1. 博報堂が作成した4年間で約64億円の請求書から全インボイスナンバーが欠落、博報堂のあずさ監査法人の見解は??

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2018年10月01日 (月曜日)

博報堂が作成した4年間で約64億円の請求書から全インボイスナンバーが欠落、博報堂のあずさ監査法人の見解は??

博報堂や電通がインボイスナンバーを外した請求書を大量に発行して、中央省庁へ送りつけ、それを媒体とした疑惑だらけの取り引きをしてきた事実は、メディア黒書で繰り返し報じてたきたが、これらの広告代理店の会計書類を監査する監査法人は、この実態をどう考えているのだろうか。

筆者は、以前、博報堂の監査法人である「あずさ監査法人」に取材を申し入れたが、何の問題もないという前提で、取材を拒否された。

あずさ監査法人が問題なしとしているのは、たとえば博報堂が内閣府に対して発行した次の請求書である。

読者は、この請求書を奇妙だと感じないだろうか。ひと昔まえであれば、一応は普通の請求書ともいえる。が、大企業の会計システムがコンピューターと連動している現在では明らかにおかしい。プリントアウトされたロゴ入りの請求書になるのが普通だ。

■異常1
まず、インボイスナンバーが外してある点に注目してほしい。コンピューターと連動した会計システムの下では、インボイスナンバーを外してしまえば、コンピュータ処理ができない。クレジットカードに番号がなければ、コンピューター処理できないのと同じ原理だ。

つまりインボイスナンバーを外した請求書を媒体とした取り引きは、正規の会計とは別会計(2重会計)になっている疑惑があるのだ。コンピューターと連動した会計システムを持つ企業が、わざわざインボイスナンバーを外した請求書を作成する合理的な理由は存在しない。それを敢えて行ってきたところに、重大な疑惑があるのだ。

■異常2
その請求書の作成方法も奇妙だ。請求書を見る限り、エクセルとワードで作成されている。内閣府関係のものは、エクセルが主流で、防衛庁関係のものは、ワードが多いようだ。個人業者は別として、上場企業がエクセルやワードで請求書を大量作成している点も不可解だ。

■異常3
ちなみにいわく付きの請求書の量は尋常ではない。たとえば博報堂の場合、内閣府だけでこの種の請求書による請求額が2012年から15年の4年で、約64億円に上っている。

博報堂のあずさ監査法人は、なぜ、博報堂が請求書からインボイスナンバーを外しているのか合理的な理由を説明すべきだろう。