蔑称を使って、この点についてたびたび言及している。それが記録に残っている。

  この裁判には、記録された文書を基に検証を重ねなければならない問題が山積している。たとえば同じ裁判官が、仮処分の判決と本訴でまったく正反対の結論を出している事実である。

第2次真村裁判の仮処分の申し立ては、1審から4審まで真村氏の完全勝訴だった。しかし、本訴では逆、1審から3審(地裁・高裁・最高裁)まで読売の勝訴だった。本訴が優先されるので、真村氏は敗訴した。

平行して進行したこれら2件の裁判では、ほぼ同じ証拠資料が提出され、同じ主張が展開されたことはいうまでもない。が、判決だけは正反対になった。

この事実は、日本の裁判所が物事の明確な判断基準を有していないことを意味する。裁判官の主観により、あるいは政治的な要素を配慮しながら、判決を下していることになる。司法制度が日本の権力構造の歯車に組み込まれている結果、このような現象が生じている可能性もある。

この裁判にかかわった判事に木村元昭(現、福岡家庭裁判所所長)という人物がいる。木村裁判官は、福岡地裁で仮処分の第2審を担当し、真村氏を勝訴させた。その直後に、沖縄の那覇地裁へ転勤になった。

木村裁判官が那覇地裁で勤務している間も、福岡で真村裁判は進行していた。

本訴の地裁判決で敗訴した真村氏は、福岡高裁へ控訴した。その控訴審がはじまってまもなく、裁判長の交代があった。新しい裁判官は、木村元昭氏だった。木村氏が那覇地裁から福岡高裁へ栄転して、真村裁判の控訴審を担当することになったのだ。

仮処分で真村氏を勝訴させた裁判官であるから、当然、本訴でも真村氏に有利な判決を出すものと思われた。ところが判決は、真村氏の敗訴であった。判決の内容も、木村氏がみずから執筆した仮処分の判決と矛盾だらけの内容だった。

木村元昭氏が書いた2つの判決を読み比べたとき、わたしはこの人物の人間性そのものを疑った。判決は、記録として永遠に残る。同じ裁判官が同じ案件で書いた2つの判決を、後世の司法研究者はどう評価するのか、わたしは暗い好奇心を刺激された。

この裁判の詳細については、拙著『新聞の危機と偽装部数』の第6章「人権問題としての真村裁判」に詳しい。

ちなみに木村氏は、わたしが読売に対して起こした損害賠償裁判(読売がわたしに対して提訴した3件の裁判が「一連一体の言論弾圧」として5500万円を請求)の控訴審で、裁判長として登場し、わたしを敗訴させている。

◇取材する自由、取材を受ける自由

さて、本訴における真村氏の敗訴理由のひとつに、真村氏が「メディア等を用いて」読売を攻撃したことがあがっている。具体的には、わたしの取材に応じたことである。読売代理人の喜田村洋一・自由人権協会代表理事らは、準備書面の中で「自称ジャーナリスト黒薮」という蔑称を使って、この点についてたびたび言及している。

詳細については、拙著『新聞の危機と偽装部数』(花伝社)から重要部分を抜粋するので、次のPDFをご覧いただきたい。

■『新聞の危機と偽装部数』・・・「黒薮執筆の記事の責任を真村氏が負う不思議」

真村氏がわたしの取材活動に協力したことを、改廃理由として主張した喜田村氏らが、報道活動の自由や取材を受ける自由について、本当はどのように考えているのかは知らないが、真村裁判の記録文書を検証する限りでは、厳しく言論制限するのが妥当だという考えのようだ。少なくともわたしはそんな印象を受けた。

残念ながらこのような考えは、特定秘密保護法の施行に象徴されるように、水面下でじわじわと日本に広がっている。

2015年10月01日 (木曜日)

「押し紙」70年⑫ 第2次真村裁判、黒薮の取材を受けたことが改廃理由に、この裁判でも喜田村洋一・自由人権協会代表理事が読売代理人に

【サマリー】  第2次真村裁判とは、第1次裁判の判決確定により、YC広川・真村店主の地位が保全された7か月後に、読売がやはり真村氏に対して断行した販売店改廃に端を発した地位保全裁判である。結論を先に言えば、真村氏は敗訴した。

 この第2次裁判は、さまざまな問題を含んでいる。たとえば真村氏の解任を認める理由として、わたし(黒薮)の取材を受けたことなどがあがっている。
言論・表現の自由にかかわる問題が浮上したのである。しかも、新聞社がかかわっているのである。

 この裁判でも、やはり自由人権協会の喜田村洋一代表理事が、読売代理人として福岡へ通い続けたのである。

さて、第2次真村裁判を紹介しよう。

すでに述べたように2007年12月、第1次真村裁判の判決が最高裁で確定して、YC広川の真村店主は、店主としての地位を守った。ところがそれから約半年を経た2008年7月、読売は真村氏との取引契約が満期になったのを機に、契約更新を拒否した。真村氏は店主としての地位を失ったのである。

一見すると契約満期に伴う更新拒否であるから、法的に問題がないように思われるが、販売店を開業するにあたっては多額の投資をしていることや、新聞販売業が家業としての側面を持っていることなどからして、継続的契約とみなされ、正当な改廃理由がないのに、更新を拒否することはできない。

ところが読売は、最高裁で真村氏の地位保全が確定した7か月後に、YC広川を強制改廃したのである。見方によれば、司法に対する正面からの挑戦といえるだろう。自己中心的な新聞人の体質を露呈した事件ともいえよう。

◇真村氏が再び法廷へ

当然、真村氏は再び地位保全裁判を提起せざるを得なかった。第1次真村裁判の終了から、たった7か月のブランクを経て、再び地位保全裁判の法廷に立つことになったのである。

江上武幸弁護士ら真村氏サイドは、仮処分の申し立てと、本訴を平行する戦術を取った。仮処分を申し立てたのは、早急に販売店の業務を再開して生活の基盤を確保する必要があったからだ。

第2次裁判が検証対象とした期間は短かった。2007年12までの真村氏の行動に関しては、店主を解任される正当な理由は存在しないという司法認定を受けたわけだから、それ以後の時期、つまり2008年1月から、解任される7月末までの7か月のあいだに、真村氏を解任するだけの真っ当な理由が存在するかどうかが、検証点になる。

当然、江上武幸弁護士らは、第2次裁判での真村氏の敗訴はあり得ないと見ていた。わたしは当時、少なくとも10人ぐらいの知り合いの弁護士に、見解を問うてみたが、口をそろえて真村氏の敗訴はあり得ないと返答した。

実際、仮処分の申し立てでは、真村氏が勝訴した。1審から、4審にあたる最高裁への特別抗告まで真村氏の勝訴だった。喜田村洋一・自由人権協会代表理事ら読売側は、真村氏の「首切り」を執拗に主張したが認められなかった。

◇読売、司法命令に従わず

仮処分の第1審で勝訴した後、読売は仮処分命令に従い、真村氏を店主として復帰させるものと思われた。が、驚くべきことに喜田村弁護士らは、仮処分命令に従わなかったのだ。

これに対して江上弁護士らは、間接強制金を請求した。裁判所もこれを認め、読売は1日に3万円の「制裁金」を真村氏に支払うことになったのである。読売は2審、3審、4審と敗訴したので、「制裁金」の累積は、約2年半で約3600万円にもなった。

ちなみに間接強制金は、本訴で敗訴した場合、支払い元へ返済しなければならない。ある意味では理不尽な制度である。

読売が仮処分命令に従っていれば、真村氏は事業を再開でき、自分で生活の糧をえることが出来た。しかし、読売が命令に従わなかったから、真村氏は業務を再開できず、やむなく「制裁金」を受け取り、生活費や販売店の店舗のメンテナンスにあてていたのである。

本訴の最初の判決(福岡地裁)は、2011年3月15日に下された。審理は2年8か月に及んでいた。予想に反して真村氏の敗訴だった。裁判には圧倒的に強い読売が勝訴したのである。

この時点で、真村氏に3600万円の「制裁金」を読売に返済する義務がのしかかってきた。実際、後日、喜田村弁護士らは、真村氏の資産を仮に差し押さえる措置に出てくる。

■喜田村弁護士らが作成した不動産仮差押命令申立書

本訴では控訴審も上告審も、真村氏の敗訴だった。裁判所は、第1次裁判終了から後の7か月のあいだに、真村氏を解任に値する理由があったと判断したのである。

その理由は暗い好奇心をかきたてる。詳しくは、日を改めて報告するが、代表的な理由をひとつあげよう。

真村氏がわたし(黒薮)の取材に協力したことである。喜田村弁護士らが作成した準備書面には、黒薮批判も登場する。言論・表現の自由にかかわる問題である。喜田村氏らの書面は、記録として永久保存しているので、機会があれば公開しよう。【続】

2015年09月30日 (水曜日)

「押し紙」70年⑪ 読売裁判と喜田村洋一・自由人権協会代表理事のかかわり

【サマリー】真村裁判の判決が確定した後、敗訴した読売が攻勢に転じる。2008年2月から読売は、わたしに対しする2件の裁判提起をはじめ、YC久留米文化センター前の店主の解任、それに伴う地位不存在を確認する裁判を起こした。これらの裁判に、読売の代理人としてかかわってきたのが、自由人権協会の代表理事である喜田村洋一弁護士だった。

 真村氏は今も係争中だ。1人の人間を10数年に渡って法廷に縛り付けることに、人権上の問題はないのだろうか?自由人権協会とは、何者なのか?新聞社とは何か?

真村裁判の詳細については、次の記事に詳しい。

■「押し紙」70年⑩、「押し紙」隠しの手口を暴いた真村裁判・福岡高裁判決

既に述べたように、真村裁判はYC広川の真村久三店主が読売新聞西部本社に対して起こした地位保全裁判で、最大の争点は、真村氏が経理帳簿上で「押し紙」の存在を隠すためにせざるを得なかった部数内訳の虚偽記載、虚偽報告が解任理由として正当か否かという点だった。裁判所は、真村氏による虚偽報告が事実であることは認定したが、そうせざるを得ない背景に読売の販売政策があるので、解任理由には該当しないと判断したのである。

判決は2007年12月に最高裁で確定した。真村氏は、YC広川の店主としての地位を守ったのである。

ちなみに販売店の改廃は、新聞社側が「改廃」を通告して、有無をいわさずに新聞の供給をストップする方法が取られることが多い。しかし、YC広川に関しては、読売もこのような強引な方法は採用しなかった。

真村氏の弁護士と読売の弁護士との間に、係争の決着が着くまでは、一方的な販売店改廃は行わないという紳士協定が結ばれていたからである。喜田村洋一・自由人権協会代表理事が東京から駆けつけて、読売の加勢に乗り出す前の時期であった。

◇半年で4件の裁判に

真村裁判の判決が確定したのは2007年12月。が、年が改まり2008年になると予想しない事件が次々と発生する。真村裁判で敗北した読売の攻勢が始まったのだ。主要な動きを時系列に記録して、記憶に留めておこう。

【2月】読売の江崎徹志・法務室長が黒薮に対して、著作権裁判を起こした。江崎氏の代理人は、喜田村洋一弁護士。この裁判の「永久保存資料」(黒薮保管)の中に、喜田村氏が主張する著作物とは何かが記された書面が残っているので、機会があれば原文を紹介しよう。弁護士活動を考えるうえで貴重な記録である。極めて興味深い。

【3月】「押し紙」問題を江上武幸弁護士らに相談して、広義の「押し紙」(残紙)の受け入れを断ったYC久留米文化センター前の平山春雄店主が、店主を解任された。これに先立って、読売は平山店主の地位不存在を確認する裁判を起こしていたことが、後に分かった。代理人は、喜田村洋一弁護士ら。平山氏の側も地位保全裁判を起こした。

【3月】前記の平山事件をウエブサイトで報じた黒薮に対して、読売側が2330万円の金銭などを請求して名誉毀損裁判を起こした。代理人は、喜田村洋一弁護士。2330万円の中には、喜田村氏の弁護士費用として200万円が含まれていた。

【7月】読売が真村氏経営のYC広川を強制的に改廃した。真村氏はただちに地位保全裁判を起こした。これが第二次真村裁判である。この裁判でも、読売側の代理人として、やはり喜田村弁護士が東京から駆けつけ、福岡の弁護士らに加わったのである。

第二次真村裁判は一応の決着はついたが、そこから派生した別の裁判で、真村氏は今も読売と係争中である。1人の人間を10数年に渡って法廷に縛り付けることは、人権問題にほかならない。自由人権協会とは何者なのか?新聞社とは何か?

2014年11月20日 (木曜日)

日弁連が喜田村洋一弁護士に対する懲戒請求を棄却、審査内容はブラックボックスのなか

11月17日付けで、日弁連はわたしが喜田村洋一弁護士(自由人権協会代表理事で読売新聞社の代理人)に対して2011年1月に申し立てた弁護士懲戒請求を棄却する決定を下した。申し立てから、最終的な決定まで、約4年の歳月を費やした。

審査のプロセスは次の通りである。

1,第2東京弁護士会による棄却
 
2,日弁連による棄却

3,綱紀審査(外部有識者)による棄却

この問題については、これから検証に入るが、わたしとしては到底納得できない。と、いうのも「1」の段階では、棄却理由が示されたものの、「2」と「3」では、実質的に理由が示されていないからだ。誰が審査したのかも、審査の長を除いてわからない。ブラック・ボックスの中である。

議決書の全文PDF

今後、公開質問状などのかたちで審査内容の開示を求めていく。

あえて理由として日弁連サイドがあげているのは、第2東京弁護士会の議決書の認定と判断に誤りがない、というものである。が、これは厳密な理由ではない。結論にすぎない。最初から棄却という結論を決めていたから、論理的な理由書が書けなかったのではないだろうか。

あるいは、まったく反論できないほど、わたしの主張が真っ当だったということである。審査に4年も時間がかかった原因もこのあたりにあるのでは。

この事件の詳細は、次の記事を読むとわかりやすい。「2」の段階で「メディア黒書」に掲載したものである。

■喜田村洋一弁護士に対する懲戒請求、近々に綱紀審査会へ申し立て、袴田事件に類似した構図の民事事件

■袴田事件と類似した事件の構図、喜田村弁護士に対する懲戒請求、準備書面(1)を公開  

2014年04月23日 (水曜日)

袴田事件と類似した事件の構図、喜田村弁護士に対する懲戒請求、準備書面(1)を公開 

次に示すのは、喜田村洋一弁護士(自由人権協会代表理事)に対する弁護士懲戒請求で、日弁連の綱紀審査委に提出する予定の準備書面(1)の全文である。

■準備書面(1)の全文

懲戒請求者:黒薮哲哉

対象弁護士:喜田村洋一

はじめに  

準備書面(1)では、「1、排斥期間の起点について」と、「2、弁護士職務基本規定に照らし合わせた懲戒対象弁護士の言動」の2点について、説明する。

この事件は、捏造した証拠を前提に検察が有罪を主張した袴田事件の構図と類似している。しかし、袴田事件が刑事裁判であるのに対して、本件懲戒請求の主要な原因になっている本件著作権裁判は、民事裁判の場で争われた。

本件著作権裁判の訴因は本件催告書である。本件催告書は、「江崎徹志」の名が付されているが対象弁護士により作成された高い可能性が本件著作権裁判の判決で確定した。つまり対象弁護士が作者であるにもかかわらず、江崎名義で懲戒請求者に本件催告書を送り付け、これがウエブサイトで公表されると、本件著作権裁判を起こし、もともと江崎氏が持ち得ない著作者人格権を主張したのである。当然、それを前提として懲戒対象弁護士は書面を提出し、法廷で自らの主張を展開したのである。

しかし、裁判所はこうしたあるまじき行為を見破り、江崎・喜田村の両名を敗訴させたのである。

懲戒請求者は、懲戒対象弁護士が、虚偽の事実を設定して裁判を提起し、江崎氏に著作者人格権がないことを知りながら、裁判所に書面を提出し、自己の主張を展開したことを問題視している。袴田事件の類似性とは、こうした事件の性質を意味している。

1、排斥期間の起点について

第二東京弁護士会が作成し、日弁連が追認した本件決定書には、棄却理由として排斥期間の終了を理由とした次の記述がある。

「(1)本件催告書が作成された時期は、平成19年12月21日であるところ、本件懲戒請求書を第二東京弁護士会が受け付けたのが平成23年1月31日であるので、懲戒請求事由1の事実は既に3年間の排斥期間を過ぎており、懲戒手続きを開始することができない。

(2)そもそも、本件催告書を作成、送付したのは、対象弁護士ではなく、江崎であって、当該行為は対象弁護士に関する懲戒事由になり得ない。」

A 事実関係の誤りについて

(1)(2)の理由は的外れである。まず、事実関係の誤りから指摘する。 決定書は、「そもそも、本件催告書を作成、送付したのは、対象弁護士ではなく、江崎」であると述べているが、本件催告書の作成者、送付者につて知財高裁判決(平成21年[ネ]第10030号)は次のように認定している。

「上記認定事実によれば、本件催告書には読売新聞西部本社の法務室長の肩書きを付して原告[黒薮注:江崎のこと]の名前が表示されているものの、その実質的な作成者は(本件催告書が著作物と認められる場合は、著作者)は原告とは認められず、原告代理人[黒薮注:懲戒対象弁護士](又は同代理人事務所の者)である可能性が極めて高いものと認められる。」

「すなわち、?原告の著作権法や法的紛争の解決に関する知識経験の程度、?読売新聞西部本社と販売経営者との法的紛争の重要性に関する同社の認識の程度等、?原告及び原告代理人のいずれからも、本件催告書作成過程を示す客観的なデータは提出されていないこと等に照らすならば、本件催告書は、原告から相談を受けた、原告代理人事務所において、本件催告書を作成し、そのデータをメールに添付する方法により、原告に送信し、これを受信した原告が、被告に対して送信したものと認定することによって、辻褄が合うといえる 」

とはいえ、確かに第二東京弁護士会が棄却の根拠として全面的に採用している本件損害賠償裁判(平成24年[ネ]第794号)の判決は、「本件著作権裁判の内容や経過からすると、同人が、自分名義で出した文書は自分の著作物であると考えていることがうかがわれ、本件催告書の作成者を一義的に決めることは困難であったという事情にも照らせば、同人が故意に虚偽を並べて本件著作権仮処分を申し立てたと認めることは困難である」と、述べて必ずしも懲戒対象弁護士が本件催告書の作成者であるとは認定できないという判断を示している。

しかし、この記述は、出典である本件著作権裁判の判決を正しく解読せずに記されている。本件損害賠償裁判の判決は、「本件著作権裁判の内容や経過からすると・・・」と出典を明記したうえで、「本件催告書の作成者を一義的に決めることは困難」と述べているが、既に述べたように本件著作権裁判は、本件催告書の作成者を「原告代理人[黒薮注:懲戒対象弁護士](又は同代理人事務所の者)である可能性が極めて高いものと認められる」と、認定しているのである。

それが懲戒対象弁護士らが、敗訴した大きな要因だった。  本件損害賠償裁判の福岡高裁判決を書いた木村元昭裁判長は、本件著作権裁判の判決を精査・検証せずに、読売新聞社を勝訴させるために、恣意的に事実を捻じ曲げ判決を書いた可能性が高い。

B 問題にしているのは裁判期間中の懲戒対象弁護士の行為

第二東京弁護士会の本件決定書は本件催告書の作成日(それは同時に送付日でもある)にあたる平成19年12月21日を排斥期間の起点として、第二東京弁護士会が本件懲戒請求を受け付けた平成23年1月31日の時点では、すでに排斥期間の3年を過ぎているとして、本件懲戒請求を棄却している。この判断は2重に誤りをおかしている。

B-1

本件懲戒請求の対象となっているのは、改めて言うまでもなく、喜田村洋一弁護士であって、江崎氏ではない。と、すれば本件懲戒請求の対象者ではない江崎氏の行為を排斥期間の起点にすることは論理が破綻している。

かりに懲戒対象弁護士が本件催告書の作成者・送付者であることを、本件決定書が認定していれば、本件催告書の作成日・送付日を排斥期間の起点として検討する余地はあるが、本件決定書は江崎氏を本件催告書の作成者・送付者として認定しているのである。繰り返しになるが、そうであれば本件懲戒請求の対象外の人物の行為を排斥期間の起点とするのは誤りだ。

B-2

しかし、懲戒請求者が重大問題として審理を求めているのは、本件催告書の作成行為・送付行為そのものではない。本件催告書の作成過程から提訴に至る経緯が虚偽に満ちている上に、本件催告書に書かれた内容がまったくのデタラメであることを懲戒対象弁護士が知っていながら、ウソを前提として本件著作権裁判の進行中、裁判所に書面を提出し、みずからの主張を展開したことを問題視しているのである。

このような行為が懲罰の対象にならないとすれば、虚偽の事実を捏造して、袴田巌氏の半生を牢獄に閉じ込めた検察も罰せられないことになる。日弁連が袴田氏を支援してきたことを踏まえれば、捏造や虚偽を前提とした法廷での主張に対しては、厳しく罰するのが道理である。

B-3 ?

たとえ江崎氏による催告書の作成日・送付日を、排斥期間の起点とするとしても、そもそも懲戒対象弁護士らによるあるまじき行為が発覚したのは、2009年1月に、東京地裁で実施された江崎氏に対する本人尋問の場であり、それが最終的に最高裁で司法認定されたのは、2010年2月であるから、本件著作権裁判の判決確定を前提に提起した本件懲戒請求で、対象外の江崎氏が本件催告書を作成・送付した平成19年12月21日を排斥期間の起点にすることは、論理が破綻している。

繰り返しになるが懲戒請求者は、本件催告書の送付行為そのものを問題にしているのではなくて、本件催告書が孕む重大な諸問題を懲戒対象弁護士が認識していながら、あえてそれを隠し、虚偽を前提に書面を提出したり、法廷で自論を展開したことを問題にしているのである。

たとえ江崎氏が本件催告所の作成者であり、送付者であるとしても、少なくとも本件催告書の内容がデタラメであることを、江崎氏の代理人であり、著作権問題の権威である懲戒対象弁護士は、知る立場にあったわけだから、責任は免れない。

2、「弁護士職務基本規定」に照らした懲戒対象弁護士の行為

日弁連の弁護士倫理委員会が執筆・編集している『弁護士職務基本規定』は前文で次のように述べている。

 「弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする。  その使命達成のために、弁護士には職務の自由と独立が要請され、高度の自治が保障されている。

 弁護士は、その使命を自覚し、自らの行動を規律する社会的責任を負う。  よって、ここに弁護士の職務に関する倫理と行為規範を明らかにするため、弁護士職務基本規定を制定する。」

前文に謳われている理念に照らし合わせた場合、弁護士が虚偽の事実を前提に提訴にいたる行為を主導したり、幇助した場合、懲戒の対象になることは言うまでもない。懲戒対象弁護士は、次の条項に違反している。

「 1条:弁護士は、その使命が基本的人権の擁護と社会正義の実現にあることを自覚し、その使命の達成に務める。 」

「4条:弁護士は、司法の独立を擁護し、司法制度の健全な発展に寄与するように務める。」

?「10条:弁護士は、不当な目的のため、又は品位を損なう方法により、事件の依頼者を誘導し、又は事件を誘発してはならない。」

「14条:弁護士は、詐欺的取引、暴力その他違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。」

「31条 弁護士は、依頼の目的又は事件処理の方法が明らかに不当な事件を受任してはならない。」

「74条 弁護士は、裁判の公正及び適正手続きの実現に務める。」

「75条 弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。」

日弁連が袴田事件委員会を設置して、検察の証拠捏造に端を発したこの冤罪事件の元容疑者を支援してきた経緯を踏まえると、虚偽を前提に裁判を起こす行為に対しては、刑事事件であれ、民事事件であれ、厳しく対処すべきである。

日弁連の過去の懲戒事例に照らし合わせても、懲戒対象弁護士が何の処分も受けずに、連日のように法廷に姿を見せている事実を踏まえたとき、司法界に正義はあるのかという疑問を抱かざるを得ない。

弁護士は国費で養成されているのであるから、不正に対しては厳しく対処すべきである。

2014年04月22日 (火曜日)

喜田村洋一弁護士に対する懲戒請求、近々に綱紀審査会へ申し立て、袴田事件に類似した構図の民事事件

弁護士懲戒請求の最終プロセスに、綱紀審査という制度がある。日弁連のウエブサイトによると綱紀審査は、次のような制度である。

綱紀審査は、学識経験者(弁護士、裁判官、検察官およびそれらの経験者を除きます。)である委員のみで構成される綱紀審査会において行われます。

KOKUSYOで報じてきたように、わたしは著作権裁判(原告・読売の江崎法務室長 被告・黒薮)の勝訴(2010年2月)確定を受けて、江崎氏の弁護士を務めた喜田村洋一・自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒請求を第二東京弁護士会へ申し立てた。

江崎氏の名義で裁判所に提出した催告書の作成者が、実は喜田村弁護士の代筆であった可能性を認定する判決を根拠とした懲戒請求申立だった。江崎氏サイドには、もともと著作者人格権を根拠として提訴する権利がなかったのに、名義を「江崎」に偽って提訴し、それを前提に書面を提出し、みずからの主張を展開したからだ。

最近、捏造した証拠に基づいて、検察が有罪を主張した袴田事件が注目を集めているが、わたしの著作権裁判は、それとよくにた構図の「民事事件版」である。裁判所もそれを見抜いて、江崎氏らを敗訴させたのである。

この問題の責任追及は、2010年に勝訴が確定した時点から始まった。その具体的なかたちのひとつが、弁護士懲戒請求である。しかし、第二東京弁護士会はこれを棄却した。日弁連に異議を申し立てたが、ここでも棄却された。そこで今回、綱紀審査を求めたのである。

事件の経緯は、次の通りである。

■事件の経緯

■読売が黒薮に対して起こした著作権裁判の提訴行為が弁護士としてあるまじき行為だった高い可能性を認定した知財高裁判決。(7ページ[イ]参照)

以下、綱紀審査会に提出する「理由書」の草案を紹介しよう。

◇理由書の全文

綱紀審査を申し出た理由は、次の6点に集約できる。

(1)決定書に理由が記されていない

日弁連が懲戒請求者に送付した平成26年3月24日付け「決定書」(以下、本件決定書)には、本件異議申立を棄却した理由が記されていない。確かに同書面には、「理由」と称する原稿用紙1枚にも満たない短い記述があるが、厳密に言えばこれは理由を述べたものではなくて、単に審査の結論を述べているにすぎない。

 異議申出人の対象弁護士に対する本件懲戒請求の理由及び対象弁護士の答弁の要旨は、いずれも第二東京弁護士会綱紀委員会第2部会の議決書に記載のとおりであり、同弁護士会は同議決書記載の認定と判断に基づき、対象弁護士を懲戒しないこととした。   ?  本件異議の申出の理由は、要するに、前記認定と判断は誤りであり、同弁護士会の決定には不服であるというにある。

当部会が、異議申出人から新たに提出された資料も含め審査した結果、同議決書の認定と判断に誤りはなく、同弁護士会の決定は相当である。   ?  

よって、本件異議の申出は理由がないので棄却することを相当とし、主文のとおり議決する。

松田弁護士が「理由」と称しているものが、理由書に不可欠な最低限の体すらなしていないことは、明らかだ。理由の記述とは、結論に至るプロセスを具体的、かつ秩序だてて記述する文章形態である。ところが本件決定書は、「異議申出人から新たに提出された資料も含め審査した結果、同議決書の認定と判断に誤りはなく、同弁護士会の決定は相当である」と判断したという結論だけを述べている。もちろん異議申立書の中で、懲戒請求者が指摘した疑問点には一切言及していない。

このような対処方法がまかり通るのであれば、「談合」で結論だけを先に決めて、それを裏付ける具体的な審理を隠蔽する行為が許されることになる。それが日本の司法界を劣化させることは論を待たない。

繰り返しになるが、上記引用の記述は理由ではなくて、結論を述べているにすぎない。理由とは、「結論に至るプロセスを具体的、かつ秩序だててに記述する文章形態」である。 ?  このようなものを決定書と称して送付してきた事自体が驚きに値する。不誠実で懲戒請求者を著しく愚弄しているうえ、最初から懲戒対象弁護士を「救済」する意図を有しているとしかいいようがない。懲戒請求制度が形骸化している証ではないだろうか。

ちなみに懲戒請求者は50名を超える法律の専門家やジャーナリストに、本件懲戒請求の原因となった本件著作権裁判の知財高裁判決を検証してもらったが、共通した評価は、懲戒請求弁護士が虚偽の事実を前提に提訴に及んだ事実は、処分に値するというのもだった。日弁連の見解とは、大きく異なっている。

(2)新証拠の審理が行われていない

日弁連に対して異議申立をした際に、新たに提出した証拠(甲1号証)をめぐる見解が審理された形跡がない。少なくとも本件決定書には、甲1号証に関連した審理のプロセスがまったく記されていない。突飛に結論だけを提示されてもとまどう。なぜ、甲1号証を基に本件催告書の内容がウソであることを懲戒対象弁護士が認識していた疑惑を審理しないのか、理由が示されていない。

甲1号証は懲戒対象弁護士が『佐野眞一が殺したジャーナリズム』(宝島社)に寄稿した「法律家がみた『佐野眞一盗用問題』の深刻さ」と題する記事である。その中に懲戒対象弁護士が考える著作物の定義が示されている。

?したがって、著作権法との関係で盗作や盗用を考えるにあたっては、対象となる作品や文章が著作物にあたるかどうかが一番重要である。??  ??

その観点で、何が著作物かを上の要件に即して考えると、まず、著作物は「表現」でなければならないから、「思想、感情若しくはアイデア、事実若しくは事件など」で、表現でないものは、著作物になりえない。 ? たとえば、「○月○日、△△で、AがBに?と言った(AがBを手で殴りけがをさせた)」というような事実ないし事件そのものは、表現ではないから、著作権法の対象ではない。同様に、「ある事件についての見方」とか、「ある事件を報じるにあたっての方法」といったアイデアに属するものも、表現ではないから、著作権法の保護は受けられない。

また、創作性がなければならないから、ごく短い文章で、誰が書いても同じになるようなものであれば、これも著作物ではない(もっとも、短いからダメということではないのであり、たとえば俳句などは17音しかないが、それでも著作物に該当しうる)。?

一方、著作権法は著作物を次のように定義している。

1、著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

つまり懲戒弁護士が考える著作物と著作権法が定義する著作物の基本的に定義は同じである。  ところが本件著作権裁判で、対象弁護士が作成した可能性が認定された本件催告書には、次に引用する文書(以下、本件回答書)が著作権法でいう著作物に該当するので、削除に応じない場合は、刑事告訴も辞さない旨が記されているのだ。

前略? 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。? 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。? 当社販売局として、通常の訪店です。

本件催告書の内容は支離滅裂な恫喝文書ということになる。著作物ではないものを、著作物だと断言し、削除に応じない場合は、法的な手段を取ると述べているのだ。このような手口は、法律の専門家としての権威を悪用した恫喝にほかならない。

対象弁護士は、本件催告書は読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が作成したものだと主張してきたが、対象弁護士が作成した高い可能性を認定する本件著作権裁判の判決は、最高裁でも確定している。

たとえ懲戒対象弁護士が主張するように、本件催告書の作成者が江崎氏であったとしても、本件催告書の内容を懲戒対処弁護士が確信した上で、江崎氏がみずからの氏名を付して、懲戒請求者に送付したわけだから、あるまじき行為を幇助したことになる。

(3) 排斥期間についての誤り

日弁連に対する異議申立書の中でも言及したが、第二東京弁護士会が下し、日弁連が追認した本件懲戒請求の棄却決定の最大の誤りは、本件弁護士懲戒請求は、本件著作権裁判の判決が2010年2月に最高裁で決定したことを前提として、提起したにもかかわらず、本件著作権裁判の評価は故意に避けて、判決確定を受けて、懲戒請求者が読売新聞社と江崎法務室長に対して起こした本件損害賠償裁判の判決を根拠に、懲戒請求者の請求を棄却していることである。

懲戒請求者は、懲戒対象弁護士らが、提訴権がないにもかかわらず虚偽の事実を前提に提訴に及び、それを前提として、みずからの主張を展開したことを問題視して、本件懲戒請求を申し立てたのである。

虚偽の事実や証拠を前提に審理を進めた場合、袴田事件にみられるような重大な人権侵害事件が発生する恐れが多分にある。それを回避するために、日弁連の『弁護士職務基本規定』には、第75条で、「弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない」と念を押している。

本件損害賠償裁判で、懲戒請求者が損害賠償責任を問う対象としたのは、読売新聞社と江崎氏であって、懲戒対象弁護士ではない。もちろん懲戒対象弁護士の言動も審理の対象になったが、新たに作成した準備書面(1)で詳しく言及するように、肝腎の本件損害賠償裁判の福岡高裁判決には、懲戒対象弁護士に関する事実認定には明白な誤りがある。

結論を先に言えば、本件損害賠償裁判の福岡高裁判決は、「本件著作権裁判の内容や経過からすると」「本件催告書の作成者を一義的に決めることは困難であった」と記述しているが、「本件著作権裁判の内容や経過からすると」、催告書の作成者が懲戒対象弁護士であった高い可能性を認定しているのである。つまり本件損害賠償裁判の福岡高裁判決の記述に事実誤認があり、それを前提に本件決定書は、対象弁護士を救済したのである。

ところが本件決定書は、本件損害賠償裁判の事実誤認の判決を根拠に、懲戒請求を棄却しているのだ。懲戒請求者が本件懲戒請求の根拠としている本件著作権裁判の判決を、恣意的に無視しているのである。

本件著作権裁判の判決確定を根拠とした本件懲戒請求申立にもかかわらず、本件損害賠償裁判の判決を根拠に、懲戒請求を棄却すること自体、論理の整合性が完全に欠落している。本件損害賠償裁判の判決は、本件懲戒請求にとって最も重要な部分に、事実の誤認があるのだ。この誤認は、読売新聞社を「救済」するために故意に行われた可能性もある。このあたりの事情については、『新聞の危機と偽装部数』(甲2号証)を参考にされたい。

本件懲戒請求の原因である本件著作権裁判の判決を無視して、副次的な意味しかもたない本件損害賠償裁判の判決にそった審理が許容されるのであれば、懲戒請求者が本件損害賠償裁判を起こさなければ、本件懲戒請求で審理される対象が本件著作権裁判だけに限定され、審理の結果が異なる可能性が生じることになる。しかし、読売新聞社に対して損害賠償を求める事と、懲戒対象弁護士の言動を審理することは、別問題である。

(4)袴田事件の病理に類似

本件懲戒請求の排斥期間については、日弁連に対する異議申立書で主張した通りである。本件懲戒請求は、本件著作権裁判の判決が、2010年2月に最高裁で確定したことを受けて提起したものである。従ってこの日付が、排斥期間の起点である。

第2東京弁護士会の議決書は、江崎氏が本件催告書を作成・送付した日付を排斥期間の起点にしているが、本件懲戒請求で対象となっているのは、江崎氏の行為ではなくて、懲戒対象弁護士の行為であるから論理が根本から破綻している。

懲戒対象弁護士が本件催告書を送付したのであれば、その日を排斥期間の起点として検討する余地はあるが、懲戒対象弁護士自身が本件催告書を作成して送付したのは江崎氏であると主張しているのであるから、検討の余地すらない。

それに懲戒請求者が最大の問題としているのは、本件催告書の送付行為そのものではなくて、本件催告書にまつわる種々の「虚偽」を前提として、懲戒対象弁護士が本件著作権裁判の期間中に、みずからの主張を法廷で展開したことである。だれが本件催告書を送付したにせよ、それは枝葉末節にすぎない。問題の本質は、虚偽の事実をでっちあげて強引に裁判を起こし、裁判所に書面を提出し、自己の主張を展開したことにほかならない。

繰り返しになるが、このような行為は、袴田事件の病理と根本的に同じである。

なお、繰り返しになるが排斥期間と懲戒請求事由については、別途、準備書面(1)で補足する。

(5)懲戒対象弁護士からの反論書の不在  

懲戒対象弁護士は、懲戒請求者による日弁連への異議申立てに対して、まったく反論していない。それにもかかわらず日弁連は、懲戒対象弁護士の主張を認めたうえ、具体的な理由を提示していない。

(6)過去の処分事例との整合性について  

日弁連で下された過去の処分例に照らし合わせて、懲戒対象弁護士に対して戒告すら行わないのは疑問がある。過去の処分例として、たとえば「株式会社の顧問弁護士でありながら株の割り当て等に関して有効な法的措置が取れなかった」(登録番号17154)があるが、この程度の事で戒告処分を受ける一方、虚偽の事実を前提に裁判を起こし、自説を展開しておきながら、何の処分も受けないのは、著しく公平さにかける。

2014年03月31日 (月曜日)

喜田村洋一弁護士に対する懲戒請求 日弁連が黒薮の異議申立を棄却 ずさんで舌足らずな決定書の文面

日弁連は、3月19日、わたしが申し立てていた喜田村洋一・自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒請求(第二東京弁護士会が下した棄却決定に対する異議申立)を棄却した。喜田村側からの反論は提出されていなかった。

※なお、この事件の経緯を知らない方は、下記、紫文字で記した【事件の経緯】を最初に読むことをお勧めします。前出記事に加筆した内容です。

日弁連の決定書には、形式的には棄却理由が綴られているが、具体的な理由は何も記録されていない。「理由」と称する記述は次の通りである。驚くべきずさんな書面だ。

異議申出人の対象弁護士に対する本件懲戒請求の理由及び対象弁護士の答弁の要旨は、いずれも第二東京弁護士会綱紀委員会第2部会の議決書に記載のとおりであり、同弁護士会は同議決書記載の認定と判断に基づき、対象弁護士を懲戒しないこととした。  

本件異議の申出の理由は、要するに、前記認定と判断は誤りであり、同弁護士会の決定には不服であるというにある。  

当部会が、異議申出人から新たに提出された資料も含め審査した結果、同議決書の認定と判断に誤りはなく、同弁護士会の決定は相当である。  

よって、本件異議の申出は理由がないので棄却することを相当とし、主文のとおり議決する。

 平成26年3月19日

 日本弁護士連合会綱紀委員会第1部会    

部会長 松田耕治

■決定書PDF

松田弁護士が「理由」と称しているものが、理由説明の体をなしていないことはいうまでもない。理由書は、結論に至る経緯を具体的に説明するものである。ところが松田氏が言及する理由とは、「異議申出人から新たに提出された資料も含め審査した結果、同議決書の認定と判断に誤りはなく、同弁護士会の決定は相当である」と判断したことである。

が、これは理由ではなくて、結論を述べているにすぎない。理由とは、結論に至るプロセスの説明である。

大学や専門学校の入試に小論文という科目があるが、この決定書は、誰が採点しても小論文のレベルにすら達していない。このようなものを決定書と称して、弁護士が送付してきた事自体が驚きに値する。不誠実で他人を卑下しているとしかいいようがない。

わたしが第二東京弁護士会の議決を不服として、日弁連に再検証を求めたのは、次の2点である。

問題となった文書(催告書)に書かれた内容そのものが、支離滅裂、デタラメだった事実である。喜田村弁護士がそれを知りながら、裁判所に提出した事実である。それを裏付ける新たな資料を、わたしは日弁連に提出している。

■新証拠PDF(喜田村弁護士執筆の記事。同氏が考える著作物の定義と催告書の中で採用されている著作物の定義が異なる)

著作権裁判をめぐる事件であるにもかかわらず、著作権裁判所で下された判決(黒薮勝訴)を無視して、著作権裁判の勝訴を前提にその後、わたしが起こした損害賠償裁判(読売勝訴)の判決の方を根拠にして、第二東京弁護士会がわたしの申立を退けた事実である。繰り返しになるが、わたしは著作権裁判の勝訴(最高裁で判決が確定済み)を前提として、今回の懲戒請求を申し立てたのである。それにもかかわらず、第二東京弁護士会は著作権裁判の判例を故意に無視し、副次的な意味しかもたない損害賠償裁判の判決を根拠に、喜田村弁護士を「救済」したのである。

わたしは、?と?に基づいての再検証を求めるために、日弁連に異議を申し立てたのである。と、すれば、?と?について、日弁連の見解を明確にするのが、松田氏の任務であるはずだ。なぜ、著作権裁判の判決を無視しているのかという疑問と、催告書の内容がデタラメだった事実をどう評価するのかを問うたのである。それについての判断を示し、その理由を説明するのが、日弁連の役割だったはずだ。

このような書面を配達証明で受け取ると、そもそも最初から異議申立を真面目に検証する気などなかったのではないかと、疑わざるをえない。弁護士会という一種の「村社会」の中で、仲間を仲間が処分することのむずかしさを痛感する。

懲戒請求制度も、弁護士の正義をPRするための儀式に過ぎないと受け取らざるを得ないのである。結局、弁護士会の体質も、利権集団的な傾向が強いのかも知れない。事実、同会は、政治連盟を通じて、政治献金を支出している。

■参考記事:政界進出狙う宇都宮健児氏、日弁連も政界へ献金 献金先の政治家同士で国会質疑の茶番劇も

改めて言うまでもなく、棄却決定に抗して日弁連に綱紀審査を申し立てることになる。

以下、事件の経緯を説明した後、『弁護士職務基本規程』に照らし合わせて、今回の懲戒請求を再検証してみたい。わたしが従来から主張してきたのは、

75条 弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

と、いう条項だったが、細かに検討してみると、ほかにも今回の事件に該当するのではないかと思われる条項が多数ある。

さらに日弁連による弁護士の処分例を紹介しよう。第3者からみると、適正な処分を受けている弁護士もいるようだ。

最後の「資料編」として、書面などをリンクした。

【事件の経緯】

複雑なようで、実は単純なこの裁判。どのような経緯で何が争われたかを秩序だて、整理するためには、著作者人格権とは何かを理解することが大前提になる。逆説的に言えば、著作者人格権とは何かを理解すれば、この裁判で何が争点になり、何を理由に裁判所は江崎氏を敗訴させ、何を根拠に喜田村弁護士が懲戒請求にかけられたかが輪郭を現す。??

?◇だれが作者なのかという問題

おそらく読者の大半は、著作権という言葉を聞いたことがあるだろう。文芸作品などを創作した人が有する作品に関する権利である。その著作権は、大きく著作者財産権と著作者人格権に分類されている。   

このうち著作者財産権は、作品から発生する財産の権利を規定するものである。たとえば作者が印税を受け取る権利である。この権利は第3者にも譲渡することができる。 これに対して、著作者人格権は、作者だけが有する特権を規定したものである。たとえば未発表の文芸作品を公にするか否かを作者が自分で決める権利である。第3者が勝手に公表することは、著作者人格権により禁じられている。

著作者人格権は、著作者財産権のように他人に譲渡することはできない。「一身専属」の権利である。 この「一身専属」は、江崎氏がわたしに対して提起した著作権裁判(2008年に提訴)を考える上で、重要な意味を持っている。江崎氏の提訴は、この著作者人格権に基づいたものだった。

江崎氏は、わたしが行ったある行為に対して、自分だけが持つ特権?著作者人格権を根拠として、裁判を起こしたのである。 ? ある行為とは、江崎法務室長がわたし宛にメールで送付してきた催告書を、新聞販売黒書(現、MEDIA KOKUSYO)に掲載したことである。江崎氏は、自分が著作者人格権を有する催告書を、わたしが無断で新聞販売黒書に掲載したとして、提訴に及んだのである。

代理人は、今回の懲戒請求の対象になった喜田村洋一・自由人権協会代表理事だった。

? ところが裁判の中で、問題の催告書には「作者」が別にいたらしいことが判明したのだ。著作者人格権を理由として起こした裁判そのものの正当性が問われることになったのである。

東京地裁は、催告書を執筆したのは喜田村弁護士か彼の事務所スタッフであった高い可能性を認定した。地裁、高裁、最高裁も、この司法判断を認定した。そして判決は確定したのである。 つまり、江崎氏はもともと著作者人格権を有していないのに、著作者人格権を根拠にして、わたしを法廷に立たせたのだ。

それが判明して、門前払いのかたちで敗訴したのである。 ? これに伴いわたしは、喜田村洋一弁護士の責任も、弁護士懲戒請求というかたちで問うことにしたのである。

◇新聞販売黒書に掲載した2つの書面??

著作権裁判の発端は、読売と福岡県広川町のYC広川の間で起こった改廃をめぐるトラブルだった。当時、「押し紙」問題を取材していたわたしは、この係争を追っていた。 幸いに係争は2007年の暮ごろに解決のめどがたち、読売はそれまで中止していたYC広川に対する定期訪問を再開することを決めた。

しかし、読売に対する不信感を募らせていたYC広川の真村店主は、読売の申し入れを受け入れるまえに、念のために顧問弁護士から、読売の真意を確かめてもらうことにした。 ? そこで江上武幸弁護士が書面で読売に真意を問い合わせた。

これに対して、読売は江崎法務室長の名前で次の回答書を送付した。

前略  読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

わたしは、新聞販売黒書の記事に、事実の裏付けとしてこの回答書を掲載した。すると即刻に江崎氏(当時は面識がなかった)からメールに添付した次の催告書が送られてきたのである。

冠略 貴殿が主宰するサイト「新聞販売黒書」に2007年12月21日付けでアップされた「読売がYC広川の訪店を再開」と題する記事には、真村氏の代理人である江上武幸弁護士に対する私の回答書の本文が全文掲載されています。

しかし、上記の回答書は特定の個人に宛てたものであり、未公表の著作物ですので、これを公表する権利は、著作者である私が専有しています(著作権法18条1項)。  貴殿が、この回答書を上記サイトにアップしてその内容を公表したことは、私が上記回答書について有する公表権を侵害する行為であり、民事上も刑事上も違法な行為です。

 そして、このような違法行為に対して、著作権者である私は、差止請求権を有しています(同法112条1項)ので、貴殿に対し、本書面到達日3日以内に上記記事から私の回答を削除するように催告します。  貴殿がこの催告に従わない場合は、相応の法的手段を探ることとなりますので、この旨を付言します。

わたしは、今度はこの催告書を新聞販売黒書で公開した。これに対して、江崎氏は、催告書は自分の著作物であるから、著作者人格権に基づいて、削除するように求めてきたのである。が、作者は別にいたのだ。

◇知財高裁の判決

著作権裁判では、通常、争点の文書が著作物か否かが争われる。著作物とは、著作権法によると、次の定義にあてはまるものを言う。

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

改めて言うまでもなく、争点の文書が著作物に該当しなければ、著作権法は適用されない。 ? わたしの裁判でも例外にもれず、争点の催告書が著作物か否かが争われた。ただ、催告書の著作物性を争った裁判は、日本の裁判史上で初めてではないかと思う。ちなみに、新聞販売黒書に掲載した回答書の方は、争点にならなかった。

裁判は意外なかたちで決着する。裁判所は、「江崎名義」の催告書の著作物性を判断する以前に、江崎氏が催告書の作成者ではないと判断したのである。つまりもともと著作者人格権を根拠とした「提訴権」がないにもかかわらず、催告書の名義を「江崎」に偽って提訴に及んでいたと判断したのである。

なぜ、裁判所はこのような判断をしたのだろか。詳細を述べると優に50ページを超えるので、詳しくは次に紹介する知財高裁の判決を読んでほしい。

■知財高裁判決

ただ、ひとつだけ理由を紹介しておこう。喜田村弁護士が書いた「江崎名義」の催告書の書式や文体を検証したところ、同氏がたまたま「喜田村名義」で他社に送っていた催告書と瓜二つであることが判明したのだ。同一人物が執筆したと判断するのが、自然だった。

◇弁護士懲戒請求

弁護士職務基本規程の第75条は、次のように言う。

 弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

喜田村弁護士は、問題になった「江崎名義」の催告書を執筆していながら、江崎氏の著作者人格権を前提とした裁判書面を作成し、それを裁判所に提出し、法廷で自論を展開したのである。

当然、弁護士職務基本規程の第75条に抵触し、懲戒請求の対象になる。わたしが懲戒請求に踏み切ったゆえんである。

◇弁護士倫理の問題

なお、裁判の争点にはならかなったが、喜田村弁護士に対する懲戒請求申立ての中で、わたしが争点にしているもうひとつの問題がある。ほかならぬ催告書に書かれた内容そのものがデタラメである事実である。

著作権裁判では、とかく催告書の形式ばかりに視点が向きがちだが、喜田村弁護士が書かれたとされる催告書の内容によく注意すると、内容がデタラメであることが分かる。怪文書とも、恫喝文書とも読める。

 端的に言えば催告書は、回答書が江崎氏の著作物なので、削除しろ、削除しなければ、刑事告訴も辞さないとほのめかしているのだ。それがウソであることを示す証拠は、新証拠として日弁連に提出した。

回答書は、本当に著作権法でいう著作物なのだろうか?再度、回答書と著作権法の定義を引用してみよう。

【回答書】前略? 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。当社販売局として、通常の訪店です。

【著作物の定義】 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

誰が判断しても、著作物ではない。しかも、催告書を書いたのは、著作権法の権威である喜田村弁護士である。回答書が著作物ではないことを知りながら、著作物だと書いた強い疑いがあるのだ。しかも、催告書を削除しなければ、刑事事件にすることをほのめかしているのだ。

恫喝ではないだろうか?

◇弁護士職務基本規程 ? 『弁護士職務基本規程』の次の条項に照らして、この事件を検証してみよう。

1条:弁護士は、その使命が基本的人権の擁護と社会正義の実現にあることを自覚し、その使命の達成に務める。

この事件が「基本的人権の擁護と社会正義」に著しく反することは言うまでもない。

4条:弁護士は、司法の独立を擁護し、司法制度の健全な発展に寄与するように務める。

江崎氏に提訴の資格がないのを知りながら、提訴に及んだということは、裁判所を騙したということにならないだろうか?

10条:弁護士は、不当な目的のため、又は品位を損なう方法により、事件の依頼者を誘導し、又は事件を誘発してはならない。

喜田村弁護士がみずから催告書を執筆して、「江崎名義」の提訴を代行したとすれば、「事件を誘発」したことになる。

14条:弁護士は、詐欺的取引、暴力その他違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。

江崎氏に提訴の資格がないことを知りながら、提訴を代行した事実は、「不正な行為を助長」したことにならないだろうか?

31条 弁護士は、依頼の目的又は事件処理の方法が明らかに不当な事件を受任してはならない。

江崎氏に提訴の資格がないことを知りながら、提訴すること自体、「事件処理の方法が明らかに不当な事件」に該当しないだろうか?

74条 弁護士は、裁判の公正及び適正手続きの実現に務める。 

江崎氏に提訴の資格がないこをと知りながら、提訴を代行した事実は、明らかに「適正手続きの実現に務める」義務に反している。

75条 弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

喜田村弁護士が催告書を執筆して、「江崎名義」に偽り、それを前提に準備書面や証拠を提出した行為は、75条に抵触する。

◇処分の例

【退会命令の例】

登録番号:18147

所属弁護士会:東京

法律事務所名:榎本精一法律事務所

懲戒種別:退会命令

懲戒年度:2000年2月

処分理由の要旨:土地の競売をさせないために偽装登記をした。他事件あり

登録番号:11294

所属弁護士会:第二東京

懲戒種別:退会命令

懲戒年度:2000年5月

処分理由の要旨:多重債務債務処理で斡旋屋から紹介を受け事務員に処理させる、業務停止期間中に法律業務

【業務停止の例】

登録番号:8383

所属弁護士会:東京

法律事務所名:わかば法律事務所

懲戒種別:業務停止1年6月

懲戒年度:2000年2月 処分理由の要旨:多重債務債務処理で斡旋屋から紹介を受け事務員に処理させる

登録番号:13565

所属弁護士会:札幌

懲戒種別:業務停止1月

懲戒年度:2000年8月

処分理由の要旨:損害賠償事件受任裁判無断欠席、特別送達等郵便が事務所に到着しない

登録番号:11522

所属弁護士会:東京

懲戒種別:業務停止10月

懲戒年度:2000年9月

処分理由の要旨:依頼者の意思確認なしで訴訟提起

【戒告の例】

登録番号:15239

所属弁護士会:名古屋

法律事務所名:渡邉法律事務所

懲戒種別:戒告

懲戒年度:2000年6月

処分理由の要旨:合同事務所で同じ事件を扱う、利益相反行為

登録番号:17245

所属弁護士会:東京

法律事務所名:山脇法律事務所

懲戒種別:戒告

懲戒年度:2000年7月

処分理由の要旨:交通事故損害賠償請求で書類等不備及び速やかな対処せず

録番号:20431

所属弁護士会:富山 法律事務所名

懲戒種別:戒告

懲戒年度:2000年10月

処分理由の要旨:国選弁護人が被害者宅へ弁償に行くと刑が軽くしたいのかなどと言われキレタお前から金貰ってないと

【資料編】

■読売が黒薮に対して起こした著作権裁判の提訴行為が弁護士としてあるまじき行為だった高い可能性を認定した知財高裁判決。(7ページ[イ]参照)

■喜田村弁護士に対する懲戒請求・黒薮準備書面(1)

■第2東京弁護士会の議決書

■黒薮による異議申立書

■日弁連の決定書

2014年03月05日 (水曜日)

読売・江崎法務室長による著作権裁判6周年 「反訴」は最高裁で、喜田村弁護士に対する懲戒請求は日弁連で継続

読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、わたしに対して著作権裁判を起こして6年が過ぎた。先月25日は、提訴6周年である。読売が提訴した目的が何だったのか、わたしは今も検証を続けている。

周知のように、この裁判は既にわたしの勝訴が確定している。地裁、高裁、最高裁とすべてわたしの勝訴だった。勝訴を受けて現在、わたしは2つの「戦後処理」を行っている。

まず第一は、江崎氏と読売に対する損害賠償請求訴訟である。しかし、残念ながら地裁、高裁ではわたしの訴えは認められず、現在は最高裁で裁判を継続している。読売は、やはり裁判にはめっぽう強い。

「戦後処理」の第二は、江崎氏の代理人を務めた喜田村洋一・自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒請求の申し立てである。これは、現在、日弁連が審理している。

◆◆◆◆

結論を先に言えば、この裁判はわたし自身も予測しなかった展開を見せることになる。司法関係者の中には、

「喜田村弁護士の懲戒請求の件も含め、こんな例は、日本の裁判史上初めてではないか?判例としても面白い」

と、話す人もいる。

複雑なようで、実は単純なこの裁判。どのような経緯で何が争われたかを秩序だて、整理するためには、著作者人格権とは何かを理解することが大前提になる。逆説的に言えば、著作者人格権とは何かを理解すれば、この裁判で何が争点になり、何を理由に裁判所は江崎氏を敗訴させ、何を根拠に喜田村弁護士が懲戒請求にかけられているかが輪郭を現す。

◇だれが作者なのかという問題

おそらく読者の大半は、著作権という言葉を聞いたことがあるだろう。文芸作品などを創作した人が有する作品に関する権利である。その著作権は、大きく著作者財産権と著作者人格権に分類されている。  このうち著作者財産権は、作品から発生する財産の権利を規定するものである。たとえば作者が印税を受け取る権利である。この権利は第3者にも譲渡することができる。

これに対して、著作者人格権は、作者だけが有する特権を規定したものである。たとえば未発表の文芸作品を公にするか否かを作者が自分で決める権利である。第3者が勝手に公表することは、著作者人格権により禁じられている。

著作者人格権は、著作者財産権のように他人に譲渡することはできない。「一身専属」の権利である。

この「一身専属」は、江崎氏が提起した裁判を考える上で、重要な意味を持っている。裁判は、この著作者人格権に基づいたものだった。江崎氏は、わたしが行ったある行為に対して、自分だけが持つ特権?著作者人格権を根拠として、裁判を起こしたのである。

ある行為とは、わたしが江崎法務室長がわたし宛にメールで送付してきた催告書を、新聞販売黒書(現、MEDIA KOKUSYO)に掲載したことである。江崎氏は、自分が著作者人格権を有する催告書を、わたしが無断で新聞販売黒書に掲載したとして、提訴に及んだのである。

代理人は、既に述べたように、喜田村洋一・自由人権協会代表理事だった。

ところが裁判の中で、問題の催告書には「作者」が別にいたらしいことが判明したのだ。著作者人格権を理由として起こした裁判そのものの正当性が問われることになったのである。

東京地裁は、催告書を執筆したのは喜田村弁護士か彼の事務所スタッフであった高い可能性を認定した。地裁、高裁、最高裁も、この司法判断を認定した。そして判決は確定したのである。

つまり、江崎氏はもともと著作者人格権を有していないのに、著作者人格権を根拠にして、わたしを法廷に立たせたのだ。それが判明して、門前払いのかたちで敗訴したのである。

これに伴いわたしは、喜田村洋一弁護士の責任も、弁護士懲戒請求というかたちで問うことにしたのである。「戦後処理」はまだ終わっていない。

◇新聞販売黒書に掲載した2つの書面

裁判の発端は、読売と福岡県広川町のYC広川の間で起こった改廃をめぐるトラブルだった。当時、「押し紙」問題を取材していたわたしは、この係争を追っていた。

幸いに係争は解決のめどがたち、読売はそれまで中止していたYC広川に対する定期訪問を再開することを決めた。しかし、読売に対する不信感を募らせていたYC広川の真村店主は、読売の申し入れを受け入れるまえに、念のために顧問弁護士から、読売の真意を確かめてもらうことにした。

そこで江上武幸弁護士が書面で読売に真意を問い合わせた。これに対して、読売は江崎法務室長の名前で次の回答書を送付した。

前略? 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。? 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。? 当社販売局として、通常の訪店です。

わたしは、新聞販売黒書の記事に、事実の裏付けとしてこの回答書を掲載した。すると即刻に江崎氏(当時は面識がなかった)からメールに添付した次の催告書が送られてきたのである。

冠略 貴殿が主宰するサイト「新聞販売黒書」に2007年12月21日付けでアップされた「読売がYC広川の訪店を再開」と題する記事には、真村氏の代理人である江上武幸弁護士に対する私の回答書の本文が全文掲載されています。

 しかし、上記の回答書は特定の個人に宛てたものであり、未公表の著作物ですので、これを公表する権利は、著作者である私が専有しています(著作権法18条1項)。  貴殿が、この回答書を上記サイトにアップしてその内容を公表したことは、私が上記回答書について有する公表権を侵害する行為であり、民事上も刑事上も違法な行為です。

 そして、このような違法行為に対して、著作権者である私は、差止請求権を有しています(同法112条1項)ので、貴殿に対し、本書面到達日3日以内に上記記事から私の回答を削除するように催告します。  貴殿がこの催告に従わない場合は、相応の法的手段を探ることとなりますので、この旨を付言します。

わたしは、今度はこの催告書を新聞販売黒書で公開した。これに対して、江崎氏は、催告書は自分の著作物であるから、著作者人格権に基づいて、削除するように求めてきたのである。が、作者は別にいたのだ。

◇知財高裁の判決

著作権裁判では、通常、争点の文書が著作物か否かが争われる。著作物とは、著作権法によると、次の定義にあてはまるものを言う。

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

改めて言うまでもなく、争点の文書が著作物に該当しなければ、著作権法は適用されない。

わたしの裁判でも例外にもれず、争点の催告書が著作物か否かが争われた。ただ、催告書の著作物性を争った裁判は、日本の裁判史上で初めてではないかと思う。ちなみに、新聞販売黒書に掲載した回答書の方は、争点にならなかった。

既に述べたように、裁判は意外なかたちで決着する。裁判所は、「江崎名義」の催告書の著作物性を判断する以前に、江崎氏が催告書の作成者ではないと判断したのである。つまりもともと著作者人格権を根拠とした「提訴権」がないにもかかわらず、催告書の名義を「江崎」に偽って提訴に及んでいたと判断したのである。

なぜ、裁判所はこのような判断をしたのだろか。詳細を述べると優に50ページを超えるので、詳しくは次に紹介する知財高裁の判決を読んでほしい。

■知財高裁判決

ただ、ひとつだけ理由を紹介しておこう。喜田村弁護士が書いた「江崎名義」の催告書の書式や文体を検証したところ、同氏がたまたま「喜田村名義」で他社に送っていた催告書と瓜二つであることが判明したのだ。同一人物が執筆したと判断するのが、自然だった。

◇弁護士懲戒請求

弁護士職務基本規程の第75条は、次のように言う。

弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

喜田村弁護士は、問題になった「江崎名義」の催告書を執筆していながら、江崎氏の著作者人格権を前提とした裁判書面を作成し、それを裁判所に提出し、法廷で自論を展開したのである。

当然、弁護士職務基本規程の第75条に抵触し、懲戒請求の対象になる。わたしが懲戒請求に踏み切ったゆえんである。

◇弁護士倫理の問題

なお、裁判の争点にはならかなったが、喜田村弁護士に対する懲戒請求申立ての中で、わたしが争点にしているもうひとつの問題がある。ほかならぬ催告書に書かれた内容そのものの奇抜性である。

著作権裁判では、とかく催告書の形式ばかりに視点が向きがちだが、書かれた内容によく注意すると、かなり突飛な内容であることが分かる。怪文書とも、恫喝文書とも読める。端的に言えば内容は、回答書が江崎氏の著作物なので、削除しろ、削除しなければ、刑事告訴も辞さないとほのめかしているのだ。

回答書は、本当に著作権法でいう著作物なのだろうか?再度、回答書と著作権法の定義を引用してみよう。

【回答書】 ?? 前略? 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。? 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。? 当社販売局として、通常の訪店です。

【著作物の定義】 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

誰が判断しても、著作物ではない。しかも、催告書を書いたのは、著作権法の権威である喜田村弁護士である。回答書が著作物ではないことを知りながら、著作物だと書いた強い疑いがあるのだ。

弁護士として倫理上、こうした行為が許されるのか、現在、この懲戒請求事件は、日弁連で検証中である。

■参考資料:懲戒請求申立・準備書面(1)

■その他の資料

2013年12月10日 (火曜日)

10日発売の『紙の爆弾』が喜田村洋一自由人権協会代表理事の懲戒請求事件を、『SAPIO』が「押し紙」を報道

12月10日発売の『紙の爆弾』と『SAPIO』が、わたしが取材している分野の問題を取り上げている。わたしもコメントしている。

◇『紙の爆弾』

まず、『紙の爆弾』は、高田欽一氏の署名記事「警察の裏・マスコミの裏 知られざる未解決事件」。この中に「読売新聞の顧問弁護士 喜田村洋一に懲戒請求」と題する一節(65ページ)がある。

喜田村弁護士に対する懲戒請求の件は、MEDIA KOKUSYOでもたびたびとりあげてきた。この事件は、MEDIA KOKUSYOに掲載された文書(読売の江崎法務室長が、わたしに送付した催告書)の削除を求めて、江崎氏が裁判を起こしたのが発端である。

提訴の根拠としたのは、送付文書が江崎法務室長の著作物で、わたしには公表権がないのに、ウエブサイトで公表したからというものだった。ところが裁判の中で、文書の作成者が喜田村弁護士である強い可能性が判明。もともと法務室長に提訴する資格がなかったのに、強引に提訴に及んでいたことが分かったのだ。最高裁でもこの点が認定された。

注:著作者人格権は他人に譲渡できない。これに対して著作者財産権は譲渡できる。江崎氏が提訴の根拠としたのは、著作者人格権だった。

最高裁の認定を受けて、わたしは喜田村氏に対する懲戒請求を申し立てた。 その根拠としたのは、弁護士職務基本規定の第75条。

弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。

『紙の爆弾』の記事は、「もし申請が通れば、中坊公平日弁連元会長のように、廃業や引退に追い込まれる可能性もある」と述べている。

参考資料:なぜ、裁判所が喜田村氏らが催告書の作成者を偽っていたと判断したのかは、次の知財高裁判決に詳細に記されている。法律の専門家であれば、書類の名義(江崎名義)を偽って裁判を起こす行為がいかに悪質であるかが理解できるだろう。

【必読】(懲戒請求事件に関する全資料=ここをクリック)

◇『SAPIO』  

喜田村氏に対する懲戒請求の根底にあるのが、「押し紙」問題である。  『SAPIO』に掲載された鵜飼克郎氏の著名記事「販売部数水増しで広告価値を釣り上げる『押し紙』の決定的現場を見た!」は、雑誌による「押し紙」報道の再開を予感させる。  鵜飼氏の調査の一部を紹介しよう。

そのトラックは猛スピードで北上。走ること10分。今度はB新聞の販売店に到着した。まず、店内からビニール袋に入った新聞を5束運び出し、トラックの荷台に乗せた。その後、運転手は慣れた手つきで店の倉庫の扉を開け、中から新聞の束を台車に乗せて運び出し始めた。台車に1回18束を積み、これを4往復した。

また、この記事は、折込チラシの「中抜き」問題にも言及している。折込チラシの「中抜き」とは、次のような手口である。

たとえば広告主が30万枚のチラシを広告代理店に発注すると仮定する。しかし、「押し紙」があるので、30万枚を各新聞販売店に分配しても、余ってしまう。そこで搬入枚数を、広告主には秘密で、たとえば20万枚に減らす。差異の10万枚については、印刷もしない。しかし、請求は30万枚が対象になる。

このような手口が実際に発生している。次に示すのは、バースーディーというブランドショップが発注したチラシの枚数、「中抜き」枚数、それに損害額を示した一覧表である。これらの数字は、裁判の判決で認定されている。

(一覧表=ここをクリック)??

■参考記事 :新聞も「偽装」発覚で刑事告訴 “折り込め詐欺”でチラシ65万枚を中抜き、250万円の被害