2020年12月10日 (木曜日)
22万部、埼玉県の広報紙水増し問題、広告代理店を訪問、「折込詐欺」の2つの類型
新聞に折り込むかたちで配布されている埼玉県の広報紙『彩の国だより』が、約22万部水増しされている問題を取材するために、わたしは12月9日、午後、さいたま市にある広告代理店、埼玉県折込広告事業協同組合を訪ねた。JR高崎線の上尾駅で電車を降り、道路地図を頼りに広告代理店へ向かった。
このあたりは東京のベッドタウンで、大小の積み木を無秩序宇に散りばめたような民家の群れが延々と広がっている。もともと農業地帯だったらしく、入り組んだ旧道や農道をそのままアスファルトで舗装し、それに沿って住宅を並べたような印象がある。緑とコンクリートが点在する近代的な生活空間というよりも、衣食住だけを目的とした古びた簡易宿泊所の連なりを連想させる。
2020年12月09日 (水曜日)
2020年12月08日 (火曜日)
埼玉県の広報紙『彩の国だより』、22万部水増し、税金の無駄遣い?住民監査請求へ
税金で制作されている埼玉県の広報紙『彩の国だより』が、配布されることなく約22万部も捨てられている疑惑が浮上した。疑惑の裏付けは次の通りである。
12月1日、筆者は埼玉県庁に対して、『彩の国だより』に関する問い合わせを行った。その結果、次の事実が判明した。
『紙の爆弾』最新号、喫煙を理由とした高額請求の横行、「日本禁煙学会が関与した巨額訴訟の行方」
本日(7日)発売の『紙の爆弾』が、「日本禁煙学会が関与した巨額訴訟の行方」と題するルポを掲載している。筆者は、黒薮である。
既報してきたように、この事件は自宅の密閉した部屋で吸った1日に2,3本の煙草が、隣人(同じマンションの2階)の健康を害したかどうかが争われた。原告家族は、隣人の藤井将登さんの副流煙が原因で、「受動喫煙症」(化学物質過敏症の一種)に罹患したとして4500万円の「お金」を請求したが、横浜地裁裁は請求を棄却した。東京高裁も、一審被告の控訴を棄却した。
ちなみに原告のひとりに約25年の喫煙歴があったことが、審理の中で判明した。
2020年12月06日 (日曜日)
2020年12月05日 (土曜日)
前最高裁事務総局長の今崎幸彦氏と元読売新聞論説委員の桝井成夫氏、新聞人と裁判官の関係はどうあるべきなのか?
10年ほど前から注視しているテーマのひとつに、新聞社と裁判所の関係がある。両者は、特別な関係にあるのか、それとも独立した関係にあるのかというテーマである。かりに事件や人を裁くただならぬ特権を付与された裁判官が、特定の組織や個人と特別な関係を持った場合、人脈が幅を利かせている日本社会では、裁判の公平性が保てなくなる可能性が高い。それゆえにわたしは、これを重大なテーマと考えたのである。
2009年2月、読売新聞がわたしを名誉毀損で提訴した。メディア黒書の記事で社会的な評価を低下させられたという理由で2200万円の「金銭」を請求してきたのだ。読売の代理人として登場したのは、喜田村洋一・自由人権協会理事だった。
◆◆
この裁判で筆者と弁護団は、第1審のさいたま地裁、第2審の東京高裁で勝訴した。いずれの裁判所も読売の請求を棄却したのである。しかし、読売は最高裁に上告(厳密には、判例を根拠とした上告受理申立て)した。【続きはウエブマガジン】
2020年12月04日 (金曜日)
千葉県船橋市でも広報紙の水増し疑惑、広報紙の販売店向け卸部数がABC部数を1万3600部上回る、最大で約3万5000部の水増し
地方自治体の広報紙を広告代理店が水増ししている問題が次々と浮上している。千葉県の流山市でこの問題が発覚したのを機に、筆者は、同県の船橋市を調査した。過去に同市の販売店主から告発を受けたことがあるからだ。
調査の結果、これら2つの自治体でも、広報紙が水増しされている疑惑が判明した。改めて言うまでもなく、水増しの原因は残紙(広義の「押し紙」)である。新聞社のビジネスモデルそのものにある。
参考記事「販売店が読売新聞社を提訴、独禁法の特殊指定について」 : 企業法務ナビ (corporate-legal.jp)
2020年12月03日 (木曜日)
「電磁波からいのちを守る全国ネット」が楽天モバイルに公開質問状を送付、「マイクロ波に遺伝子毒性がないと考える理由は?」
「電磁波からいのちを守る全国ネット」の運営委員会は、2日、楽天モバイルに対して公開質問状を送付した。
筆者も運営委員を務めている「全国ネット」は、5Gの普及に反対する住民運動や個人を支援している。だれもが直面しかねな重大問題であるからだ。
実際、このところ通信基地局の設置をめぐるトラブルが急増している。「全国ネット」に対して、ほとんど毎日のように、全国から相談が寄せられている。
今回、楽天モバイルに対して公開質問状を送付した理由は、特に楽天に対する苦情が多いからだ。苦情の8割を占める。次がKDDI。
質問内容は次の通りである。(青文字は、筆者による解説) (PDFはここから)
2020年12月02日 (水曜日)
千葉県流山市で広報紙の大幅な水増し、約3万7000の新聞発行部数に対して約5万5000部を供給
千葉県流山市が発行する『広報ながれやま』が大幅に水増しされていることが分かった。同市の市議からの情報提供に基づいて、筆者が調査したところ、新聞の発行部数が全市で36、836部(2020年4月時点)しかないのに、新聞販売店には55,238部の『広報ながれやま』が搬入されていることが分かった。約2万部が水増し状態になっている。
かりに販売店に残紙があれば、水増し部数はさらに増える。「押し紙」が1部たりとも存在しなくても、大幅な水増し状態になっている。ただ、同市によると販売店がポスティングしている部数が約2000部ある。それを差し置いても、大幅な水増しになっている。
【臨時ニュース】東京地裁が元店主の請求を棄却、産経新聞「押し紙」裁判
【臨時ニュース】産経新聞「押し紙」で東京地裁は、12月1日、原告の請求を棄却する判決を下した。詳細については、後日報告する。
筆者個人の感想を言えば大きな敗因のひとつは、訴訟をジャーナリズムの土俵に乗せ切れなかったことである。メディア企業を被告とする権力構造の崩壊につながりかねない裁判では、報道により世論を動かさなくては勝ち目がないことがはっきりした。今回、それを痛感した。
原告の主張に一貫した論理と正義があるかどうか以前の問題として、筆者が楽観視していたために報道が消極的になった。今後、「押し紙」報道を強化していきたい。
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