1. 「押し紙」の実態

「押し紙」の実態に関連する記事

2019年03月04日 (月曜日)

「腐った金」とジャーナリズムの精神とは両立するのか、依然として新聞人による「押し紙」政策は止まず

メディア黒書に対して「押し紙」の内部告発が増えている。その大半は匿名で、裏付け資料が添付されていないので、事実確認ができずに放置するが、実名による内部告発で、連絡先が記されているものについては、弁護士を紹介して対処をお願いしている。今年中に、何件かの「押し紙」裁判が起こされるのではないかと思う。

筆者が「押し紙」の取材をはじめた1997年ごろ、日本新聞協会は「押し紙」の存在を全面的に否定していた。そのために「押し紙」という言葉も禁句になっていた。筆者が日本新聞協会の職員に、

「『押し紙』についてお尋ねしたいことがあります」

と、質問したところ、

「残紙のことですか?」

続きを読む »

2019年02月02日 (土曜日)

2018年12月度のABC部数、前年同月比で朝日が約36万部の減、読売は38万部の減

2018年12月度のABC部数が明らかになった。それによると、この1年間で、朝日は約36万部の減、読売は38万部の減、毎日は約33万部の減部数となった。

ABC部数の急落傾向にはまったく歯止めがかかっていない。減部数の原因は、読者数の減数よりも、「押し紙」の減数が影響した可能性が高い。

中央紙の部数明細は次の通りである。

続きを読む »

2018年12月28日 (金曜日)

ABC部数はこうして改ざんされる、改ざん作業を行ったデュプロの社員が語った恐るべき手口、全録音記録を公開

新聞のABC部数が、実配部数を反映していなことは、かなり前から新聞販売店主らの証言で明らかになっていた。ABC公査の直前に、販売店が保管している帳簿類(現在は、PC上のデータ)の改ざんが行われるというのだ。ただ、改ざんの現場を撮影するとか、改ざんした当事者が具体的な手口を明かすことはなかった。その結果、改ざん作業は、断罪されることなく新聞業界の慣行と化した。罪悪感もなくなったようだ。

が、筆者はこの10月、帳簿類(PC上のデータ)の偽装にかかわった人物が、その手口を語った録音テープを入手した(次ページのyoutube)。手口を録音したのは、兵庫県の西宮市で毎日新聞販売店を経営していた板見英樹さんである。(現在は廃業)

続きを読む »

2018年12月12日 (水曜日)

世界新聞発行ランキング、読売・朝日が1位と2位を独占するも、「注釈」で「押し紙」に言及、NYTの著しい台頭

英語版のウィキペディアに掲載されている新聞発行部数(2016年度)ランキングに、日本の新聞社が慣行化してきた「押し紙」についての注釈があることが分かった。ランキングは、世界新聞協会(WAN-World Association of Newspaper)が発表したデータを転載したもの。日本の新聞社がこれまでどおりに上位を占めているが、次のような注釈がついている。

【注1】
幾つかのデータについては議論の余地がある;日本の新聞の発行部数は、「押し紙」、取引先に過剰な新聞を供給することによる(数字の)誇張の影響下にあるとの主張もある。■出典(Notes 1)

海外でも、日本の新聞社の「押し紙」が問題視されはじめているのだ。

続きを読む »

2018年12月06日 (木曜日)

「押し紙」問題最前線、活発化する「押し紙」報道、増える「押し紙」裁判

「押し紙」問題の近況を報告しておこう。新しい動きがいくつか現われている。

11月1日に、国会の衆議院議員会館で「押し紙を考える勉強会」を開催した。この集会には、報道関係者を含めて50人あまりが集まった。「押し紙」をテーマとした集会を国会内で開催したのは初めてだ。1980年度の前半に、新聞販売の諸問題が国会質問の場で繰り返し取り上げられたことはあるが、集会を開いたことはなかった。

この集会の報道を含めて、その後、「押し紙」報道は活発化している。【続きはここをクリック】

続きを読む »

2018年12月04日 (火曜日)

「紙」新聞が崩壊へのカウントダウン、年間で読売41万部減、朝日は36万部減、毎日は31万部減、中央紙だけで京都新聞社3社分の部数が消えた、最新のABC部数

新聞の没落傾向に歯止めがかからない。新聞の発行部数を示すABC部数(2018年10月度)によると、朝日新聞は前年同月比で約36万部減、読売新聞は約41万部、日経新聞は約30万部減、毎日新聞は約31万部減、産経新聞は約11万部減となった。

中央紙5紙のABC部数は次の通りである。()は前年同月比である。

朝日 5,763,923(-357,682)
毎日 2,646,202(-314,076)
読売 8,328,646(-406,279)
日経 2,398,162(-297,093)
産経 1,465,842(-112,190)
合計 20,602,775(-1,487,320)

これら5紙で、総計約149万部が減ったことになる。これは京都新聞(発行部数約43万部)クラスの地方紙が、3社消えたに等しい。新聞業界の深刻な内情が改めて浮彫になった。

◇「押し紙」と折込広告の水増し

ちなみにABC部数には、「押し紙」が含まれている。「押し紙」とは、新聞社がノルマとして新聞販売店に買い取りを強要する新聞のことで、昔から業界内で大きな問題になってきた。新聞ばなれが進み、販売店の経営が悪化してくると、「押し紙」の負担が重くなる。そこで新聞社は、販売網を維持するためにやむなく「押し紙」を減らすことがある。その結果、ABC部数も減る。

このところの極端な部数減の背景には、単に新聞ばなれだけではなく、新聞社が「押し紙」を減らさざるを得なくなっている事情もあるようだ。それだけ経営悪化が深刻になっているのだ。

なお、折込広告の販売店への割り当て枚数は、ABC部数に準じる基本原則がある。従ってABC部数の中に「押し紙」が含まれていれば、それとセットになっている折込広告も、配達されないまま「押し紙」と一緒に廃棄されている可能性が高い。

続きを読む »

2018年11月27日 (火曜日)

東京都足立区でも「押し紙」が発覚、ABC部数が約270万部の毎日新聞、実配部数は推定で135万部

毎日新聞の元販売店主を取材した。この人は東京都足立区で2店舗を経営していたが、数年前に「押し紙」の負担に耐えられなくなって廃業した。当時の商取引の記録を見せてもらった。

それによると2店に対して総計で約3000部の新聞が搬入されている。このうち読者に対して発行された領収書は約1500枚(発証数)。差異にあたるおおよそ50%が「押し紙」になっていたことになる。

 

続きを読む »