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新聞紙面の構成は、基本的には記事と広告から成り立っている。両者の割合は、ほぼ均等になっている。意外に気づいていないが、40ページの朝刊の場合、約20ページは広告で占められている。
最近、広告と連動した記事が目立つようになった。記事で読者の関心を引きつけておいて、それに関連した商品を広告で宣伝するパターンである。典型例を紹介しよう。
2月11日付けの読売新聞である。同紙は、バンクーバー・オリンピックを前に全面4ページを割いたオリンピック特集を組んだ。
まず、最初のページに「熱い冬 さあ開幕」という見出。この面では今回のオリンピックの特徴を手短に紹介している。ごくありふれた記事である。
2ページと3ページには、見開きで競技のテレビ放送のスケジュールが掲載されている。3ページの下部には、オリンピックと連動した「がんばれニッポン」の広告。広告主は全農である。
4ページには、日本選手が出場する競技の一覧表が掲載されている。
問題があるのは、このオリンピック特集に続くページに、上村愛子(モーグルの選手)の顔写真を使った全面広告が掲載されていることだ。広告主は、日清オイリオグループ株式会社。キャッチコピーは次のようになっている。
あなたが燃えると、日本が燃える。
毎日の食事。日本中からの声援。そのすべてを勝負のチカラに変える日へ。日清オイリオは健康オイルで、決勝へ挑む上村選手の食事・栄養サポートを行っています。
その上村選手は、14日付け読売新聞の第1面に顔写真と付きで登場した。見出しは、
モーグル 上村きょう登場
こうなれば新聞全体が日清オイリオ広告のような印象を受けてしまう。
◇出版社、「広告を出してあげている」
記事と広告の連動は、わたしがこれまで発見した例としては、他に次のようなものがある。裁判員制度の記事+裁判員制度の広告。展覧会等の記事+展覧会等の広告。駅伝やマラソンの記事+広告。さらに医療関係の記事+医療メーカーの広告もあったように記憶している。
ちなみに書評+広告も同じ部類だ。その結果、あまり完成度の高くない本が書評でもちあげられることもある。新聞社は国民読書年を宣伝するのであれば、まず書評+広告を自粛すべきだろう。
ただ、知り合いの出版関係者に新聞広告の効果について尋ねてみると、口をそろえてこんなふうに言う。
「以前は効果がありましたが、最近はほとんど効果はありません」
唯一の例外は、朝日新聞。朝日の書評で取り上げられた書籍は、比較的よく売れるそうだ。活字好きの人が朝日新聞を購読する傾向があるからだろう。
しかし、朝日新聞であっても広告効果については、他紙とあまり代わらないという声が多い。それにもかかわらず広告を出稿するのは、単なる慣行らしい。
ある出版関係者は、「広告を出してあげているだけですよ」と話す。(1700/2300文字、◇朝日に三菱重工の全面広告)
このような状況なので、記事+広告にしなければ、広告の市場競争に勝てないのかも知れない。
◇朝日に三菱重工の全面広告
記事の選択(どの記事を掲載して、どの記事を没にするか?)は、新聞の編集者が決めているわけだが、その時の判断基準に広告が入って来るとなれば、この時点でジャーナリズム活動とは縁が切れる。
それにもかからず大半の読者は、掲載された記事は、厳正に選択されたものであると勘違いしてしまう。
紙面の半分を広告が占め、しかも、記事を掲載する際にも、広告の存在を配慮しているとなれば、新聞そのものが信用ならない代物ということになってしまう。金を出して広告と「広告記事」を買っているのとあまり代わらない。新聞の読者がネットに流れてしまうゆえんだ。
新聞社はよほど台所事情が悪いのか、13日付け朝日新聞には、三菱重工の全面広告が出た。これでは軍縮を基調とした紙面づくりは難しいかも知れない。

















