1. 元新聞販売店主が黒書に内部告発、4月と10月に「押し紙」が増える本当の理由

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2017年01月31日 (火曜日)

元新聞販売店主が黒書に内部告発、4月と10月に「押し紙」が増える本当の理由

関東在住の元新聞販売店主・村木和道(仮名)さんから、「折込詐欺」についての情報が寄せられた。村木さんによると、現役の時代、4月と10月になると、「押し紙」が急激に増えていたという。

なぜ、4月と10月なのか?

答えは簡単で、日本ABC協会が4月と10月の部数を『新聞発行社レポート』に収録するからだ。

4月部数と10月部数を水増しする理由は、まず、第1に折込広告の定数(新聞販売店へ搬入する枚数)が、4月部数と10月部数を基準に決められるからだ。
第2に紙面広告の営業で、クライアントに示すABC部数が、原則として4月部数と10月部数であるからだ。

ちなみに10月の水増しは、社によっては特に規模が大きい。新聞社社員のボーナスの財源が必要になるからだ。

「私の所属していた地区では、その月(4月と10月)になると異常とも思える部数を上乗せして定数報告していました。もちろん本社担当員も承認の上です。」

「これで何が起こるかと申しますと、一年の内の2カ月だけ普段の『押し紙』部数にプラスして、更に新聞を買い取る事になりますが、残り10カ月は取ってもいない部数のチラシが販売店に届くのです。この様な行為が15年以上続いておりました」

これが新聞社のビジネスモデルにほかならない。

「最近ではスポンサーも馬鹿ではないので丸々送る所は減りましたが、まだ沢山のスポンサーが騙されているのが現状です」

新聞に折り込まれる地方自治体の広報紙などが、同じ被害を受けていることは論を待たない。

「何より酷いのが県や市の広報で、こちらは馬鹿正直に言われるままの部数を送ってきます。折込手数料は税金から支出されるのでかなり問題があると思います」

新聞社は、半世紀以上に渡って、まったく同じ詐欺を続けてきた。新聞社の中には、「押し紙は一部もない」と豪語している社もあるが、メディア黒書には、多数の販売関係者からその嘘を立証できるだけの告発(写真、ビデオ、書面)などを入手している。情報提供があるのは、販売店の怒りが心頭に達している証にほかならない。