1. 日本禁煙学会・作田学理事長の医師法20条違反を横浜地裁が認定、禁煙ファシズムを断罪――横浜副流煙裁判、病院潜入取材で分かった闇

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2019年12月30日 (月曜日)

日本禁煙学会・作田学理事長の医師法20条違反を横浜地裁が認定、禁煙ファシズムを断罪――横浜副流煙裁判、病院潜入取材で分かった闇

2019年7月17日、夫妻に扮した一組の男女が、JR渋谷駅のバス停から日本赤十字社医療センター(東京・広尾)へ向かった。副流煙裁判の被告・藤井将登さんの妻・敦子さんと、支援者のМさん(仮名)だ。原告側が裁判所に提出した診断書に不可解な点が次々と浮上するなか、診断書を作成した作田学医師の診察方法を検証するための潜入取材だった。

Мさんは診察を想定して下着を新調していたが、作田医師がМさんの体に触れることはなかった。「脈が飛ぶ」と不整脈を訴えると、聴診器をあてることなく、診断書に「不整脈」と記した。Мさんが衣服の繊維に対するアレルギーを執拗に訴えても、診断書には「受動喫煙症レベルⅢ」と記された。この事件は、神奈川県警も2度にわたって藤井さん一家を取り調べたが汚点はなく、民事でも藤井さんの勝訴が確定。横浜地裁は、作田医師の医師法20条違反(患者を直接診察せずに診断書を作成)を認定した。

【Digest】
◇防音構造の部屋で喫煙
◇作田医師による医師法20条違反を認定
◇訴権の濫用を認定?
◇聞き書きまがいの診断所見
◇真っ白な下着を新調したが
◇疑問視される不整脈の診断
◇日本禁煙学会と禁煙運動
◇花王裁判では2000万円の賠償命令
◇裁判と日本禁煙学会の関係
◇告訴状不受理のまま捜査を開始
◇神奈川県警が冤罪事件に介入
◇横浜副流煙裁判の資料集

煙草の副流煙が原因で受動喫煙症などに罹患(りかん)したとして、隣人が隣人を訴えた裁判の判決が2019年11月28日、横浜地裁で言いわたされた。原告のA家は、被告の藤井家に対して、約4500万円を請求していた。しかし新谷晋司裁判長は、A家の請求を棄却する判決を下した。訴訟費用(法廷使用料など)も全額を原告の負担とした。

裁判は藤井家の完全勝訴だった。

午後1時10分、3人の裁判官が法廷正面の「壁穴」から入廷してきた。しかし、この時間帯になっても、原告席に山田義雄弁護士の姿も山田雄太弁護士の姿もなかった。敗訴を予測して出廷しなかったのではないか?わたしはそんな推測をした。

一方、被告席には被告でミュージシャンの藤井将登さんが平然と着席している。頭部に崔の角(つの)のように髪を束ねた独特のヘアスタイルも、そのままだ。将登さんは弁護士を解任していたので、当然、弁護士の姿はない。たったひとりで判決を受け止めることになったのである。

裁判長が判決の主文を読み上げた。

「1、原告らの請求をいずれも棄却する。2、訴訟費用は原告らの負担とする。」

法廷に、拍手が起こった。司法を利用した「禁煙ファシズム」に審判が下った瞬間であった。同時に、藤井さん一家の冤罪(えんざい)が晴れた瞬間でもあった。

だがこの瞬間、裁判に執拗に関与してきた作田学博士にとっては、悪夢の訪れであり、そのことを知る者はだれもいなかった――。判決の中で、作田学医師の医師法20条違反が、明確に認定されていたのだ。

3人の裁判官が退廷すると、傍聴席の最前列にいた被告・将登さんの妻・敦子さんが立ち上がり、傍聴席にいたひとりの老紳士を指さして、

「作田、恥を知れ!」

と、一喝した。「作田」と呼ばれたその男性は、一瞬、はっとしたように眼を大きく見開いた。作田博士は日本禁煙学会の理事長であり、日本における禁煙学の権威である。杏林大学の教授で、渋谷区広尾にある日本赤十字社医療センターでも月曜日と水曜日に禁煙外来を開くなど、煙草を吸う輩を啓蒙する運動の先頭に立ってきた偉大な「先生」である。

作田博士は、A家3人(原告A夫、原告A妻、原告A娘)のために、受動喫煙症や化学物質過敏症などを病名とする診断書を作成していた。裁判の書面作成にも協力するなど、原告を全面的に支援してきた.....【続きはMyNewsJapan】