2013年02月05日 (火曜日)

「これ、本当に著作物か?」 喜田村洋一自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒請求から2年?

さて、江崎氏が送りつけた催告書は、どのような内容だったのだろうか?端的に言えば、催告書は、次に引用した回答書(この文章をわたしは「黒書」に掲載した)の削除を求めたものである。その理由は、回答書が著作物であるからというものである。

前略? 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。? 当社販売局として、通常の訪店です。

この回答書は、当時、読売との係争が原因で断絶状態にあったYC広川に対して、読売が同店の訪問再開を決めたのを受けて、YC広川の代理人・江上武幸弁護士が念のために真意を確かめようとして送付した内容証明に対する回答である。この回答書を、わたしが入手して「黒書」に掲載したところ、江崎法務室長が催告書を送付してきたのである。

削除を求める理由として、催告書は、次のように述べている。

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2013年02月04日 (月曜日)

喜田村洋一自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒請求から2年、弁護士会の綱紀委員会は時間をかけて事実の解明を

第2東京弁護士会に対して、喜田村洋一・自由人権協会代表理事に対する弁護士懲戒を申し立ててから、1月31日で2年になった。通常は、半年程度で判断が下されるが、この事件に関しては、綿密な調査が続いているらしく、2年が経過しても結論を出すには至っていない。

この事件はわたしと読売・江崎徹志法務室長の著作権裁判に端を発した前代未聞の事件である。第2東京弁護士会は言うまでもなく、おそらく日弁連にも類似事件の前例がないのでは。そのために第2東京弁護士会・綱紀委員会の調査が長引いている可能性が高い。

時間をかけてでも完全に解明してほしいというのが、当事者の希望である。SLAPP防止のために。できれば中間報告をお願いしたいものだ。

この事件については、「黒書」で繰り返し報じてきた。読売の江崎法務室長がわたしに、催告書なるものを送付したのを受けて、わたしがそれを「黒書」に掲載したことが事件の発端である。掲載を決めたのは、催告書の内容が怪文書のきらいがあったからである。

これに対して江崎氏が削除を要求。仮処分命令の申し立てを経て、2008年2月に本裁判へと進んだ。原告が江崎、被告が黒薮である。

江崎氏が提訴の理由としたのは、催告書が自分で執筆した著作物であるという主張である。著作権法の著作者人格権を根拠にした提訴だった。

著作者人格権:著作者人格権は、著作者だけが持っている権利で、譲渡したり、相続したりすることはできません(一身専属権)。この権利は著作者の死亡によって消滅しますが、著作者の死後も一定の範囲で守られることになっています。(詳細=ここをクリック)??

江崎氏は、催告書は自分が執筆したものであるという前提に立ち、催告書の削除を求めて裁判を起したのだ。

ところが裁判の中で、催告書の執筆者は江崎氏ではないのではという疑惑が持ち上がった。そしてわたしの弁護団の追求により、裁判所は催告書の執筆者は別にいたと判断したのである。高裁も最高裁も、下級審の判決を認定した。

そして最高裁の決定を受けて、わたしは弁護士懲戒請求に踏み切ったのである。参考までに高裁判決を引用してみよう。

上記認定事実によれば、本件催告書には、読売新聞西部本社の法務室長の肩書きを付して原告の名前が表示されているものの、その実質的な作成者(本件催告書が著作物と認められる場合は、著作者)は原告とは認められず、原告代理人(又は同代理人事務所の者)の可能性が極めて高いものと認められる。

(判決原文=ここをクリック)

?(判決文全文=ここをクリック)

(事件の詳細=ここをクリック)?

(懲戒請求・黒薮準備書面2)

つまり江崎氏には、裁判を起こす権限はなかったのだ。  一方、弁護士活動を規定している『弁護士業務基本規程』の第75条に、次のような条文がある。

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2013年02月01日 (金曜日)

米ニーヨーク州議会による従軍慰安婦に関する決議、日本の主要メディアは報じず、安倍内閣への配慮か?

31日付けの「しんぶん赤旗」(電子版)が、ニューヨーク州議会の上院が29日、旧日本軍による従軍慰安婦問題を記憶にとどめるとする決議を全会一致で採択したニュースを報じている。おりしも日本の国会では、安倍首相が衆院本会議で平沼赳夫議員(日本維新の会)の質問に答弁するかたちで、憲法改正にふれ、「党派ごとに異なる 意見があるため、まずは多くの党派が主張している96条の改正に取り組む」と述べた。

第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

憲法96条は、憲法改正のための「手続き法」である。 憲法改正の発議には、議員総数の三分の二を超える賛成を必要とするが、それを緩和して一気に9条の改正に突き進もうという意図らしい。

国会での答弁に先だって安倍首相は、1993年の河野洋平官房長官談話を見直すことを明言している。河野談話とは、当時の河野官房長官が、従軍慰安婦の客観的な存在を認めた談話である。

日本のメディアは、ニューヨーク州議会による決議に関するニュースと安倍首相が改憲に言及したニュースをどのように報じているのだろうか。

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2013年01月31日 (木曜日)

アルジェリアの人質事件と先進国による資源収奪の問題

アルジェリアで人質事件が発生したのを機に、安倍内閣が自衛隊法改正を検討しはじめた。そして読売新聞がそれを煽る社説を掲載している。

正当防衛などに限定されている武器使用基準の緩和のほか、陸上自衛隊には警護任務の特殊な訓練が求められる。これらの課題について、しっかり論議することが大切だ。(26日)

自衛隊制服組の防衛駐在官は現在、世界全体で49人いるが、アフリカはエジプトとスーダンの2人だけだ。着実な増員が必要だ。紛争地域に進出した日本企業を守るには、各地域やテロ対策の専門家を育成し、情報収集・分析能力を高めることが急務である。(23日)

テロを口実にして自衛隊の海外派兵を押し進める手口は、自民党政権の常套手段である。典型例としては2001年9月11日の同時多発テロを機に、テロ対策特措法を成立させて、自衛隊をインド洋に送りだした例がある。

テロ対策特措法が成立する前は、周辺有事法が自衛隊の海外派兵の口実になっていたが、活動範囲が日本の周辺に限定されていたために、世界中の紛争地帯へ自衛隊を派兵するわけにはいかなかった。この壁を同時多発テロを機にテロ対策特措法を成立させることで突破したのである。

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2013年01月29日 (火曜日)

消費税軽減税率、新聞への適用是非を問う世論調査の発注先会長は新聞協会重役

新聞社が新聞に対する消費税の軽減税率適用を求めて紙面を使ったPRを展開している。その根拠として記事などに引用しているのが、日本新聞協会が実施したとされる世論調査の結果で、実に、国民の8割が生活必需品に対する軽減税率適用を求め、新聞・書籍に対しても、その4分の3が賛成している、というものだ。

ところが、実際にこの調査を行ったのは、中立な第三者どころか、新聞協会の監事・西澤豊氏が会長を務める中央調査社。しかも、実際に面接調査をしたのは、4000人の候補者のうち1210名だけで、新聞の定期購読率が極めて高いと思われる層のみに聞いた“イカサマ調査”といえる。

新聞と書籍をごちゃ混ぜにして質問するなど、質問内容にも結果を誘導した跡がある。新聞業界は「押し紙」分まで増税されてしまうことを極端に警戒し、世論調査・世論誘導すべくしゃかりきに走り出した。

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【Digest】

◇河内孝氏の試算

◇調査会社の会長が新聞協会の監事

◇中央調査社の数字をうのみ

◇回答率は約3割

◇偽装部数の存在を認めぬ新聞協会

◇高市政調会長らに政治献金

◇新聞業界の身勝手な姿勢

?【この続きはマイニュースジャパン】

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2013年01月28日 (月曜日)

徴兵制のないのは若者の既得権、現実論としての憲法9条

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

前回のこの欄、私は「憲法9条で掲げる平和外交を進めたことのない国が、いきなり9条の改憲を目指すことに無理がある」と指摘しました。その言葉が乾かぬうちに、アルジェリア人質事件です。

この国は、情報がまともに入らない程度の外交能力しか持っていないことを、多くの人々が改めて実感したはずです。憲法9条は理想論に過ぎない。そんな意見もあります。

しかし、憲法9条はこの程度の国ならばこそ、実はもっとも現実的な憲法でもあると私は思うのです。私は現実主義者です。今回は、この国が憲法9条を持つメリットを現実的な視点から考えてみたいと思います。

私は前々回のこの欄「ブレーキ役不在のこの国」で、中曽根政権のブレーキ役だった当時の官房長官、故後藤田正晴氏のことを書きました。私は首相番の後に就いた自民党サブキャップ時代、後藤田氏と数回、直接話す機会にも恵まれました。

元警察庁長官、「カミソリ」と言われるほど近寄り難い雰囲気を漂わせる人でした。私が官房長官時代の発言を踏まえ、恐る恐る憲法問題を後藤田氏に聞くと、凛とした声で、「君、この国が軍隊という『暴力装置』を使いこなせるほど、成熟した国だと思うかね」と、逆に尋ねられました。

そこには戦前からの官僚として、軍部が暴走する時、止められない官僚の無力……。その中で国民の命・生活が奪われていくことを目の当たりにした後藤田氏の強い思いがあったような気がしています。現実論を踏まえない観念的な軍備増強論者の危うさ、その勇ましい言葉に踊らされる一部の国民・若者たちの成熟度に対する深い懸念も感じました。

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2013年01月25日 (金曜日)

読売のポダムと朝日のポカポン 新聞人を世論誘導に悪用したCIAの大罪

23日付け東京新聞が「シリーズ日米同盟と原発」で、原発を導入した読売新聞の正力松太郎を取り上げている。「新聞王 原発の父に 豪腕で初の建設へ」と題するルポである。

ルポの中身は、米国が正力松太郎を利用して、原子力の「平和利用」を日本に持ち込もうとしたというものである。

名誉欲か、それとも政治的野心か、今となってはほとんど知るすべはない。が、マスコミ界から政界入りし、原子力の平和利用で旗振り役を務める正力は、米国にとって頼もしい存在だった。日本の反核世論封じ込めを狙う米国の対日戦略に沿うものだったからだ。

米国公文書館に保管されている文書によると、CIAは読売の正力を「ポダム」を呼び、朝日の緒方(竹虎)を「ポカポン」と呼んでいたという。米国がメディア戦略として新聞を利用していたことを示唆する事実である。

CIAの文書は、読売のポダムを高く評価している。

ポダムは協力的だ。親密になることで、彼が持つ新聞やテレビを利用できる。ポダムとの関係ができてきたので、メディアを使った反共工作を提案できる。

読売新聞や日本テレビを利用した反共宣伝の戦略が、CIAから提案された背景には、国際社会の中でソ連が影響力を強めていた事情もある。その結果、日本では、メディアを世論誘導に利用する戦略が、国民が知らないところで進行していたのである。その先兵となったのが、読売の正力である。

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