2014年02月27日 (木曜日)

森ゆうこVS志岐武彦の裁判 訴状に匿名「X氏」で登場する人物がキーパーソンに


この裁判で最も重要な解明点のひとつに、検察が作成した小沢事件の捏造報告書を、だれがロシアのサーバーを使い、発信元を隠して、歌手で検察の「闇」を告発してきた八木啓代氏に流したのかという点である。この謎の中心にいるのがエンジニアで情報通のX氏という人物である。訴状にも実名を隠し、「X氏」で登場する。

とはいえ、いきなりX氏について述べても、初めてこの記事を読む読者には、事件の全体像が読み取れないはずだ。順を追って説明しよう。そもそもX氏とは何者で、どのような理由で、裁判のキーパーソンとして浮上したのだろうか?

◇すべては小沢起訴から始まった

事件の発端は、小沢一郎氏が2010年に東京第5検察審査会(以下、第5検審)の議決で起訴され、最終的には無罪になった件である。メディアでも大きく報道され、喜びを露呈した小沢氏の映像はわれわれの記憶に新しい。冒頭の画像は、小沢弁護団による会見である。

ところが第5検審の起訴議決には、当初から不可解な点があった。起訴議決を行った日が、小沢氏が立候補していた民主党代表選の投票日と重複したのだ。故意なのか、偶然なのか、いずれにしても不自然さを払拭できない。そのために、何者かが「小沢排除」をたくらみ、なんらかの裏工作を行ったのではないか、という噂が広がったのだ。特に小沢氏の支持者の間で、第5検審に対する漠然とした不信感が広がった。

ちなみに検察審査会は、「検察」という名前を付しているが、検察の組織ではなく、文字通り「検察」を「審査」する最高裁事務総局の機関である。

従って小沢氏の支援者らが抱いた不信感は、最高裁事務総局に向けられたものだった。

続きを読む »

2014年02月26日 (水曜日)

森ゆうこVS志岐武彦裁判 森側はX氏の陳述書作成へ 志岐側は小沢一郎氏の証人調べも視野に?

森ゆうこ元参議院議員が、『最高裁の罠』(K&Kプレス)の著者で、ブログ「一市民が斬る」の主宰者・志岐武彦氏を訴えた裁判の第3回口頭弁論が、25日の午後、東京地裁で開かれた。同じ法廷で、ほぼ同じ時刻に別の裁判が予定されていたこともあって、30名を超える傍聴者が席を占めた。

原告の森氏は出廷しなかった。原告席には小倉秀夫弁護士、被告席には山下幸夫弁護士と志岐氏の姿があった。

(注:事件の経緯については、記事末の資料を参照にしてください。)

続きを読む »

2014年02月24日 (月曜日)

情報通信政策に見る政府・官庁・財界の癒着 構造改革(新自由主義)=脱官僚支配のウソ

次に示すのは、安倍内閣の下で総務省に設置された「電波政策ビジョン懇話会」の構成員一覧である。

■「電波政策ビジョン懇話会」構成員一覧 

最も異様なのは、企業や業界団体の面々が名を連ねていることである。つまり選挙で選ばれたわけでもない企業人が望む政策が、直に政策決定に反映する仕組みが機能しているのだ。

驚くべきことに経団連の常務理事・椋田哲史氏も構成員になっている。改めていうまでもなく、経団連は財界人の集まりである。

■経団連の役員一覧 ?

また、情報通信ネットワーク産業協会専務理事の大木一夫氏も、構成員になっている。ちなみに同協会の役員構成は次の通りである。

■「情報通信ネットワーク産業協会」構成員一覧

他にも野村総合研究所、三菱総合研究所、日本総合研究所などの関係者が名を連ねている。

さらに興味深いことに、日経新聞の論説委員までがメンバーに加わっている。おそらくこれは「広報」の役割を果たしてもらうための措置ではないか。皮肉にも、日経の論説委員が独立したジャーナリストと見なされていない証である。

日本の権力構造を、内閣府や省庁に設置される各種の審議会・委員会などを検証することで部分的に解剖すると、極めて前近代的で、議会制民主主義の理念に反した側面が露呈する。

委員は、選挙で国民の信任を得ているわけではない。政治家や官僚の裁量で選出されているのだ。

ちなみに「電波政策ビジョン懇話会」の他に、総務省には、情報通信審議会も設置されている。委員は次の通りである。読売新聞の知野恵子氏の名もある。

■情報通信審議会の委員

続きを読む »

2014年02月21日 (金曜日)

最高裁が(株)NTTデータに、裁判員候補者名簿管理システムの開発と保守名目で2億4300万円を支出 相場は700万円?

筆者が裁判員制度に関する支出について調べたところ、2009年1月、最高裁が裁判員候補者名簿管理システムの開発・保守費として、(株)NTTデータに対し、総計で約2億4300万円の大金を支払った疑惑があることが分かった。支出の詳細は次の通りである。

■裁判員候補者名簿管理システムの開発:190,995,000円

■裁判員候補者名簿管理システム開発のアプリケーション保守:51,975,000円?

「疑惑」と書いたのは、上記の数字を裏付ける資料が(株)NTTデータが最高裁に送った請求書であるからだ。請求書であるから、額面どおりに支出した絶対的な確証はないが、通常、公的機関に対する請求書は、事前合意の上で送付されるので、実際に最高裁が約2億4300万円を支出した可能性は極めて高い。

この約2億4300万円という数字をどう評価すべきだろうか。

比較対象として、森ゆうこ元参議院が作成した「検察審査会調査報告書」と題する資料を紹介しよう。作成日は、2011年6月30日。この資料に検察審査会のクジ引きソフトを開発・保守するための費用として、最高裁(注:検察審査会は最高裁が管轄している)が支払った次の額が表示されている。

続きを読む »

2014年02月20日 (木曜日)

公共事業は諸悪の根源 ジャーナリズムでなくなった朝日 その8 (後編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

◇初耳、地方版紙面委員

◇箱島社長に「人事案件の不同意」を送付

◇朝日の取締役会が決定した差別人事

◇闘うジャーナリズムへの報復?窓際族へ

案の定、箱島社長からは何の返事もありませんでした。直接見た訳ではないので真偽のほどは分かりませんが、「箱島氏は『忙しい社長に、こんな長文を送ってくるなんて……』と、社長室の応接テーブルに私からの文書をたたきつけた」と、後日、周辺から聞きました。

それでも社長側近の一人が「この件は社長に代わって、私が話をしたい」と、私に電話してきました。しかし、その後、待てど暮らせど、なしのつぶてでした。

箱島社長の答がない以上、とるべき手段は、内部告発しかありません。でも、私にさえ、まともに答えられないのが、朝日の幹部です。この問題が週刊誌などに取り上げられ、正面から世間の批判を浴びたら、どうなるか。私は不安でした。

というのも、当時、小泉純一郎政権が全盛を迎えていたからでした。私は政治記者時代、まだ奇人変人扱いされていた頃の小泉氏に何回か直接会い、取材したことがあります。歯に衣を着せぬ官庁批判、行政改革の姿勢に強い共感を覚えました。

しかし、首相になり、人気は急上昇。靖国参拝で、憲法9条などの改憲論議が急速に盛り上がっていました。それまで私は、親しくなった小泉氏から、たとえ雑談でも「靖国」や熱心な「親米」は、聞いたことはありませんでした。

郵政民営化を進めるには、自民党の旧来の支持者の応援が不可欠です。小泉氏のことだから、異端児のイメージを拭い去り、保守層の支持を盤石にするために突然、熱心な靖国参拝論者に衣替えしたのではないか…、「どうせ小泉劇場の一環」と、タカをくくっていました。

でも、時として為政者の思惑をも超えて、時代は進んでしまうものです。官庁を握った者の独裁、官庁批判を旗印にした独裁…。「官庁を握った者の独裁」がここまで無駄な公共事業を拡大させた元凶です。でも、官庁、政党の腐敗を批判して権力を握った者の独裁が、いかに国民を不幸に陥れたかは、ナチス、日本の軍部など、過去の歴史を見れば明らかです。どちらの独裁も、世の中を危うくする前兆です。

そんなご時世に、私が朝日の内情を暴露。読者の信頼をこれ以上失っては、「護憲」対「改憲」という、この国の言論バランスを根本から崩しかねません。私は朝日を旧社会党のようにするのが怖かったのです。本来、誰が心配すべき問題か…。でも、保身と派閥抗争にうつつを抜かす社長・幹部が何も考えていない以上、自分で心配するしかありませんでした。

続きを読む »

2014年02月19日 (水曜日)

公共事業は諸悪の根源  ジャーナリズムでなくなった朝日 その8(前編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

【サマリー】

◇品性が欠落したNHKの経営委員

◇反原発発言を制限した籾井会長

◇メディア企業の「異能分子」

◇メディア企業の労組とは何だ?

◇朝日と闘う覚悟

◇年俸制の下で差別待遇

◇記者職の剥奪、5年間昇給なし

◇箱島社長宛に調査依頼書を送付

◇朝日ジャーナリズムの限界

従軍慰安婦問題で、NHK籾井勝人会長の「戦争地域ではどこにでもあった」との記者会見発言が問題となっています。昨年、同様の趣旨の発言をしたのは維新・橋下徹共同代表です。橋本氏は反省したはずでしたが、「言っていることは正論。僕がずっと言い続けてきたことだ」と理解を示したことからも、これもやはり彼の本音なのでしょう。

しかし、ジャーナリズムを担うNHK会長や政治家の立場で、この発言・資質がなぜ不適確なのでしょうか?。私はそれをツイッターで何回か書いています。発言の根底に「戦争なら何をやってもいい」との考え方、「女性は戦争の道具」という度し難い女性蔑視思想があるからです。この考え方で報道や政治が行われたら、この国、世界がどうなってしまうのか、それを考えただけでも恐ろしいことです。

それだけではありません。朝日に押し入り、拳銃自殺した新右翼「大悲会」の野村秋介・元会長を追悼する文集に、メディアへの暴力行使を礼賛したとも取れる文章を発表した長谷川三千子氏もNHKの経営委員です。

長谷川氏はこの文集に「人間が自らの命をもつて神と対話することができるなどといふことを露ほども信じてゐない連中の目の前で、野村秋介は神にその死をささげたのである」と書いています。また、野村氏の自殺で「わが国の今上陛下はふたたび現御神(あきつみかみ)となられたのである」との記載もあります。「人間宣言」された天皇が誰より、この文章に困惑されているのではないかと思います。

また、都知事選で田母神俊雄候補の応援演説に立ち、他候補を「人間のくず」呼ばわりした作家の百田尚樹氏も経営委員です。彼は、「戦争では恐らく一部軍人で残虐行為がありました。でも日本人だけじゃない。アメリカ軍も、中国軍も、ソ連軍もありました。

こういうことを義務教育の子どもたち、少年少女に教える理由はどこにもない。何も知らない子どもたちに自虐史観を与える必要はどこにもない」との持論も展開しています。

続きを読む »

2014年02月17日 (月曜日)

長野県飯田市の基地局問題 NTTドコモが雪の中で工事を続行 母親たち「設置に合意していない」

本稿は、長野県飯田市の正永町でNTTドコモが携帯電話の基地局の設置工事を進めていることに対して、住民が反発している件の続報である。現地の住民を電話取材したところ、基地局の設置工事は、雪の中でその後も進行しているとの説明があった。

? ■参考記事:「長野県飯田市でNTTドコモの基地局問題が発生、住民側「設置に合意していない」

NTTドコモが住民の合意を得たという前提に立って基地局設置の工事を進めている。しかし、反対運動を進めているお母さんたちは、合意していないと話している。

同社は長野県で高速通信LTE基地を10倍に増やす計画を展開している。

このケースでは、行政機関や市議の動きが、他の地区(たとえば、超党派の議員が住民の立場に立って問題を解決した東京目黒区など)に比べて鈍いことである。「NTTドコモは法的な違反をしていないので、基地局の設置を止めることはできない」という論理が支配的で、住民サイドに立った支援が出来ていないのが実態だ。

しかし、法律を根拠としたこの種の論理には、決定的な間違いがある。基地局から発せられるマイクロ波の危険性は、海外ではあたりまえに論じられ、行政機関がさまざまな規制を課している。それに行政機関が、企業の利益よりも、地元住民の利益を優先しなければならないのは、当たり前のことである。

基地局設置が合法的であるから、何もできないというのであれば、国会で、自民党(山谷議員)や共産党(紙議員)などが、基地局問題を取り上げた意味がない。

続きを読む »

PICK UP

【書評】遠藤周作著『海と毒薬』、大学病院における人体実験を通じ...

子供のころから立ち回りが巧みで、学業に秀でている点を除くと、特に卓越した個性もなく、順調に階段を昇って大学病...

「令和」の「令」は法律による国家統制を、「和」は天皇を父とした...

(「黒薮哲哉のウェブマガジン」より全文を転載) 4月1日、安倍内閣は「令和」を新元号として閣議決定した...

元号と日本人のメンタリティー、国際規格と整合しない、近代化の障...

4月1日に新元号が発表された。 「令和」である。 マスコミ各社は、天皇制や平成時代の回想...

絶望・大阪府の2つの選挙、「維新の会VS自民党」の奇妙な構図、...

マスコミが大阪を舞台にした2つの選挙をクローズアップしている。大阪府知事選と大阪市長選である。周知のように、...

滋賀医科大病院が改めて、4月1日から泌尿器科による小線源治療外...

3月21日に毎日大阪放送が、高度な小線源治療〝岡本メソッド″の終了告知にゆれる滋賀医科大学医学部附属病院のド...

岡本圭生医師を追放する滋賀医科大病院、4月から成田充弘准教授を...

滋賀医科大学医学部附属病院(以下、滋賀医科大病院)は、岡本圭生医師の小線源治療学講座(〝岡本メソッド″)とそ...

そもそもダビンチ手術の専門医がなぜ未経験の小線源治療? 滋賀医...

滋賀医科大医学部付属病院で発覚した(小線源治療の)〝素人〝医師による小線源治療未遂事件を大阪毎日放送がドキュ...

旧・2020招致計画委員会の竹田恒和会長に支払われた補助金27...

メディア各社が報じているように、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が、今年6月末で退任する。また...

5G報道で何が報じられていないのか?絶対の禁句「電磁波」による...

この夏、新しい波が世界に広がる。いよいよ5G(第5世代移動通信システム )の導入が始まるのだ。それに先立つ4...

ロック歌手・内田裕也氏の死を伝える報道でスタンピード現象、全放...

ロック歌手で俳優の内田裕也氏が17日に亡くなった。このニュースをテレビ各局はどう報道しているのかを注視したと...

滋賀医科大学医学部付属病院で発覚した患者モルモット未遂事件――...

滋賀医科大病院で、前立腺癌に対する小線源治療の手術経験がまったくない泌尿器科の医師が、患者を手術訓練に利用し...

PICK UP

横浜の副流煙裁判、地元住民が被告夫妻を支援する会を結成、Cha...

横浜の副流煙裁判で、被告・藤井夫妻を支援するための署名活動が始まった。これは、今年になってから、すすきの団地...

『スキャンダル大戦争③』の再評価、2003年にはすでに弘中弁護...

雑誌なりテレビなりが過去に取り上げたテーマを歴史の時間軸にさかのぼって検証する作業は、ジャーナリズムを正当に...

日常生活の隅々まで浸透してきた行動規範の強化、ヘイトスピーチ対...

鎌倉市議会で、「“歩き食い”規制へ条例案」が審議されている。これは、歩きながら物を食べることを、「迷...

「腐った金」とジャーナリズムの精神とは両立するのか、依然として...

メディア黒書に対して「押し紙」の内部告発が増えている。その大半は匿名で、裏付け資料が添付されていないので、事...

反ヘイトの旗をかかげた人権活動家・李信恵氏による侮辱的言論に対...

反ヘイトの旗をかかげた活動家による侮辱的言論に対し、大阪地裁が名誉毀損の審判を下した。2月13日、末永雅之裁...

横浜の副流煙裁判、被告は裁判でたとえ勝訴しても重い金銭負担を強...

横浜の副流煙裁判では、原告が被告に4500万円を請求している。法人に対する請求であれば、ともかくも一個人に対...

景品表示法違反の疑い、消費者センターが産経新聞大阪本社に立ち入...

時事通信の報道によると、14日、大阪府消費生活センターが、産経新聞大阪本社に、景品表示法違反の疑いで立ち入り...

白血病と高圧電線の関係、日本での疫学調査では通常の4.7倍に

白血病が好奇心の的になっている。 改めて言うまでもなく、競泳の池江璃花子(いけえ・りかこ)選手...

エルサルバドルの大統領選と歪んだグローバリゼーション

3日に投票が行われたエルサルバドルの大統領選挙で、中道右派のナジブ・ブケレ氏(37)が当選した。得票率が54...

第5世代移動通信システム(5G)の導入、電子レンジの11倍のエ...

今年の夏から、第5世代移動通信システム(5G)の導入がはじまる。これは既存の(4G)を広域に使いながら、同時...

横浜の副流煙裁判、原告の山田義雄弁護士が神奈川県警と頻繁にコン...

横浜の副流煙裁判の続報である。この裁判は、マンションの2階にすむ横山家(仮名)の3人(夫妻と娘)が、...