1.  産経「押し紙」裁判の不自然な流れ、原告はすでに3月に結審していたと認識、「報告事件」の可能性を探る①

「押し紙」の実態に関連する記事

2020年07月22日 (水曜日)

 産経「押し紙」裁判の不自然な流れ、原告はすでに3月に結審していたと認識、「報告事件」の可能性を探る①

産経新聞の「押し紙」裁判のプロセスがおかしい。この裁判は、千葉県内の元新聞販売店主・Aさんが、「押し紙」による損害賠償を求めて、2018年に起こしたものである。裁判は、3月10日に本人尋問と証人尋問が行われた。

ほとんどが弁論準備(非公開)のかたちで開かれたので、裁判の進行を把握するためには、裁判資料の閲覧と当事者から直接話を聞くいがいに方法はなかった。わたしはAさんサイドから、裁判所が和解を勧めている旨を何度も聞いた。しかし、Aさんは、額が少ないことを理由に、和解を拒否してきた。1000万円以下では応じないと。

3月10日に、尋問で裁判は山場を越えた。裁判官は、産経に対してみたび和解を提案した。産経はこれを拒否した。しかし、それでも和解協議のための日程を設定した。

Aさんによると、この日も産経は和解を拒否した。Aさんも応じなかった。そこで裁判長は、判決を書くことを伝えた。これは実質的には裁判が結審したことを意味する。手続き論でいえば、別かも知れないが。Aさんサイドもそんなふうに認識していた。

その後、コロナウィルスの影響で東京地裁が閉鎖された。緊急事態宣言が解かれたあと、裁判所は業務を再開したが、産経「押し紙」裁判の日程は未定のままだ。

わたしは、最高裁事務総局がこの裁判を「報告事件」に指定したのではないかと疑いはじめた。そこで7月21日に、東京地裁に事情を問い合わせた。すると5月に裁判長と右陪席が異動になっていたことが判明したのである。

3月に裁判の審理が終わったわけだから、5月にはほぼ判決の骨子は出来ていたと推測される。が、まったく別の裁判官がこの事件を担当したのだ。再び高等弁論が開かれるようだが、未だに期日が決まらない状態が続いている。

こうした流れからすると、裁判所は産経を勝訴させる判決が下される可能性が高い。新聞業界と裁判所は、どんな関係になっているのだろうか?通常、和解勧告を繰り返したということは、産経に賠償責任があると判断してことを意味する。Aさんを敗訴させるのであれば、金銭交渉させる必要はないからだ。

しかし、ジャーナリズムの検証はこれから10年ぐらい続くので、何が真実なのかはいずれ判明するだろう。

ちなみに現在の最高裁事務総局の総長は、ジャーナリストの大谷昭宏の実兄・大谷剛彦氏である。大谷剛彦氏の下で、奇妙な裁判が散見できる。滋賀医科大事件の裁判では、結審後に裁判官の人事異動があり、原告を敗訴させる事件が起きている。

 

【参考記事】前立腺がん患者をモルモットに、「疑惑の判決」、滋賀医科大付属病院事件の総括

 【参考記事】裁判官の不可解な人事異動-木村元昭・田中哲朗の両氏、対読売の真村裁判・平山裁判・黒薮裁判で