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真村裁判で読売の渡邉恒雄主筆兼会長の尋問が実現するかどうかが福岡でも話題になっている。読売新聞販売店訴訟を支援する会(準備会)が、このところ県内のあちこちで配布しているビラでも、この話題が取り上げられている。
ビラは、まず次のように真村事件の概要を説明する。
1月15日、福岡地裁は、真村久三さんがYC広川店主としての地位確認をもとめた仮処分の異議審決定で、「(読売新聞社の)販売店契約更新拒絶は無効である」「債務者(読売新聞社)は、本件新聞販売店契約に基づき、債権者(真村さん)に本件販売区域における新聞販売店としての地位を回復させる義務を負っている。」として、真村さん勝利の決定をだしました。
真村さんは、01年7月の1回目の「契約更新拒絶」で、地裁の仮処分、本訴で地裁、高裁、最高裁、08年7月の2回目の「契約更新拒絶」で、地裁の仮処分、それに今回、それぞれ販売店としての地位が認められ6連勝しました。
渡邉氏の尋問が不可欠な理由として、ビラは次のように述べている。
しかし、読売新聞社は判決や決定を守ろうとする姿勢をみせていません。2月2日に、真村さんと弁護団は、判決に対する認識を聞くために渡邉恒雄主筆を証人申請しました。
読売が司法判断に従わない事情を問うために、真村さんの弁護団は渡邉氏の証人申請をしたという。まさに正当な理由である。
逆説的に言えば、もし、読売が司法判断に従っていれば、渡邉氏が尋問の対象にされることはなかっただろう。
住民が司法判断を無視すれば、大問題になるのであるから、新聞社による司法無視はさらに重大だ。裁判所は、証人申請を認めるべきだろう。却下する理由はなにもない。
渡邉氏は、法廷で読売が司法命令に従わない理由を説明すべきだろう。
◇渡邊氏の批判はタブーなのか?
わたしは真村裁判の当事者ではないが、取材者として渡邉氏の言動について確認したい点がたくさんある。たとえば、新聞社のトップが政界工作に関与することについて、どのように考えているのかという点である。
また、警察と新聞社の「協働」をどのように考えているのかという点である。さらには裁判を悪用した言論弾圧についての見解も聞きたい。まさかこれらの事実を把握していなかったとは言えないだろう。
わたしがかねてから不思議に思っているのは、渡邉氏の言動が新聞業界で受け入れられ、ほとんど批判の対象にはなっていないことである。批判があっても、単発的な「ガス抜き」程度で終わってしまう。
しかも、業績を讃えて、2007年には渡邉氏に新聞文化賞が贈られているのだ。受賞理由は次のようになっている。
渡邉恒雄氏は、半世紀余りにわたって新聞記者、新聞経営者として社業に尽くし、新聞界の発展および安定に力を注いだ。
卓越した経営手腕によって、読売新聞の発展に尽力し、社論の確立に強力なリーダーシップを発揮したほか、日本の文化水準の維持・向上のため活字文化の振興に積極的に取り組み、民主主義社会における新聞の役割を広く社会に浸透させた。
日本新聞協会長としては、新聞経営の根幹にかかわる再販制度の存続を果たすとともに、21世紀に向け新聞倫理水準の一層の向上をはかるため、新たな新聞倫理綱領を制定した。
これらの功績は新聞人として高く評価される。
読売が司法判断を無視している事実が明らかになったり、渡邉氏自身の政界工作が発覚した現在、新聞協会は渡邉氏の評価をどう定めるのだろうか。
渡邉氏の尋問が実現すれば、読売の体質が鮮明に見えてくるかも知れない。(全文公開)

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