1. 米国の著名医学誌が日本におけるコロナワクチン接種による死亡例を紹介、池田正行医師が論文を発表、男性よりも女性に高リスク①

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2021年07月26日 (月曜日)

米国の著名医学誌が日本におけるコロナワクチン接種による死亡例を紹介、池田正行医師が論文を発表、男性よりも女性に高リスク①

コロナワクチンの接種は、若干の停滞があったものの、相対的には進んでいるようだ。

それに伴って、水面下ではワクチンの安全性について疑問を抱く人々が増えてきた。そのなかには、「謀略論」もあって情報が錯そうしている。正確で客観的なデータの紹介が不可欠になっている。

日本でワクチン接種が始まったのは、2021年2月17日である。当初からワクチンの安全性を検証してきた研究者が日本にもいる。香川大学病院の池田正行医師はそのひとりである。

池田医師は、米国の著名な医学誌『ジーナル・オブ・ファーマシューティカル・ポリシー・アンド・プラクティス』(5月31日、電子版)で、日本におけるワクチンの有害事象を報告した。ワクチン接種が始まった直後の時期を対象とした貴重な調査である。その概略を紹介しよう。

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厚生労働省は2021年2月17日、医療従事者を対象にファイザー社のコロナワクチン(tozinameran〈BNT162b2, Pfizer-BioNTech〉)の接種を開始した。2021年4月18日時点で、ワクチンの1回接種は推定121万人である。2回接種は推定72万人である。

厚生労働省は、4月23日の時点 で、10人の死亡例を報告した。内訳は、女性が5名、男性が5名である。

このうち女性は、5名のうち4名が頭蓋内出血 (ICH)で亡くなった。年齢の内訳は、61歳、26歳、72歳、69歳である。他のひとりの女性は102歳で、肺炎による死亡とされる。いずれのケースも1回目の接種から、3日から9日後に発生した有害事象である。

5名の男性死亡症例には頭蓋内出血 (ICH)による死亡は認めらなかった。

論文の中で池田医師は、ワクチンを接種する方が、しないよりもメリットがある可能性があることは否定できないとした上で、特に女性が接種を受けたのちに頭蓋内出血を起こす危険性について、警告を出すべきだと主張している。

厚生労働省はこれらの死亡事例とワクチンとの因果関係はないとしているが、池田医師は警笛を唱えている。

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詳細は次の通りである。

【女性の死亡症例・5例】
 61歳、既往歴に特記すべきものなし。1回目のワクチン接種後から3日目に
死亡しているところを家人が発見した。解剖や死亡後の画像検索はおこなわれていないが脊髄液穿刺液は血性で脳脊髄の出血を示唆するものであった。

② 26歳、既往歴なし。1回目のワクチン接種後 特に変わった症状はなかったが接種後4日後に自宅で死亡しているのが発見された。死亡後の画像検査により左小脳橋角に3.5cmの血腫がありこれが脳幹部を圧迫し二次性のくも膜下出血をおこしていたことが判明した。

③ 72歳 既往歴としてC型肝炎と脂質異常をみとめた。初回ワクチン接種後3日目に頭痛と吐き気を伴う構音障害を訴えた。脳の画像診断により脳内に巨大血腫が認められた。患者の血小板は216,000/mm3であった。1回目のワクチン接種後5日目に死亡した。

④ 69歳、既往歴に特記すべきものなし。初回ワクチン接種後特に変わった様子はなかったにも関わらず接種後9日目に自宅で死亡しているのが発見された。
解剖の結果、死因は頭蓋内出血(ICH)であった。

⑤ 102歳、慢性心不全の診断あり。初回ワクチン接種の10日前に誤嚥性肺炎をおこしクラリスロマイシンによる治療がおこなわれた。患者は初回ワクチン接種後4日目に死亡した。血小板減少症は認められなかった。CT検査により死因は誤嚥性肺炎によるものと判断された。解剖はおこなわれなかった。

この症例については、どういう意図でこのような心疾患を有する超高齢者が肺炎をおこしている状況でワクチン接種をおこなったのか疑問があると話す医師もいる。

【男性の死亡症例・5例】
5人の女性群に対して、5人の男性群の死因は、いずれも脳血管障害とは別の
原因であった。以下、論文に記載されている死亡状況である。

65歳。死亡の推定日は1回目のワクチン接種から少なくとも18日が経過していたとみられる。死亡後3日経過した時点で警察が遺体を発見した。死因は、生前の男性の生活環境からアルコール中毒と多量の喫煙による急性心不全と報告された。

62歳。既往歴として高血圧、糖尿病、肥満があった。また抗血栓剤を内服していた。2回目のワクチン接種をした当日に浴室のバスタブで死亡した。司法解剖の結果死因は溺死であり、頭蓋内出血 (ICH)は認められなかった

51歳。生前に特記すべき既往歴なし。最初のワクチン接種から14日後の深夜に呼吸停止がおこり、救急搬送されたがなくなった。家族は医師から心室細動(悪性の不整脈)による死亡と告げられた。

73歳。この症例は慢性腎不全のために血液透析治療を受けていた。2回目のワクチン接種を受けた当日に、血液透析のために作成されたシャント(動静脈吻合部)に感染症をおこし、ワクチン接種8日後に敗血症で死亡した。血小板減少症は認められなかった。

37歳。もともと不整脈と心電図異常、花粉症があった。2回目のワクチン接種から3日後にベッドで死亡しているのが発見された。解剖はおこなわれていない。

新しい医薬品(今回のコロナワクチン)に対しては、ファーマコビジランス(医薬品安全監視)を厳格に施行することが強く求められる。今回のワクチンのように本来の治験プロセスを大幅に省いた薬品を人体に投与する場合、この監視は特に慎重に行われるべきことはいうまでもない。

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欧米では、SARS-CoV-2に対するワクチン投与後に免疫性血小板減少症(ITP)が発生したとの報告がある。また、免疫性血小板減少症に起因する脳静脈洞血栓症(CVST: cerebral venous sinus thrombosis)は、神経血管系の緊急的病態であり,男性よりも女性に多く見られる。典型的には、若年成人が罹患する。

脳静脈洞血栓症(CVST)は,しばしば致命的な頭蓋内出血(ICH)を引き起こすが、厚労省は、頭蓋内出血(ICH)を、SARS-CoV-2に対するワクチン投与の有害事象として認めていない。

しかし、海外文献では致死的な報告がすでにある 。さらに今回の遺伝子ワクチンが免疫性血小板減少症と体内出血をおこすことも報告されている。

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池田医師が今回着目したのは、男女の死因に著しい片寄りがある点である。女性にのみワクチン接種後の頭蓋内出血(ICH)が起こっている事実だ。他の死因統計解析結果からも頭蓋内出血(ICH)は女性に不均衡に多発していると主張している。

これらの調査結果から池田医師は、厚生労働省が一般市民や医療関係者に注意喚起の通知を行い、血栓症の有害事象をより詳細にモニタリングすることを早急に開始すべきだと結論づけている。さらに,厚生労働省が状況を継続的に監視し、tozinameran(ファイザー社のワクチン)に関連する免疫性血小板減少症(ITP)と頭蓋内出血(ICH)の見直しをすべきであると強調している。【続】

 

【参考記事】コロナワクチンは本当に安全なのか、スパイクたんぱく質が血管障害の原因、米国ソーク研究所が発表