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 消費税の値上げが秒読み段階に入った。政府案は、2014年に税率を8%に、さらに2015年に10%に引きあげるというものである。これによって消費が冷え込むであろうことはいうまでもない。また、零細業者が納税義務を果たせなくなり、倒産に追い込まれるケースが一層増える事態が発生する可能性が高い。

 ところで「黒書」の読者の皆さんは、日本新聞協会が新聞代金については、軽減税率を求めてきたことをご存知だろうか?現在の新聞購読料に10%もの消費税が課せられたら、新聞の読者離れが加速するからだ。

 それに消費税は、「押し紙」に対しても課せられるので、消費税率に値上げで販売網そのものが危うくなりかねない。

 新聞協会は、消費税の税率軽減を実現するために、2004年には「消費税プロジェクトチーム」を米国へ派遣している。同年に行われた新聞大会で、当時の箱島信一会長は、この点について次のように述べている。(550/1300文字)

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  「清武の乱」が勃発した後、渡辺恒雄氏の次の発言が話題を呼んでいる。

「こっちが法廷に持っていくよ。10人の最高級の弁護士を用意している。法廷なら我が方の最も得意とするところだ。俺は法廷闘争で負けたことがない」

 「法廷闘争」で負けたことがないというが、読売は真村裁判では7連敗している。今年の3月15日に判決があった第2次真村訴訟で、読売は攻勢に転じたが、それまでは連敗を喫している。

 ちなみにこの裁判では、渡邉氏本人が被告だったが、原告の申請にもかかわらず、本人尋問が開かれることなく、勝訴している。

 わたしに対する裁判(江崎法務室長を原告とする裁判も含む)にしても、読売は今年の5月から、攻勢に転じたものの、それ以前は5連敗である。

  従って 「俺は法廷闘争で負けたことがない」は事実としてもおかしい。

 今回の清武裁判では、読売の代理人としてTMI総合法律事務所が就任したことはすでに報じられている。

 前澤猛氏のブログによると、TMIは、元最高裁裁判官2人が顧問弁護士に就いており「その影響力は無視できそうにない」という。2名は次の方である。

今井功元最高裁裁判官
泉德治元最高裁裁判官

  私見になるが、最高裁の判事を務めた人物を弁護士事務所の顧問に据えることは、公平な裁判という観点から不適切ではないか。常識的に考えて、最高裁の人脈があるからだ。


◇渡邉氏に対する批判の声
 なお、今週の『週刊現代』は、新聞社に関する2つの記事を掲載している。
「どじょう 新聞社に3億円配った」と、「ナベツネはなぜ最強弁護団が必要なのか」である。(1400/2000文字)

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 新聞販売店の経営が悪化の一途をたどっている。

 大阪府の住民から、一枚のチラシが送られてきた。「特選!ASA市」と題するチラシである。それによると大阪府のASAが、新聞のほかに物品の宅配を始めたらしい。販売店の生き残り策である。

 ASAが宅配する商品として、次のようなものが明記されている。

※ペットボトルの水(キリンアルカリイオン)
※野菜ジュース(伊藤園)
※お米(福島こしひかり、北海きらら)
※伊勢茶(400/1300文字)

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 埼玉県内のファミレス「ガスト」に入ったところ、カウンターに読売新聞が山積みになっていた。従業員に事情を尋ねたところ、無料なので自由に持ち帰ってもいいという。

 日刊紙がフリーペーパーに化ける現象は、数年前から始まっているが、最近、その割当量が半端ではない。

 ビジネスホテルのロビーには、フリーペーパー並に日刊紙が積み上げられているところもある。しかも、ここでも無料配布である。

 これらの新聞は地域の販売店が搬入しているらしい。金を徴収しているのか否かは不明だが、もし、無料配布しているとすれば、新聞社の自殺行為である。
 

 もちろん再販制度をみずから否定するに等しい行為でもある。(560/2000文字、◇問題解決の能力なし、◇小沢氏支援の読売OB)

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 第3種郵便物が認可条件を満たしていない実態があるようだ。第3種郵便物とは、「国民文化の普及・向上のために、郵政公社の認可を受けた新聞・雑誌等の定期刊行物を内容とする郵便物を割安な料金で取り扱う」制度である。

  しかし、無条件に認可されるわけではない。下記のような条件を満たす必要がある。

※年4回以上、号を追って定期に発行される。

※掲載事項の性質上、発行の終期を予定し得ない。

※政治、経済、文化、その他公共的な事項を報道し、または論議することを目的とし、あまねく発売される。

 認可条件と同時に、認可に該当しないケースも下記のように明記されている。

※会報等団体の発行するもので、当該団体またはその構成員の消息、意見の交換等を主な内容とする。

●広告が全体の印刷部分の50%を超える。

※一回の発行数が500部に満たない。

●一回の発行部数に占める発売部数の割合が80%に満たない。

※定価を付していない。

 このうち●印をつけた項目に注意してほしい。

 まず、「広告が全体の印刷部分の50%を超える」出版物である。たとえば40ページ建ての新聞で、広告スペースが20ページを超えると、第3種郵便物の認可が取り消されるルールだ。

 次に、「一回の発行部数に占める発売部数の割合が80%に満たない」場合にも認可は取り消しになる。「発売部数の割合が80%に満たない」ということは、日刊紙の場合、「押し紙」が2割を超えると認可が取り消しになる。

 ところが日本の新聞社の中には、上記の2条件を満たしていない新聞社がかなりあるようだ。ここでは読売と毎日を検証してみよう。(◇12月10日付け読売、◇内部資料が示す毎日の「押し紙」)

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 読売新聞の即売部数が急増していることをご存じだろうか?即売部数とは、自動販売機や駅、それにコンビニなどで販売される部数である。

2007年1月  31,236部
2010年1月 122,528部

 さらに最新のデータである2010年6月は、

2010年6月 137,536部

 この新聞離れの時代に、即売に関しては、3年間で実に4倍以上にABC部数を伸ばしているのだ。これは奇跡に近いと言えよう。販売店のABC部数は微減だが、即売が増えたおかげで、結果としては、読売「1000万部」を維持している。

 一方、朝日と毎日の即売部数は次の通りである。

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 政界と新聞業界の癒着はあいかわらず断ち切れていないようだ。両者の関係は、日本新聞販売協会の政治団体・日販協政治連盟を通じて、政治献金の提供や選挙支援などが行われてきた。

 一時期、新聞文化賞の受賞者で元新聞協会会長、読売の渡邉恒雄主筆による密室での政界工作が表沙汰になったりして、新聞人の政治活動が批判の的になった。それを機に政治活動を反省して自粛の方向へ向かったものと思っていたが、そうではなかった。

 『日販協月報』(2010年4月)によると、日販協政治連盟は相変わらず政界工作に奔走しているようだ。3月12日に東京・千代田区で開かれた総会では、「活字文化の浸透に協力的で再販の存続に理解と応援を表明することを条件として、党派を問わずに理解者を増やすことに尽力」する方針を明らかにしている。

 新たな支援議員を増やす必要にせまられた背景には、「業界の理解者であった自民党新聞販売懇話会のメンバーが半減以下」となったことがあるようだ。自民党が没落したから、今度は別の政党と親密な関係になって、新聞業界の既得権益を守ろうとしているのだ。

 それにしても政治家と特別な関係を築いて業界の既得権益を守ることが、ジャーナリズムの自殺行為であることが理解できないのであるからこまりものだ。新聞人でありがら、ビジネスを展開する感覚しか持ち合わせていないのではないかという気がする。

 その一方で、「活字文化」の重要性を強調するなど、さっぱりわかが分からない。

◇ペンに自信がない××新聞
 新聞業界は、いま大きな曲がり角に来ている。(1100/1800文字)

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 いよいよ新聞社の危機が隠しきれなくなった。
 新聞販売黒書に最近寄せられた興味深い情報のひとつに、新聞配達が請け負い制になった販売店があるというものだ。しかも、それは中央紙である。

 従来は販売店が従業員を雇って、割り当てられた地域の新聞配達を担当していた。ところが新たに導入された方法では、配達員がそれぞれの配達区域を請け負うのだという。

 と、なれば当然、配達に必要な諸経費は配達員の負担になる。(300/1600文字)

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 山陽新聞の販売会社の社員が、今年の3月に寮で謎の死を遂げていたことが分かった。関係者によると、死因は自殺。しかし、販売会社は、この件についてのコメントを否定している。

  一方、遺族は「なにがなんだか訳が分からない」と話している。(170/1200文字)

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 ファミリーレストラン「ガスト」に、相変わらず読売新聞が多量に搬入されている。午後7時すぎに板橋区の下赤塚駅前にある「ガスト」に入ると、カウンターに読売新聞が積み上げられていた。

「1部もらってもいいですか?」

「どうぞ」

 第1面の社名ロゴの下に、「無料お試し1週間受付中」のシールが貼ってある。シールには次のような文面が。

 試読を申し込まれた方に、抽選で、「すかいらーくグループ優待券」

  1等「すかいらーくグループ優待券」 2、000円分を50名様

  2等「すかいらーくグループ優待券」 1、000円分を100名様

◇「恥」の感覚
 「すかいらーくグループ優待券」を抽選でプレゼントすることで、購読契約者を増やそうという戦略らしい。本来、新聞は紙面の質で売るものだが、読売は紙面の質で販売する自信がないのかも知れない。それゆえにサービスに依存している。このような傾向は昔からあった。
 
  かりにわたし自身が書いた文章を読んでもらうために、景品を提供しなければならないとすれば、わたしは自らの非才を潔く認めて絶筆する。わたしには、景品付きで、記事を提供する感覚がどうしても理解できない。

 一応、「恥」の感覚があるからだ。

◇「ガスト」で新聞を読んでいる人数は?
  景品付きの新聞販売は、今後、いつの時代まで通用するのだろうか。販売関係者に話を聞いてみると、最近はいくら多量の景品を提供すると申し出ても、あまり効果がないという。洗剤や券類に興味を示さない人が増えているのだ。

 これぞ新聞の危機の具体的なかたちである。巨大部数を維持するための常套手段がもはや通用しなくなり始めているのだ。

  ファミレスを舞台とした読売の戦略についても、読者の反応は以外に冷淡だ。「ガスト」によく行く知人に感想を尋ねてみると次のような感想が返ってきた。(1500/2500文字、◇新聞を開いた状態では読みにくい

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 新聞販売店の統合整理が進んでいる。先日、「黒書」でもお伝えしたように、北海道の十勝毎日新聞でも販売店の改廃を巡る係争が続いている。

 わたしに相談を持ちかけてくる店主さんも増えている。裁判をしても、販売店に勝算がないのではないかという悲観的な意見も多いが、裁判所の閲覧室で判例を調べてみると、販売店が勝っているケースもある。

  「黒書」では、販売店が実質的に勝訴したことをすべて報じているわけではない。和解のケースでは、守秘義務が和解条件になっている場合があるからだ。

 新聞社が守秘義務を和解条件にするのは、訴訟の波が広がることに恐怖感を抱いているからである。メディアを仕事にする者が情報開示を制限する行為自体、出版人の資質がないことを示している。恥ずかしい限りだ。

◇販売店の側の勝率が低いのは事実 
 しかし、現在の時点では、販売店の勝率が低いのは、紛れもない事実である。勝訴するためには、かなりの努力が必要だ。

 YC広川の真村さんが読売に対して6連勝しているのは、たまたま弁護団の力量が並はずれているのに加えて、真村さんがしっかりしているからである。さらにインターネットの発達という社会的な背景もあった。

 黙って販売店をつぶされるのを待って泣き寝入りをするのか。それとも理不尽な改廃に対して「NO」を宣言して裁判するのかは、店主さんが決めるより他に選択がない。

◇裁判の進行中は改廃できない
 ただ、次のような事は言えるのではないか。(わたしは法の専門家ではないので、最終的には弁護士に相談してください。)

 新聞社が販売店を改廃する気配を感じたら、実際に改廃を断行される前に、地位保全の裁判を起こすべきである。そうすれば少なくとも、裁判の判決が出るまでは、販売店を経営することができる。

 通常、第1審の判決が下るまでは2年ぐらいの時間を要するので、この間に販売店は「押し紙」の整理を申し入れて、収益があがる状態にすべきだ。

 判決で負ければ、販売店を辞め、勝てばそのまま続ける。もちろん裁判の進行中に、敗訴した場合の転職先も探っておく。(1300/1700文字、◇金銭が目的の弁護士ばかりではない)

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 北海道の十勝毎日新聞・販売店5店が損害賠償と地位保全を求めていた裁判[平成19年(ワ)第285号 販売店契約関係存在確認等請求事件、平成20年(ワ)第34号 損害賠償請求事件]の判決が29日、釧路地方裁判所帯広支部であり、釧路地裁は販売店側の訴えをすべて棄却した。

  原告の販売店は、次の5店舗。

  かちまい北部
 かちまい西部
  かちまい開西 
  かちまい大空
  かちまい自由が丘

  今回判決の対象となったのは、全店の損賠賠償と、かちまい北部の地位保全。

 かちまい北部の地位を裁判所が保全しなかったことを受けて、十勝毎日新聞社は、同店に対する新聞の供給を4月2日でストップする方針だという。(詳細は後日)

■新聞社による販売店つぶし
 このところ販売店が地位保全裁判に敗訴して、廃業に追い込まれるケースが相次いでいる。十勝毎日新聞のケースについては、手元に全資料がないので、コメントは控えるが、裁判所が新聞販売の商取引の仕組みをよく理解せずに判決を下すケースがこのところ相次いでいる。その結果、次々と販売店主が失職に追い込まれている。

 しかも、最高裁で判決が確定しないうちに、強制改廃が断行されている。たとえば昨年の8月には、東京都練馬区の毎日新聞販売店が、地位保全の仮裁判に敗訴し、約10日後に改廃に追い込まれた。

  判決内容を、厳密に検証する必要がありそうだ。新聞の商取引は複雑なので、裁判所が十分に中身を理解しないまま判決を下している可能性も否定できない。(全文公開)

 昨年末から今年にかけて、新聞販売黒書へ情報提供が相次いでいる。新聞業界の行き詰まり、あるいは新聞社による販売政策の失敗を象徴するかのような現象だ。2010年度に新聞社の倒産が発生しそうな気配がある。

 提供される情報は、ほぼ類型化されている。同じ販売政策のもとで販売店は事業を展開しているわけだから、同じような問題が発生してもなんの不思議もない。現在の「末期症状」は起こるべきして、起こった。

◇「押し紙」付きの引き継ぎ
 ある中央紙の店主からは、店主の引き継ぎについて、次のような情報提供があった。この新聞社は、かつては新しい店主が販売店の経営に着手するときは、前任者が残した「押し紙」を整理してからスタートさせていた。ところが最近は、「押し紙」付きでスタートしているという。

  たとえば前任の店主が1000部の「押し紙」を背負って、販売店を改廃されたとする。この場合、従来であれば、1000部の「押し紙」を排除して、「押し紙」がない状態から、経営を始めていた。

 その後、新聞拡販のノルマを課して、目標達成に不足した部数を「押し紙」として買い取らせる。こうして新聞社は、「押し紙」を増やし、不正に紙面広告の価格を吊り上げていく。そして「押し紙」が1000部ぐらいに達すると、「虚偽報告」を理由に店主の首を切る。同時に、「押し紙」を整理して、新し店主を配属する。

 ところが最近は、上記の例でいえば、1000部の「押し紙」をそのまま新任の店主に引き継がせるのが、半ば当たり前になっているという。そのために店主の引き受け手がないらしい。

交通事故を起こしても執行猶予 
  担当のスキャンダルについての情報も入っている。10年以上も前の話になるが、ある新聞社の担当員が飲酒運転で事故を起こした。道路を歩いていた夫婦と子供をはねて、1人を死亡させた。(1100/2300文字、◇「残金を払えないのであれば、自廃せよ!」、◇海外ブローカーと外国人奨学生

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 共同通信との提携問題や深刻さを増す「押し紙」問題に揺れる毎日新聞社の朝比奈豊社長が、『新聞通信』(1月1日)のインタビューで、苦しい胸の内を語っている。

 わたしが「苦しい胸の内」と感じたのは、同社の経営難を隠しながらも、言葉の端々に本音が見え隠れしているからだ。

 人員整理は言うまでもなく、ネットの優位性まで認める発言内容になっている。

 

◇本当は経営難
  中央紙の中では、毎日の経営が最も深刻ではないかという見方が巷に広がっている。実際、ここ数年、経営悪化のバロメータとも言える「押し紙」問題を隠し切れなくなっている。

 わたしが取材してきた販売店の場合は、いずれも「押し紙」率が5割近くに達している。最も顕著な例としては、新聞販売黒書でたびたび報じてきた豊中販売所と蛍ヶ池販売所(いずれも大阪府)で、改廃時、「押し紙」率が7割に達していた。

 都内・練馬区の毎日販売店の元店主も、現在、「押し紙」裁判の準備を進めている。この店が提訴すると、連鎖的に次々と訴訟が起きる可能性もある。

 こうした状況の下で、毎日の販売政策について、朝比奈社長は次のように述べている。

 朝比奈:(略)新規読者を増やすことは大切ですが、購読を止める人をどれだけ減らせるかを考えることの方が効率的ではないでしょうか。その知恵を絞っていくのが今後の戦略です。

 「守りの姿勢」に入っていることを認めているのだ。これが本音の部分とすれば、建前の部分は、次の質疑に的確に表れている。

・・・経営的にも部数にこだわらない部分も出てきたということでしょうか。


朝比奈:部数にこだわらないということではありません。毎日新聞の約380万部の部数に対し、やはり400万部にこだわり、部数を増やす意欲がなければだめだと考えています。

 発言内容に矛盾が生じている。おびただしい「押し紙」の証拠があるにもかかわらず、建前上は400万部を公言せざるを得ないようだ。公表部数の減少は、紙面広告の媒体価値を押し下げ、経営難に拍車をかけるからだ。


◇記者もリストラか?
 共同通信や地方紙との提携案を発表した際に、朝比奈社長はリストラは意中にないと発言しているが、インタビューを読む限りでは、人員整理が明確に視野に入っているような印象を受ける。例えば次の発言である。

朝比奈:(略)現在の厳しい経営環境下では、やはり新聞社全体としての要員もスリム化するしかありません。しかし、(1500/3000文字、◇ネットの優位性も認める)

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  『新聞通信』(1月1日)に、おもな新聞関係者の年頭所感やインタビューが掲載されている。このうち日本新聞協会の会長で、読売新聞グループ本社・代表取締役社長の内山斉氏の発言を取り上げてみよう。

 内山氏は同紙の1面冒頭に、新聞協会の会長として年頭所感を寄稿している。また、読売新聞グループ本社・代表取締役社長として、2面と3面の見開きスペースの単独インタビューにも応じている。

 これら2本の記事を読んで感じたのは、いかにして新聞社経営を進めるべきかに話の基軸があり、ジャーナリズムの視点がほとんど不在になっていることである。紙面の質を高めるよりも、営業戦略の上でさまざまな「小細工」を施すことで、新聞社の苦境を克服しようとしているように感じた。

  「読売1000万部」については、「140周年に向け、1000万部を堅持していただきたいと考えています」とも述べている。いまだに巨大部数に固執しているのだ。

 新聞社経営における重大問題である「押し紙」についての言及は一言もない。抜本的にメスを入れなければ、ならない最大級の問題を避けて通っているのだ。

 九州の(業界全体)の販売正常化の実態につていは、「野放し状態だったのでしよう」と述べている。

◇読者の個人情報を把握
 「読者管理」について、内山氏は読者の個人情報の収集を重要視しているようだ。

・・・・読者管理システムを導入した場合、どのように新聞販売に生かしていくとお考えですか。
内山:それはお客さんの属性を知ることです。たとえばA店では2000部を扱っていたとします。その読者の半数がサラリーマン家庭であり、しかもその年代はどうなっているのか、残りが自営業であるならば、その業種は何か、というようなことです。お客さんのデータが集まれば、その地域での販売戦略を具体的に考えることができます。

内山:(略)ある地方の自動車販売の会社では、市内の各家庭の詳細なデータを集めており、家庭状況から、所有する車の種類などを把握し、買い換え時などの営業に活用しています。これを新聞販売に置き換えた場合、販売店のエリア情報が数値化されれば、きめ細かい読者対策ができるわけです。

 こうした方針のもとで新聞社を経営した場合、読者のニーズに沿った紙面作りになる可能性が極めて高い。それがジャーナリズムとはほど遠い行為であることはいうまでない。読売は、単なる情報産業としての生き残りを目指しているようにも感じる。

 さらに読者の個人情報を組織的に把握する行為は、別の危険な側面も伴うことがある。個人情報が警察関係者に流れる可能性である。読売の内部には、読売防犯協力会という警察OBを中心としたグループが座を占めている。しかも、新聞社は販売店の帳簿を閲覧する権限を持っているので、読者の個人情報が公安関係者に流れないという絶対の保証はない。

◇教育界をビジネスに利用
・・・・新しい学習指導要領に「新聞の活用」という文言が入りました。秋田で行われた新聞販売フォーラムでも、販売現場での期待感について話が出ました。読売新聞では何か具体的な構想などは考えていますか。(1800/3000文字・◇折込チラシの営業に販売店が協力◇「クーポン広告」も登場)

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 念を押すまでもなく、新聞社の本来の目的は、ジャーナリズム活動である。ジャーナリズム活動は、自分たちの主張をビラに印刷して配布することから出発し、規模が大きくなるにつれて、会社を母体とした組織的なものに変化していった。

 ところが日本の新聞社は、新聞社の目的を見失っているようだ。それを示す典型例としては、新聞業と興行の合体を恥じない体質がある。たとえば読売とジャイアンツの関係。ジャイアンツが優勝すると、朝刊の1面にそのニュースが掲載されたりする。大半の国民にとっていは、あまり重要なニュースではないはずだが。

 その他、春の選抜高校野球と毎日新聞社、夏の甲子園と朝日新聞の関係はよく知られている。イベントを盛り上げて、それを記事にして、新聞を売るというのが、企業戦略として定着しているようだ。

 スポーツだけではなくて、新聞社の中には、木下サーカスの入場券を販売店に押し売りしたことがある社もある。

◇「お受験」に便乗の朝日
 しかし、新聞社の「副業」は、イベントだけではない。大学受験の分野にまで食い込んでいる。

 わたしの手元に『朝日新聞と暮らそう』と題するパンフがある。これはポストに投函されていたものである。朝日新聞の購読勧誘するための案内書である。

  このパンフには紙面の紹介に加えて、朝日新聞の記事が大学の入試問題として頻繁に採用されていることを伝えている。つまり受験生がいる家庭に向けて、朝日新聞をアピールしているのだ。宣伝文を引用してみよう。
 
   今年の大学入試も朝日新聞からの出題がダントツ─。
   主要国立大や有名私立大など全国260大学で出題されました。問題数は500、使用記事は542で、ともにこれまでの調査で最も多くなりました。例年通り、他の全国紙を圧倒する実績で「大学入試に強い朝日」はすっかり定着しました。 

 受験体制に便乗して、部数の拡販を狙っているのである。

◇朝日とベネッセ
  『新聞通信』(12月17日付)によると、朝日新聞とベネッセ・コーぺレーションは、「語彙・読解力検定」を開発・実施する共同事業を推進することで合意したという。

 朝日新聞社とベネッセコーぺレーションは、教育分野における共同事業として「語彙・読解力検定」を開発、実施することで合意し、10日午後、朝日・秋山耿太郎社長、ベネッセ・福島保社長が出席し、東京・千代田区の学士会館で共同記者会見を行った。

 この検定は、朝日新聞の持つ幅広い記事データベースをもとに、教育事業を長年行ってきたベネッセ・コーポレーションの持つ辞典のデータベース、模擬テストの作成、分析ノウハウを生かして実施するもの。

◇新聞社とは何か?
 興行やイベントの母体になったり、受験体制に便乗することを、経営の副次的な柱にしている日本の新聞社の正体はなにか?。おそらく新聞社は、ジャーナリズム活動の重要性を認識している人々の集まりではないだろう。新聞という「宣伝」媒体を使って、各種事業を展開しようという発想の方が優先しているのではないだろうか。

 朝日新聞社が受験体制に便乗していることについていえば、このような状況のもとで、日本の教育問題に焦点を当てた報道ができるのかという危惧を感じる。日本の受験体制に問題が多いことは、これまでも指摘されてきたはずだ。

 事実、腐った金に操られて、悪事に手を貸す残忍非道な超エリートも受験体制により「排出」されているようだ。官僚たちの腐敗も、このあたりに原因があるのでは。(2250/3300文字

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 新聞販売店にとって、12月の集金は緊張の連続らしい。

「今年いっぱいで、新聞を止めてください」

  と、告げられる恐れがあるからだ。新聞の実配部数は、年々減り続けているが、とりわけ12月は、購読中止を宣告される確率が高い。

 このような状況を見越してか、年末から年始にかけて、新聞拡販に力を注入する新聞社が多いようだ。つい先日も、わたしの仕事場に毎日新聞の勧誘員がやってきて、コンビニの商品券6000円と引き換えに新聞購読を迫った。いくら断っても帰らない。

 一旦、立ち去ったかと思うと、10分後に再びドアのチャイムを鳴らし、6000円の商品券を持参したと繰り返した。

 ちなみに勧誘時に6000円の商品券を提供する行為は、ルール違反である。新聞業界の取り決めは、景品の上限額が6カ月の購読料の8%であるから、 2000円程度に抑えなければならない。

 産経新聞は見本紙を使って、拡販活動を展開している。新聞は紙面内容で勝負するものであるから、最もまっとうな勧誘方法だといえるだろう。産経は、「押し紙」も廃止しており、日本の新聞社の中で販売に関しては、もっとも正常な販売政策を取っている。

◇購読紙の「乗り換え」
 最近、ある販売店主から、毎日と産経、それに日経の将来には暗雲が立ち込めているのではないかという話を聞いた。この店主が指摘する負の要素は、これらの新聞社が専売店網で他社に劣ることである。確かに毎日、産経、日経は、それぞれの専売店を持っているが、朝日や読売、地方紙に比較すると割合が少ない。

 自社の専売店がない地域では、必然的に、朝日、読売、あるいは地方紙などに配達を依頼せざるを得ない。

「日経は、専売店が少なく、他社に配達を依頼しているのでかえってコストが削減できているという考えもありますが、今後は状況が変わってくると思います」

  この店主さんが言うには、新聞業界が斜陽化してくると、他紙の配達を依頼されている専売店が、読者に購読紙の乗り換えを勧誘する現象が生じてくるというのだ。たとえば、B社の販売店が日経から依頼を受けて日経を配達しているとする。

 景気の良かった時代は、真面目に日経を届けていても、肝心の自社の部数が減ってくると、日経から自社の新聞へ乗り換えを勧誘するようになる可能性が高いというのだ。

・・・・しかし、日経は特殊な経済情報を掲載していますから、簡単に乗り換えは起きないのではないでしょうか?

店主:日経は、確かに経済の専門誌ですが、ビジネスの専門家から見れば、かならずしも専門的な情報を提供しているとは限りません。経営学を勉強している人にとっては、有意義な新聞ですが、プロの事業家の視点から見れば、ものたりない情報だと思いますよ。

 それに現在は、ビジネスが国際化しているでしょう。ですから日本国内よりもむしろ世界規模で経済ニュースを取材しなければ、ニーズには応えられません。日経にそれだけの体制がありますか?(1900/2700文字

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 毎日新聞社と共同通信社、それに共同加盟社との提携問題が波紋を広げている。新聞販売黒書にも問い合わせたがあった。

  この問題の発端は、11月26日に毎日新聞社と共同通信社、共同通信加盟社の3者が記者会を開いて、「包括提携」を宣言したことである。

 その後、一部の地方紙から事実に反するとの抗議があったらしい。これを受けて共同通信社の石川聡社長が、12月4日、記者会見を開き、地方紙が毎日と提携するかどうかは、個々が判断する問題という見解を明らかにしたのである。

 要するにすべての地方紙が、毎日との「包括提携」に合意しているのではないということである。もともと地方紙と中央紙は、ライバル関係にあるので、わざわざライバルを支援する必要はないというのが地方紙のスタンスではないかと思う。

 また、毎日と提携したところで、地方紙が得るメリットがあるとは思えない。中央のニュースは、すでに共同から配信を受けているからだ。

 そもそも毎日の経営陣は、提携で経営難から脱し切れると考えているのだろうか。たとえ共同や地方紙との提携が実現したとしても、毎日の経営が改善することはあり得ないというのが、販売店サイドの見方である。

「『押し紙』の損害賠償訴訟を考えているが、訴訟の最中に社が倒産すれば、勝訴しても意味がないのでは」

「毎日新聞社はいつまでもつでしょうか?」

 販売店サイドは、すでに販売網の崩壊を覚悟しているのだ。

◇「押し紙」相殺システムの崩壊
 共同や地方紙との連携プレーが成功しても、毎日の生き残りが難しいとする見方の根拠になっているのは、販売店が対峙している凄まじい「押し紙」の実態である。さらに折込チラシの激減である。

 すでに新聞販売黒書でも繰り返し報じてきたように、毎日販売店の中には、豊中販売所(大阪府)、蛍ヶ池(同)のように「押し紙」率が70%を超えた例もある。これら2店はすでに廃業している。

 元店主の高屋肇(毎日懇話会名誉会員)さんによると、「押し紙」を断れば、強制改廃されかねないので、「押し紙」を受け入れているうちに、どんどん増えていったという。他の店主さんに話を聞いても、同じような証言をされる。

 「押し紙」が多量にあっても、なんとか販売店経営が維持できてきたのは、折込チラシの需要が多かったからである。折込チラシの水増しで稼いだ不正収入で、「押し紙」の損害を相殺していたから、経営が維持できたのだ。極めて単純明快な原理である。

 ところがその折込チラシは、急激な勢いで減り続けている。東京都折込広告組合のデータ(2009年9月)によると、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏の折込チラシは、23カ月連続で減。

 このままのペースで減り続けると、「押し紙」の損害を相殺するシステムが確実に機能しなくなる。その結果、販売店は赤字経営に陥り、最悪の場合には倒産に追い込まれる。

 販売店の後継者は、なかなか見つからないらしい。「泥船」に乗るようなものであるからだ。8月に強制改廃で販売店をつぶされた都内の店主・梶原(仮名)さんが言う。

「わたしの後に販売店を引き継ぐ人がいないので、現在は社が店を管理しています。このような店を『社管』といいます。その社管がどんどん増えています」

 皮肉なことに、ある意味では合理化どころではなくなっている。跡継ぎがいない販売店を社が管理せざるを得ない状況が生まれているのだ。梶原さんが言う。

「最近、新聞通信社(業界紙)から、今年の販売店名簿が発売されました。それによると、わたしが調べた限りでは、都内だけで9店の販売店主が交代していました」

◇梶原さんの販売店の「押し紙」
 梶原さんが経営していた毎日販売店の「押し紙」も凄まじかった。手元の資料から抜粋して紹介してみよう。数字は朝刊のもの。()の中は「押し紙」部数を示す。(2400/3800文字)

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 毎日新聞社と共同通信、さらには地方紙の業務提携がどこまで具体化するのかは別として、最近の新聞業界の動きとして顕著に浮上しているのが、グループ化の流れである。朝日、読売、日経の提携はその典型といえよう。

 毎日、共同、地方紙も同類の経営理念のようだ。もっとも提携の真の目的は不明だが、少なくともグループとして再編することが新聞社が生き残る道であるという認識では一致しているようだ。だからこそ、毎日と共同はたとえ外見だけでも、記者会見という形で、提携のパフォーマンスを行ったのだ。

 が、ジャーナリズム企業をグループ化することで、本当にジャーナリズムの質は高まるのだろうか。この点について、わたしは強い疑念を抱いている。

◇巨大な発行部数は、世論誘導の温床
 読売のような巨大な発行部数は、世論誘導の温床になる。たとえば読売が何らかのキャンペーンを展開した場合、1000万部の対抗メディアがあれば対等な論争が成り立つ。しかし、実際にはそんなものは存在しない。従って読売の一方的な世論誘導が可能になる。

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 毎日新聞社と共同通信社、それに共同通信加盟社の3社による提携が話題になっている。『毎日JP』(11月26日)によると、提携の中身は次のようなものである。

 包括提携の大きな柱は毎日新聞社が(1)各県を拠点とする共同加盟社の一部から地方版記事配信の協力を受ける(2)共同通信社に加盟する--など。官公庁や企業の発表記事などを中心に、両者から記事配信を受けることにより、本社の記者は独自の視点で取材を進め、強みとしてきた調査報道や解説記事をより充実させる。

  記者会見などをベースにした発表ものの記事を、共同通信社や同社に加盟している地方紙から受け、毎日新聞の記者は調査報道や解説に重点を置くということのようだ。米国ではこのようなジャーナリズム活動が定着している。つまり発表ものを専門とする通信社と、調査報道を専門とする新聞社の役割分担が明確になっている。

◇毎日報道をうのみ
  新聞研究者の中には、このような動きをうのみにして、期待を寄せている人もいるようだ。たとえば春原昭彦・上智大名誉教授(新聞史)は、

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ゴーストライター
堂々と「押し紙」を回収。「押し紙」世界一。
新聞販売黒書の主宰者・黒薮哲哉の著書紹介
配達されずに破棄される折込チラシ
 
 
 
 
 
 
 
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