2013年01月24日 (木曜日)

対読売裁判が福岡高裁で結審  催告書の名義人を偽って裁判を起こした江崎法務室長に賠償責任は生じるのか?

読売新聞社がわたしに対して提起した3件の裁判が「一連一体の言論弾圧」にあたるとして損害賠償を求めた裁判の控訴審が、23日、福岡高裁で結審した。 判決は、3月15日に言い渡される。

3件の裁判の概要は次の通りである。

■著作権裁判  

わたしが新聞販売黒書に掲載した読売・江崎法務室長の催告書を巡る裁判。 江崎氏は、催告書はみずから執筆した著作物なので、わたしに公表権はないと主張した。

(催告書の全文=ここをクリック)

しかし、東京地裁は、催告書の執筆者は江崎氏ではなく、読売の代理人・喜田村洋一自由人権協会代表理事か、彼の事務所スタッフの可能性が極めて高いと認定し、江崎氏の訴えを退けた。高裁、最高裁も下級審の判決を認定して、わたしの勝訴が確定した。

続きを読む »

2013年01月22日 (火曜日)

新聞に対する軽減税率の適用を主張する公明党と新聞社の親密な関係

自民党と公明党は、軽減税率を2014年4月に導入することを見送ったようだ。

 自民、公明両党は20日、消費増税に伴う低所得者対策として検討している、食料品など生活必需品の税率を低く抑える「軽減税率」について、消費税率が8%となる2014年4月からの導入を見送る方針を固めた。軽減税率の導入時期は13年度税制改正の大きな焦点だったが、8%時からの導入を強く求める公明党と「10%以降の検討課題」とする自民党で意見の隔たりが埋まらず、8%時は難しいと判断した。

 公明党は14年からの導入を見送る場合は、15年10月に消費税率が10%に引き上げられる段階には導入するよう求めており、24日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込むかどうか調整を続ける。(時事) 

新聞業界も新聞に対する軽減税率の適用を求めていることから察して、これで当分の間は自社の紙面で政権党の批判を自粛せざるを得なくなるだろう。安倍内閣が改憲など、軍事大国化へと暴走しても、新聞ジャーナリズムが歯止めをかけることは期待できない。

続きを読む »

2013年01月21日 (月曜日)

新聞ジャーナリズムの骨抜き策としての消費税の軽減税率

新聞を消費税の軽減税率の対象にするか否かをめぐり、議論が沸騰している。 意外に気付かないがこの問題は安倍内閣によるメディア対策の側面を孕んでいる可能性が高い。

新聞が軽減税率の対象外になれば、全国の新聞販売店に積み上げれられている「押し紙」(偽装部数)に消費税が課せられ、大変なことになる。販売網が崩壊しかねない状況が生まれる。それを逆手に取れば、政権党は簡単に新聞ジャーナリズムを骨抜きにできる。

高市早苗政調会長は、軽減税率について次のように述べている。

 自民党の高市早苗政調会長は17日夜のBS11番組で、消費増税に伴う低所得者対策として生活必需品の税率を抑える軽減税率導入について「結論を出す時期は今ではない」と述べ、24日にもまとめる13年度与党税制改正大綱では、結論を先送りすべきだとの考えを示した。??  

公明党は来年4月に税率を8%に引き上げる段階での導入を主張し、大綱への明記を求めている。高市氏は「混乱を招かないためには準備が相当必要だ」と語り、導入は10%段階としたい考えを示した。(毎日新聞)

結論を先送りすれば、その間、新聞は政権党の批判を控えざるを得ない。政権党が「報復」として、軽減税率という特権をはく奪する恐れがあるからだ。

まったく同じ手口のメディアコントロールが過去にもあった。

続きを読む »

2013年01月18日 (金曜日)

国民の「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用」望む、根拠となったデータは、新聞協会ではなく、中央調査社の調査

17日付け「黒書」で、日本新聞協会が新聞を消費税の軽減税率の対象にするよに求める声明を発表したことを報じた。

その声明の中に、新聞協会が実施した世論調査(後述するように、実際に調査を行ったのは、調査会社)の結果が引用されている。次のような内容である。

先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます

「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう」望んでいるというのだ。書籍に対する軽減税率の適用を求める声が多いことは理解できるが、新聞に対する軽減税率の適用を国民の75%が求めているとはとても思えない。

というのも、まず、20代、30代、40代の世代は、新聞を定期購読しない傾向があるからだ。新聞から得られるのと同程度の情報であれば、インターネットで十分に入手できるからだ。

この種の調査では、新聞と書籍を別々に調査しなくては意味がない。新聞と書籍をひとまとめにすると、それだけでも数字が高くなる。設問の方法そのものがアンケート調査の基本を無視している。

わたしは念のために、日本新聞協会へ数字の根拠について尋ねてみた。その結果、調査は日本新聞協会ではなくて、日本調査社という会社が代行していたことが判明した。

その調査結果は次の通りである。

(中央調査社による調査=ここをクリック)

以下、新聞協会に対する電話取材である。

黒薮:4000人を対象として調査したということですが、誰が、いつ、どこで調査したのですか?

続きを読む »

2013年01月17日 (木曜日)

偽装部数(押し紙)も消費税の課税対象 新聞協会が新聞に軽減税率の適用を求める本当の理由

消費税の軽減税率の対象商品に新聞を加えるべきか否かの議論が活発化している。軽減税率というのは、特定の商品に対して消費税率を軽減する際の税率を意味している。これまで生鮮食料品などの生活必需品のほか、新聞が対象候補にあがっている。

日本新聞協会は、新聞に対する軽減税率の導入を求めて、次のような声明を発表している。

 新聞は、国の内外で日々起きる広範なニュースや情報を正確に報道し、多様な意見・論評を広く国民に提供することによって、民主主義社会の健全な発展と国民生活の向上に大きく寄与しています。??  民主主義の主役は国民です。その国民が正しい判断を下すには、政治や経済、社会など、さまざまな分野の情報を手軽に入手できる環境が重要です。欧州各国では、民主主義を支える公共財として一定の要件を備えた新聞、書籍、雑誌にゼロ税率や軽減税率を適用し、消費者が知識を得る負担を軽くしています。「知識には課税せず」「新聞には最低の税率を適用すべし」という認識は、欧米諸国でほぼ共通しています。

?  また、近年、いわゆる文字離れ、活字離れによってリテラシー(読み書き能力、教養や常識)の低下が問題となっています。国や社会に対する国民の関心の低下が懸念される状況です。国民のリテラシーが衰えていくことは、国の文化政策としても好ましいことではありません。知識への課税強化は確実に「国のちから」(文化力)の低下をもたらし、わが国の国際競争力を衰退させる恐れがあります。

?  先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます。戸別配達制度により、わが国の新聞普及率は世界でもまれな高い水準にあります。今後も国民がより少ない負担で、全国どこでも多様な新聞を容易に購読できる環境を維持していくことは、民主主義と文化の健全な発展に不可欠です。

?  新聞協会は新聞に軽減税率を適用するよう求めます。あわせて、国民に知識、教養を普及する役割を果たしている書籍、雑誌、電子媒体についても軽減税率を適用するのが望ましいと考えております。

この問題を考える際に、まず、考慮しなければならないのは、偽装部数(「押し紙」)の問題である。意外に見落としがちな視点は、偽装部数も消費税の課税対象になるという点である。その額がどの程度になるのかは、正確なシミュレーションが必要なので、この場では避けるが、偽装率(「押し紙」率)を低く見積もって全体の2割としても、莫大な金額になる。(実際には、偽装率が4割、5割の社もある)。

従って偽装部数を排除すれば、軽減税率を適用する必要はない。少なくとも日本新聞協会は、偽装部数の実態調査をして、偽装部数を排除すべきだろう。 「そんなものは1部も存在しない」などと主張すべき時ではない。

続きを読む »

2013年01月16日 (水曜日)

平和外交を進めたことがないこの国、 憲法9条の改憲を言う前に

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

明けましておめでとうございます。自民・安倍政権の誕生で、この国はどこへ行くのでしょうか。識者の中には、太平洋戦争に至った昭和初期の状況との酷似を指摘する意見もあります。

安倍バブルで世間が浮かれても、借金頼みの景気対策が長続きするわけではありません。民主がこの惨状では、夏の参院選で自民が勝利するでしょう。でも、物価は上がっても、賃金が上がらない経済の行き詰まりがやがて表面化。不満の捌け口を外国に求め、「改憲」が急速に政治日程に上がってくるのではないかと、私は危惧します。

本年この欄は、憲法問題を取り上げていくことから始めたいと思います

続きを読む »

2013年01月12日 (土曜日)

「自民VS民主」の構図は真っ赤なウソ、 小沢一郎氏が提唱した構造改革について考える?

小沢一郎氏が自民党を飛び出したことで、政界全体が構造改革の方向へ動きはじめた。自民党も旧来の方針から脱皮して、新自由主義政党へと生まれ変わりはじめる。自民党のスポンサーである財界の要望が構造改革の推進であるから、それに沿った路線に軌道修正せざるを得なかったのだ。

続きを読む »

PICK UP

加計・森友事件で安倍晋三・昭恵夫妻を調査しない日本の検察、韓国...

加計学園と森友学園の事件が、そろそろ忘却の途に入った。マスコミは新しい事実が発掘できなければ、新たな報道をし...

小池知事の電磁波問題に対する驚くべき無知ぶり、懸念されるLED...

東京都の小池知事が「家庭内の白熱電球を発光ダイオード(LED)電球と無償で交換する事業の受け付けを始めた」と...

いよいよ危ない毎日新聞、ひと月で4万6000部減、試算で年間5...

2017年5月度のABC部数が明らかになった。それによると、朝日新聞が前年同月比で約32万部の減部数、読売新...

東京・晴海の選手村予定地の1200億円値引き事件、恩恵を受けた...

東京・晴海に設置されるオリンピック選手村の予定地を、東京都が約1200万円の値引きをして民間企業へ払い下げた...

チェ・ゲバラ没50年、プレンサラティナが写真特集

今年はチェ・ゲバラが没して50年にあたる。医師、文筆家、革命家、そして国際主義者。1967年10月8日、ボリ...

核兵器保有の割合はロシア が47%、アメリカが 45%、北朝鮮...

北朝鮮が5日、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験に成功した。それに連動して、日本では「北の脅威」がいた...

内閣府がかかえる重大疑惑、実は加計事件だけではない、政府広報費...

加計学園をめぐる事件で、10日、前川喜平・前文部科学事務次官を参考人招致して閉会中審査が行われる。舞台になる...

都民ファースト、早くも馬脚を露呈、小泉・安倍が敷いた路線の上を...

東京都議選で大勝した都民ファーストの会が、早くも馬脚を現しはじめた。小池知事が同会の代表を辞任した後、新代表...

東京都議選にみる世論誘導の実態、自民と都民ファーストの対立構造...

左の図は、7月2日に投票が行われた東京都議選で各党が獲得した議席をイラストで現したのもである。NHK...

公共のテレビCMに「間引き」疑惑、放送確認書の開示をはばみ続け...

政府広報のCMは、本当に契約書の仕様に従って制作され、放送されているのだろうか。それを疑わせる事実を紹介しょ...

筆者が請求している情報公開を内閣府が1年延期、国策プロパガンダ...

内閣府に対して5月22日に申し立てた情報公開請求の開示が大幅に遅れる見通しとなった。内閣府が筆者に通知してき...

PICK UP

使い古された世論誘導とだましの手口、「自民党」VS「都民ファー...

時事通信が28日に配信した東京都議会選の情勢分析の記事によると、「都民ファーストの会」が、優位に立っていると...

マイニュースジャパンが高裁で東進に逆転勝訴、増え続ける恫喝者の...

マイニュースジャパンの記事、「『東進』はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、...

北のミサイル攻撃を想定、国民に避難を呼びかける政府広告・テレビ...

6月23日付け朝刊に、北朝鮮のミサイル攻撃に対処するための指示を示した政府広報(内閣府)が掲載された。北朝鮮...

暴言の豊田真由子議員、新聞業界から政治献金と議員推薦を受ける

「この、ハゲーーーーーっ!」、「お前の娘にも危害が及ぶ」、「うん、死ねば?」。暴君ぶりが暴露された豊田真由子...

豊洲市場はなぜ危険なのか? 遺伝子毒性のあるベンゼンが基準値の...

豊洲移転にどのようなリスクがあるのか、「臨海部開発問題を考える都民連絡会」の矢野政昭氏が語った。豊洲も築地も...

博報堂に対するクールビスPRの国家予算が10億円減、インボイス...

環境省から博報堂へ支払われたクールビスPR費が、1年間に大幅に削減されたことが分かった。筆者が環境省から入手...

高市早苗総務大臣と森裕子議員の政治献金を悪用したマネーロンダリ...

6月18日に閉会した第193国会。加計学園の件に象徴されるように政治家や官僚が関与した事件をめぐる攻防が繰り...

加計学園事件への関与が疑われている文部科学省、情報公開制度の運...

加計学園事件への関与が疑われている文部科学省には、情報公開制度の運用にも大きな問題があることが分かった。どの...

安倍首相による記者会見で露呈した日本の記者クラブの異常で絶望的...

19日に安倍首相が行った記者会見は、はからずも日本の記者クラブの異様な実態を典型的に露呈した。改めていうまで...

本当に信用できるのか、メディア各社が発表した安倍内閣の支持率、...

主要メディア(新聞・テレビ)が6月の内閣支持率を発表した。定期的に行う世論調査で、いずれの社も安倍内閣の支持...

東京都議選、自民党と都民ファースト、看板は異なるが中身は同じ、...

東京都議会議員選挙が6月23日からはじまる。改めていうまでもなく注目されているのは、小池百合子氏がひきいる都...