2013年11月26日 (火曜日)

秘密保護法の成立で携帯基地局問題は「秘密」指定される 「押し紙」問題は警察が「保護」か?

秘密保護法に反対する集会が各地で行われている。わたしが在住する埼玉県朝霞市でも、25日、弁護士を講師に招いて学習会が行われた。会場は満員だったが、若い人の姿がなく、集会としては異様な感じがした。ネット世代が社会問題に対して関心を示さなくなった最大の原因は、日本のメディア(マスコミ)にある。

秘密保護法が成立した場合、MEDIA KOKUSYOの中心的なテーマである携帯基地局問題と「押し紙」問題の報道は、どのようなリスクを孕むのだろうか。

次に紹介するのは、「特定秘密に関する法案の概要」の別表である。ここには、何が「秘密」に該当し、「秘密保護」の対象になるかが定義されている。定義そのものが抽象的なのは、適応範囲が自由に拡大できることを意味している。

(「特定秘密に関する法案の概要」の別表=ここをクリック)

このうち携帯基地局に関連した取材を行ったり、住民運動に参加した場合に、適用されると思われるものは、識別番号「一ヘ」と「四イ」である。次のように述べている。

■防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法

■テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究

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2013年11月22日 (金曜日)

目黒区八雲の基地局問題が解決  NTTドコモが計画を断念 

老人ホーム「グランダ八雲・目黒」(東京都目黒区八雲)の屋上に携帯基地局を設置する計画を進めていたNTTドコモが、10月の中旬に中止を決定して、目黒区役所に報告していたことが分かった。しかし、住民に対しては通知しておらず、企業コンプライアンスを疑問視する声が広がっている。

ドコモと住民の間に基地局の設置をめぐる係争が持ち上がったのは昨年の秋だった。しかし、住民側の合意が得られなかったために、基地局を設置する計画は、ペンディングになっていた。

ところがNTTドコモは7月ごろから、再び設置に向けて動き始め、8月のお盆明けに、基地局を設置することを住民に通知した。これに怒った住民たちは、本格的な反対運動を展開するために、「携帯電話基地局設置に反対する八雲町住民の会」を結成して、住民運動に乗り出した。

電磁波問題の専門家を招いて、電磁波についての学習会を2度開催した。学習会への参加を呼びかけるために、宣伝カーも走らせた。基地局問題で住民側が宣伝カーを使った例は、わたしが取材した範囲では、はじめてである。

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2013年11月20日 (水曜日)

新聞社が自社紙面で特別秘密保護法の反対キャンペーンを張れない背景に軽減税率問題と「押し紙」問題

特定秘密保護法が成立する公算が日増しに強くなっている。この法案については、メディア関係者の間から強い反対の声が上がっているが、新聞が自社の紙面でキャンペーンを張って法案の通過に抵抗する動きはみられない。

これはある意味では不思議な現象である。2006年に新聞特殊指定の撤廃案を公取委が持ち出したとき、新聞各紙は大キャンペーンを張ってこれに反対した。自分たちの既得権を守るために、自社メディアを使ったのである。

ところが特定秘密保護法については、法案に反対する立場を表明して、それにそった記事や社説を書くことはあっても、特殊指定問題のときのような熱烈な姿勢は見られない。

読売に至っては、19日付けの紙面で「特定秘密 みんな賛成へ」「自公、法案修正受け入れ」と題する次のような記事を掲載している。

機密情報を漏えいした公務員らの罰則を強化する特定秘密保護法案をめぐり、自民、公明両党は18日、特定秘密の指定などに首相の関与を強めるとしたみんなの党の要求をうけ入れることを決めた。

この書き出し部分を読む限りでは、特定秘密保護法案が「機密情報を漏えいした公務員らの罰則を強化する」法律としか解釈できず、多くの識者が問題にしている同法が秘める戦前の治安維持法的な性格にはまったく言及していない。政府広報とまったく同じ視点である。

なぜ、新聞は特殊指定問題のときのような大キャンペーンを張らないのだろうか。秘密保護法案が成立すれば、ジャーナリズム活動が骨抜きにされるにもかかわらず、自粛しながら同法を批判するのだろうか?

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2013年11月18日 (月曜日)

2013年11月18日 (月曜日)

MEDIA KOKUSYOで発生している不具合

MEDIA KOKUSYOで発生している不具合が、修理後に解消されているかどうかを調査した結果を報告します。不具合の実態については、12日付けの記事で公表しました。リンク先は次の通りです。

http://www.kokusyo.jp/?p=3688

依然として、「2」と「3」のトラブルが一部で続いていることが分かりました。参考までに、トラブルの実態を説明した12日付けの記事から該当部分を引用しておきます。

2、有料会員が、有料画面にアクセスすると、「この文章の続きは会員にのみ提供されています。購読契約が終了しています」という通知が表示されるようになりました。

(実際の通知画面=ここをクリック)

しかし、「メディア黒書」は、有料会員が自分で退会手続きを取らない限り、自動解約されないシステムになっています。それにもかかわらず「購読契約が終了しています」と表示されること自体が異常な不具合です。

何者かが、この通知文を入力しない限り、このような通知は表示されません。

ちなみに「購読契約が終了しています」と表示されるにもかかわらず、クレジットカードからの課金は発生していました。該当者に対しては、通知しました。通知しなければ、「詐欺」ということにされかねません。

3、有料会員の登録手続きを行うと、一番最後のプロセスで、「ご注文が完了しませんでした」と表示される不具合が発生しました。しかし、実際には登録は完了していました。そのために登録した本人は、登録に失敗したと認識しているのに、実際にはクレジットカードから課金される状況が発生しました。

(登録完了時の画面=ここをクリック)??

◆今後の対策

今後の方針としては、今週中にサイトを構築した会社と具体的な対策について話し合います。当然、外部からのサイト攻撃が判明した場合は、刑事告訴します。

MEDIA KOKUSYOの運営は、トラブルが解消するまでの間は、全文公開にしますので、ご理解ください。問題が解決した後は、原則として新しい記事を公開してから24時間に限って全文公開に、それ以後は「会員限定」にしたいと考えています。

このところウエブサイトがかく乱されたというたくさんの情報がMEDIA KOKUSYOにも届いています。近々に警察関係の省庁に、通信傍受法(盗聴法)の運用に関連した情報公開を請求する必要がありそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2013年11月15日 (金曜日)

公共事業は諸悪の根源? ジャーナリズムでなくなった朝日 その4(後編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

それから数か月。編集局次長が突然、支局を訪ねて来ました。編集局長が「豊田に行く」と約束した手前、代わりにその下の局次長を来させたのかも知れません。局次長に経過を説明すると、私の言い分もそれなりに分かってくれたようでもありました。

その後、しばらくしてのことです。局次長から、支局に電話がありました。「ちょっと内緒で名古屋に来てもらいたい」との呼び出しです。「名古屋本社に寄らず、直接近くの寿司屋に来るように」と、指示されました。

寿司屋で落ち合い、ビールを飲みながらの話です。局次長は「いろいろあったが、社会部長は、編集局以外に異動させることにした。二度と編集局には戻さない。君はそれをもって了としてもらいたい」と、切り出しました。ただ、「部長は、朝日にとって異能分子、貴重な人材でもある。編集以外でどう高く処遇しても、目をつぶってもらいたい」とも付け加えたのです。

私にとって部長の人事・処遇など、どうでもいいことです。とにかく名古屋を去ってくれれば、十分です。問題は河口堰報道。尋ねると、「あまり騒がず、新部長のもとで粛々と再開すればいい」という話でした。

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2013年11月14日 (木曜日)

公共事業は諸悪の根源  ジャーナリズムでなくなった朝日 その4(前編)

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

維新・橋下氏の出自差別報道の痛手も癒えないまま、朝日から出向で再建を託された週刊朝日編集長の解任・懲戒解雇処分が伝えられています。朝日OBとしては、情けない限りです。

伝えられる週刊誌報道が事実に近いとしたら、上司の立場を利用した行為は、人として、まして社会的弱者を慮ることが職業的倫理であるはずのジャーナリストなら絶対にあってはならないことです。

私が朝日を批判するのは、現役時代の恨みつらみが原因ではありません。戦前回帰の風潮が強くなっている今の社会・政治状況からも、権力の監視役が是非とも必要です。これからも朝日の役割りは大きいはずです。真っ当なジャーナリズムとして再生してもらわなければなりません。しかし、現状を見ると、その道がいかに遠いか、改めて感じざるを得ません。

組織の末端が腐り、様々な不祥事が続発するのは、必ずと言っていいほどトップが腐っている時です。私は役所や企業を相手にした多くの調査報道で、嫌と言うほどそのことを見て来ました。しかもトップが腐っていた組織では、その頃育った社員により、その後何年、何十年と不祥事が繰り返される傾向にあります。

そんな組織でも建前では立派なことを言います。しかし、本音、つまり言っていることとやっていることは違っています。トップが腐敗していると、中堅、末端社員に至るまで不満がうっ積します。幹部が建前で倫理観の順守を言っても、組織には根付いていないのです。

残念ながら、国の官僚、政治家もさることながら、朝日もそうした組織の一つだったと言わざるを得ません。問題を起こした週刊朝日二人の編集長は、私より1世代若く、私が上司による報道弾圧・人事差別に苦しんでいた頃、まだ若手記者だった人たちです。現経営陣になって少しは改善されたようではありますが、朝日の長い歴史の中でも、最も派閥体質の強かった時期とも言えるでしょう。

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