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ここひと月の間に2つの裁判に勝訴した。まず、9月16日に著作権裁判の高裁判決があり、完全勝訴した。10月16日には、名誉毀損裁判で勝訴した。(名誉毀損裁判については、数日中に、マイ・ニュース・ジャパンで詳細を報告する予定。)
■自分なりに勝因を考えてみた。まず、第1の要素として、出版労連など支援団体や個人が法廷の傍聴席を埋めてくれたことである。傍聴席を埋めることで、裁判官も真剣になる。いわば傍聴者は裁判のオブザーバーの役割を果たす。
■第2の要素として、弁護団が強力だったことだ。それは準備書面を読めばよくわかる。読売側(喜田村洋一弁護士)の準備書面と比較して、
論理がしっかりしている上に、文章そのものに品格がある。少なくともわたしはそんなふうに感じた。
裁判に関する資料は、裁判所で閲覧できる。原告と被告の準備書面を読み比べてみれば、おそらくほとんどの人々が、わたしと同じ評価をするだろう。
作家の中野重治がかつて話し言葉と書き言葉の違いについて、こんな意味のことを言った。話し言葉には、常にイントネーションや身振り手振りなどが伴っている。そのために実際はつまらない内容の話をしていても、非常に感銘を与えることもある。これに対して、書き言葉には、イントネーションも、身振り手振りも伴わない。それゆえに内容が駄目なら、読むに耐えないものになる。達意という文章そのものの機能を欠くこともある。文章にはそのまま人間性が現れるということだろう。
真実に近いのは、話し言葉ではなくて、書き言葉である。書き言葉で、ひとつひとつの事実を客観的に確認して、物事の真理を見極めていくのだ。それゆえに、書き言葉であげ足を取るのは難しい。逆説的に言えば、あげ足を取るような者に限って、作文能力に劣る傾向がある。
■読売が仕掛けてきた裁判で、残るのは週刊新潮と一緒に訴えられた裁判である。この裁判も週刊新潮の弁護団と協力して勝訴したい。推定の記述に対して名誉毀損を主張しているわけだから、憲法21条にかかわる大問題である。メディア企業がこのような裁判を起こすこと自体、理解できない。
■今後は、読売の責任追及に向けて準備を進める。すでに損倍賠償を請求する裁判は起こしているが、喜田村弁護士の責任追及(催告書作成の件)については、出版関係者と協力して進める予定だ。
言論の自由の問題は、すべての出版人に直接かかわる重大問題であるからだ。

















