1. 1年間の減部数、朝日は35万部、読売は16万部、毎日は19万部、ネットメディアとの世代交代が顕著に

「押し紙」の実態に関連する記事

2016年11月23日 (水曜日)

1年間の減部数、朝日は35万部、読売は16万部、毎日は19万部、ネットメディアとの世代交代が顕著に

2016年度9月度のABC部数が明らかになった。朝日新聞は前年同月比で約35万部減、読売新聞は約16万部減、さらに毎日新聞は約19万部減である。3社あわせて70万部の減部数である。

これは中堅規模の地方紙2社分の部数に該当する。新聞の没落に歯止めがかかっていない実態を示している。

朝日新聞 6,433,159(-348,120)
毎日新聞 3,049,397(-188,808)
読売新聞 8,942,131(-160,267)
日経新聞 2,725,261(-6,284)
産経新聞 1,568,848(-31,339)

しかし、ABC部数には、「押し紙」(広義の残紙)が含まれているので、ABC部数が実際に配達されている新聞部数を示しているわけではない。わたしが新聞販売店を取材した限りでは、これだけ大きな規模で部数が激減していながら、なお、「押し紙」が搬入部数の2割も3割もある販売店が複数存在する。

これらの「押し紙」を排除すれば、新聞社の販売収入はさらに減る。それにともない紙面広告の媒体価値も低下していく。販売収入と広告収入という新聞社経営の2本柱があやうくなってきたのである。

ネットメディアとの世代交代が顕著になってきたといえよう。