1. 法知識に乏しい筆者を騙した内閣府の手口を記録する、なぜか博報堂を擁護

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2017年03月01日 (水曜日)

法知識に乏しい筆者を騙した内閣府の手口を記録する、なぜか博報堂を擁護

省庁などいわゆる「役所」に対して情報公開請求を申し立てると、役所がどのような情報を隠したがっているかが分かる。

■内閣府の不開示決定通知書

内閣府が筆者の情報公開請求に対して開示をかたくなに拒否している情報がある。それは電通が制作した新聞広告の版下価格だ。

メディア黒書で報じてきたように、政府の新聞広告の中には、電通が版下を制作して、それを博報堂へ譲り、博報堂が新聞各社に版下を配信してマージンを得ているものが複数ある。まったくあり得ないことではない(「制作代理店」と「媒体代理店」)が、これ自体に多少疑問がある。

もともと広告代理店の収益は、広告のマージンが大部分を占めるので、電通にとって版下を博報堂へ提供することは、納得がいかないシステムのはずだ。だが、内閣府はこのような方法を採用している。ちなみに版下制作費は、推定で30万円から100万円程度である。

当然、次のような疑惑が浮上する。新聞社への版下配信は、実はそれを制作した電通が行っていて、広告掲載料のマージンも得ている。電通は何の不利益も被っていない。その一方で、博報堂からも、広告掲載料として莫大な国家予算が支払されている。2重支払いの疑惑である。

このような疑惑が浮上する背景には、次のような事情がある。

①情報公開資料を、真っ黒にして、情報隠しをしている。

②博報堂が内閣府へ送付した請求書が、エクセルで作成されたものだった。通常はあり得ない。社の公式の請求書が使用される。

③請求書に日付が付されていない。これは会計システムに則して会計処理が行われていない証拠である。

④博報堂と内閣府の間で交わされた契約書に明記されたPR業務のうち、実際には履行されなかったものが含まれている。(フェイスブックやツイッターのコンテンツ制作) 

⑤総務省、文部科学省、環境省などでも、博報堂がからんだ経理の疑惑がある。たとえば文部科学省は、9ページのホームページ制作に2100万円を支出している。

⑥地方自治体のレベルでも、博報堂の業務が問題になったことがある。(盛岡市、大槌町、横浜市、志布志市など)

⑦民間企業との間でも問題を起こしている。

⑧過去に国会で繰り返し、博報堂の経理問題が取りあげられている。

◇悪質な騙しの手口

さて、電通が制作した新聞広告の版下制作費の情報開示を、内閣府が堅くなに拒否している問題に話を戻そう。筆者は拒否の具体的な実態を記録している。

筆者は、1月6日に、内閣府に対して次のような情報公開開示を申し立てた。

 平成27年度の「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広報テーマの広報実施業務等」の中で、博報堂がかかわった新聞広告の版下制作者と制作費を示す資料の開示。

「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広報テーマの広報実施業務等」とは、博報堂が内閣府と交わしたプロジェクトの名称である。このプロジェクトの中で、博報堂が配信する広告の版下の一部を電通が制作している事実がある。

そこで筆者は、その版下制作費の開示を求めたのである。もし、その金額が、莫大なものであれば、電通が既に版下を新聞各社へ配信して、広告掲載料を支払い、みずからはマージンを得ている可能性があるからだ。

ところがこの情報公開請求に対して、内閣府から連絡があり、次のように請求内容を変えてほしいと要請してきた。

  平成27年度の「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広報テーマの広報実施業務等」の契約に基づき博報堂が掲載を行った新聞記事下広告の中で、当該契約に基づき博報堂以外の社が版下を制作した新聞広告と、その版下制作会社を示す資料。

法律に無知な筆者は内閣府の提案を承諾した。が、これがトリックであることに後で気づいた。引用文の「当該契約に基づき」の部分に注意してほしい。当該契約というのは、「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広報テーマの広報実施業務等」のことである。

電通の版下制作は、「当該契約に基づ」いたものではなく、別の契約に基づいたものである。従って、電通が「当該契約に基づ」いて制作した版下は存在しない。情報公開以前の問題として、資料の不存在ということになる。こうして内閣府は、法律の知識に乏しい筆者を騙し、重要な情報を隠したのである。

実際、この情報公開請求は、「博報堂が業務の一部を第3者へ請け負わせた事実はなく、請求のあった行政文書は存在しないことから、不開示とした」と結論づけられたのである。

当然、内閣府の決定に対して、総務省(高市早苗総務大臣)に異議を申し立て、開示拒否のプロセスを明らかにする。

ちなみに現在、博報堂へ天下った阪本和道(内閣府)、田幸大輔(内閣官房出身)両氏の在職中の職務歴につて情報公開を請求している。こちらについては、筆者も徹底した調査を進めている。