1. 「押し紙」情報を集めたツィッター、「世直し神@押し紙告発アカウント 」、イオンの株主総会で「押し紙」が問題に

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2018年07月06日 (金曜日)

「押し紙」情報を集めたツィッター、「世直し神@押し紙告発アカウント 」、イオンの株主総会で「押し紙」が問題に

「押し紙」に関連した情報を集めているツイッターがある。「世直し神@押し紙告発アカウント 」(https://twitter.com/yonaoshigami?lang=ja)で、「押し紙」に関する興味深い情報が集まっている。もちろん情報というものは、充分な裏付けがなくてはならいが、少なくとも新聞業界の腐敗した実態を反映していることは間違いない。

参考までに2,3紹介しよう。

①イオンの株主総会で、新聞の押し紙が取り上げられたようです。 http://www.henkou.org/archives/9945378.html … イオンとしてはそれを認識しており、相当厳しく確認して部数を配布しているとの事、来年は数字を確認して、新聞社がそれを知っているか聞けばよい。 これが出ると押し紙訴訟で有利になる。(渡邉哲也)

②うちのアパートに入居していた配達員の方が押し紙について告発して販売店はその方を解雇したことを覚えています。我が家に宝島社の取材がありました。しばらく後、大学の朝日新聞OBの講義で『新聞のこれからの課題』のレポートで押し紙について書いたら講師はスルー…。(神戸市会議員 うえはた のりひろ)

③押し紙の最終処分か?リサイクルセンターで見つけた未読の新聞の山。沖縄二紙は購読数を公表していませんが、実数を偽り広告をとり、売れ残りを廃棄してるならマズイのでは?さてどこの新聞か判りますか?(ボギーてどこん)

◇臭いものにはフタする日本の国民性

「押し紙」の実態は、かつてに比べると改善しているが、依然として販売店の経営を圧迫している。1981年から85年にかけて、共産・公明・社会の各党が15回に渡って新聞販売問題を取りあげ、その中で「押し紙」の実態も曝露されたが、その後、国会質問は絶えた。2017年になって、共産党の清水忠史議員が2度に渡り国会質問を行った。今年に入ってからは、自民党の和田政宗議員が「押し紙」問題で公取委の姿勢を批判した。

再び「押し紙」問題が国会で審判にかけられる兆候があるが、議員と接触している知人によると、「押し紙」の存在を知っていても、いざ巨大メディアと対峙するとなれば、腰が引けてしまうらしい。「新聞社=恐いもの」という感覚に襲われ、おじけづいてしまうようだ。

しかし、先に紹介した渡邉哲也氏のツィートにもあるように、「押し紙」は企業間でも問題になり始めているのである。「押し紙」があれば、それとセットになっている折込広告も、秘密裏に廃棄されるリスクが高いからだ。

日本新聞販売協会の会報に記された記録では、 「押し紙」問題は、戦後まもない時期からあった。しかし、半世紀にもわたってこの問題が放置されてきた事実は、日本人の人間性を考える上で、重大な意味を持つ。「臭いものにはフタをしてしまえ」という文化が根付いてるのではないか。

実際、政治家も新聞人も、戦後、日本がアジアで犯した戦争犯罪の徹底検証を避けた。逃げたのだ。その姿勢が、その後、「臭いものにはフタをしてしまえ」という国民性を生んだ。それは現在もかわらない。広義のしばき隊によるM君リンチ事件も報じられない。隠蔽に協力している面々も多い。圧力に屈して途中で言説を曲げたダメな研究者もいた。

オリンピック選手村の建設用地の1200億円「値引き」問題もほとんど報じられない。マスコミが報じない社会問題の数は果てしがない。

ラテンアメリカやアジアから、日本はどんどん遅れている。