1. 公正取引委員会に厳しく抗議、新聞販売網が崩壊直前、販売店の自主廃業が止まらない

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2017年02月25日 (土曜日)

公正取引委員会に厳しく抗議、新聞販売網が崩壊直前、販売店の自主廃業が止まらない

新聞販売店の自主改廃が急激に増えている。24日にも、現役の店主さんから電話があった。

「わたしだけではなく、隣の店もやめます。○市で店をやっていた友人の○○さんもやめます」

もはや1店、2店がたまたま廃業するという状況ではないのだ。将棋倒しのような現象が始まっている。

「押し紙」による莫大な赤字を背負わされて強制改廃される前に、自主廃業した方が賢明という判断である。

「この業界に希望があるなら、本社と交渉して、経営を立て直すことも考えますが、今の状況をみるとそんな気持ちにはなりません。今は所長が自分で新聞を配達しているところもあります」

いよいよ新聞の崩壊が近づいたのである。人の死に例えると、意識がもうろうとなりはじめた段階である。

◇「押し紙」排除と補助金のカットについて

最近、新聞社は販売店側から「押し紙」の中止を求められると、それに応じるようになった。もちろん全社がこういう方針を取り始めたわけではないが、少なくとも弁護士が介入してくると、頑なに新聞を押し付けることは少なくなった。また、「押し紙」を断っても、それを理由に販売店を改廃することもなくなった。強制改廃しても、後継者がいないからだ。

新聞社が「押し紙」を中止する際には、補助金もカットしてくる。しかし、これでは問題の解決にならない。販売店の経営は改善しない。

それに「押し紙」の排除と交換に補助金もカットする行為は、補助金で販売店に「押し紙」を買い取らせて、ABC部数をかさ上げしていた事実を示す決定的な証拠になる。これは独禁法に抵触する。

◇公取委に抗議

先日、かなり厳しく公正取引委員会に抗議しておいた。次のような趣旨である。

「『押し紙』問題は、30年も40年も前からある。業界では公然の社会問題。あなたがた公正取引委員会は、これだけ明白な独禁法違反を延々と見逃してきた。公務員として誠実に仕事をしていないのではないか?メディアコントロールを目的に、新聞社の『押し紙』政策を故意に放置してきたのではないか?」