1. 原告準備書面(2)(3)、藤井敦子陳述書の公開、日赤医療センターの取材プロセスを鮮明に記録、横浜副流煙裁判

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2022年12月27日 (火曜日)

原告準備書面(2)(3)、藤井敦子陳述書の公開、日赤医療センターの取材プロセスを鮮明に記録、横浜副流煙裁判

横浜副流煙裁判の「反訴」で原告が裁判所へ提出した3件の書面を公開しよう。3件の書面は、事件の核心をずばり突いており、被告にとって反論は容易ではない。その意味で興味深い紙面である。

原告準備書面(2)は、被告のA家が提訴の前提とした事実に根拠がないことを記述している。A家が提訴に至った根拠は、原告(前訴被告)の藤井将登さんが副流煙の発生源、あるいは「受動喫煙症」を発症した原因であるとする見解である。しかし、それを裏付ける証拠に乏しい。

A家は、この肝心な証拠を提出せずに、A娘らに病気の症状があったことを示す証拠を数多く提出している。ある意味では、論理の的が外れている。

化学物質過敏症や体調不良を引き起こす要因は多数ある。実際、宮田幹夫医師は、A娘を副流煙により誘発される化学物質過敏症-「受動喫煙症」とは診断していない。単に化学物質過敏症と診断したのである。つまり「受動喫煙症」の原因が将登さんであるとする提訴の根拠は、事実そのものが間違っているのである。

間違いに至った原因は、作田医師らのA家に対するほう助にほかならない。

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原告準備書面(3)は、日本禁煙学会の作田学医師が、事実的根拠のない3通の診断書と多数の意見書を作成したことが、藤井家の尊厳や平穏な生活を営む権利を侵害したという内容である。

既報してきたように作田医師は、A家の3人の「受動喫煙症」の原因は、原告(前訴被告)の副流煙であると、診断書や意見書の中で事実摘示している。それを根拠として、A家は事件に警察を介入させ、あげくの果てに4500万円の高額訴訟を提起したのである。

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藤井将登さんの連れ合いで、「反訴」の原告に加わった藤井敦子さんの陳述書は、作田医師が作成した診断書の問題点を解明したプロセスを記録している。また、それによって受けた被害も記録している。この陳述書からは、裁判の当事者がいかに主体的に動いているかも読み取れる。特に日本赤十字社医療センターに対する取材の詳細が際立っている。

■原告準備書面(2)

■原告準備書面(3)

■藤井敦子陳述書

 

イラスト:出典・時事メディカル