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新聞経営者は販売店主を人権をもった人間とみなしているのだろうか?こんな疑問を突き付ける1通のメールが新聞販売黒書に送られてきた。
メールの発信者は、ASA宮崎大塚(宮崎市)の元経営者で、昨年、改廃に追い込まれた北川朋広さんである。
◇朝日・秋山社長の色紙
北川さんのメールには、一枚の写真が添付されていた。朝日新聞の秋山社長が書いた色紙である。
軽く! 楽しく! 一心に!
北川さんによるとこの色紙は、2005年の11月に秋山社長が北川さんの店を訪問して昼メシを食った後、記念に書いたものだという。北川さんは、この色紙を終始大切にして、店を閉じる2カ月前まで、声に出して唱えることを日課にしていたという。
しかし、共に食事をしながら築いたはずの人間関係は、北川さんの職業と家族を守るために何の役にもたたなかった。おそらく秋山社長は、北川さんとの関係を築こうとしてASAに立ち寄り、食事をしたのではない。庶民派の社長をアピールすることが主な目的だったのではないか?
◇新聞人として生きてきたが・・・・・
ASAを改廃に追い込まれる過程で、新聞社の体質を知った北川さんは、この色紙をどのように感じているのだろうか。メールには次のように書かれている。
今、考えるとバカみたいですね。軽く!楽しく!一心に!・・・・・・・・・・・・・これって「押し紙」を深刻に考えるな!ってことだったのかも知れませんね。
報道の仕事を生涯にわたって続け、初老になって新聞業界の指導者になった者が、弱い立場に置かれた知人を救えないのは異常だ。なんのために報道の仕事をしてきたのかという疑問がある。それともジャーナリズム活動そのものが、社会正義とは無縁だったのだろうか。
◇深刻な社会病理
北川さんは、9月に朝日新聞を相手取って、「押し紙」で被った損害賠償を求める裁判を宮崎地裁に提起している。損害賠償額は、約6500万円。
北川さんは父親がASAを経営していた関係で子供のころから、朝日新聞を配達してきた。当然、朝日にも愛着を感じて大人になった。
しかし、いくら朝日に貢献しても、新聞ビジネスでは、お金の損得関係だけで、人間関係が簡単に崩れてしまう。しかも、その原因を作っているのは日本を代表する新聞人たちである。わたしはそこに深刻な社会病理を感じる。
北川さんが提起した裁判は、わたしが知る限り、朝日にとって初めての「押し紙」裁判である。

















