1. 放送確認書の件で取材先から回答、鹿児島テレビ「弊社は博報堂を通じてCM を制作しておりません」

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2018年10月18日 (木曜日)

放送確認書の件で取材先から回答、鹿児島テレビ「弊社は博報堂を通じてCM を制作しておりません」

放送確認書に関する取材の中で、取材先から公式の回答が寄せられているので、紹介したい。鹿児島テレビと博報堂DYアイ・オーからの回答だ。

◇鹿児島テレビ

鹿児島テレビに対する問い合わせは次の3点だった。

1,放送確認書によって社印の位置が微妙に異なる理由。

2,同じ「発行番号」の放送確認書がある理由。

3,博報堂を通じて制作したCMスポンサー。

回答は次の通りである。

1 質問事項1について

社名と印の刷位置が微妙にずれている理由は、あらかじめ社印だけを刷刷した紙に放送確認書を印刷するためです。

2 質問事項2について

(1) ご指摘の 番号は「発行番号」ではなく、「契約番号」です。

(2) 同じ契約番号で複数の放送確認書が存在するケース は、放送期間毎に発行した場合や、複数の番組で放送した場合など いくつか 考えられます。

ご指摘のケースについて回答の正確を期するために、 黒藪様がご指摘された 2通の確認書について全体を写した画像お送りください。それらを確認したうえで質問にお答えいたします。

(3) なお、 黒藪様のwebサイトに「同じ発行番号の異なる放送確認書の存在が判明、鹿児島テレビ放送へ公開質問状」と題する記事が掲載されていますが、上記のとおり契約番号を発行番号と誤解されたことに基づく誤った内容になっていますので、速やかな訂正を求めます。

3 質問事項3について

弊社は博報堂を通じてCM を制作しておりません。

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回答に対して筆者は反論があるが、取材で得た結論がまだ確定したわけではないので、鹿児島テレビの要望に応じて、過去の記事の一部を暫定的に訂正・修正した。同時に同じ社印の問題を含む記事(岩手朝日テレビ、山陰中央テレビ)を暫定的に削除した。仙台放送については画像を交換した。報道の順序に若干の誤りがあったことを認め、テレビ局4社には謝罪する。調査は継続予定。

なお、高知放送については、放送確認書の10桁CMコードが欠落しているので修正しない。FOXについても、同じ時期に放映されたとされるCMにもかかわらず放送確認書の発行日に著しい隔たりがあるので、修正しない。

■「弊社は博報堂を通じてCM を制作しておりません」

今回の回答を通じて、筆者がもっと注目したのは、鹿児島テレビが「弊社は博報堂を通じてCM を制作しておりません」と解答した点である。しかし、次のPDFでも明らかなように、放送確認書の発行元は鹿児島テレビで、その書類には広告会社として、「博報堂DYメディアパートナーズ」の名前がある。

制作はしていないが、仲介者が博報堂ということか?これについては、博報堂にも確認する必要がある。

博報堂が発行したとされる放送確認書PDF

 

◇博報堂DYアイ・オー

博報堂DYアイ・オーに対する質問は次の通りである。

貴社のウェブサイトで、放送確認書に関連した業務を確認したところ、次のような記述がありました。文中に意味がよく分からない部分があるので、問い合わせさせていただいた次第です。

「CMが放送された後、各テレビ局が発行する放送確認書と広告主が購入したCM枠が契約通りに放送されたかを確認・照合・修正する業務です。この業務で確認した放送確認書は非常に重要な証憑となり広告主に届けられます」
  
 文中に「放送確認書と広告主が購入したCM枠が契約通りに放送されたかを確認・照合・修正する業務」とありますが、「修正」とは具体的に何を意味しているのでしょうか。放送確認書は、一種の証明書であり、コンピュータにより自動的の出力されるものですから、本来、人が手を加える「修正」作業は行ってはいけないはずですが、具体的にどのような「修正」をされているのでしょうか。

解答は次の通りである。

 ご指摘の弊社ウェブサイトで記載しております「放送確認書と広告主が購入したCM枠が契約通りに放送されたかを確認・照合・修正する業務」の「修正」とは、放送確認書に修正を加えるということではございません。
 
テレビ局が発行する放送確認書と、弊社システムに登録されている契約CM枠とを確認し、弊社システムでの登録時にインプットミスがあった際には、そのミスを修正するということを意味しております。
 
弊社ウェブサイトに誤解を招くような記載があったことをお詫びいたします。
何卒、ご理解を賜れますようお願い申し上げます。