1. 内閣府に続いて文科省でも博報堂がらみの資金疑惑、 民主党の蓮舫氏らは事業仕分けで何をしていたのだろうか?

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2016年12月13日 (火曜日)

内閣府に続いて文科省でも博報堂がらみの資金疑惑、 民主党の蓮舫氏らは事業仕分けで何をしていたのだろうか?

メディア黒書で既報したように文部科学省は、平成27年度と28年度に「日本人の海外留学促進事業」(総額で約1億6000万円)の計画の中で、合計4件のウエブサイト制作を発注している。受注したのは、博報堂、博報堂プロダクツ、バズルの3社である。

受注年度、受注社、受注額は次の通りである。

【平成27年度】
博報堂:1500万円
博報堂プロダクツ:170万円
パズル:160万円

【平成28年度】
博報堂:2100万円

これらの記述の裏付けは、行政事業レビューシートである。その実物も提示しておこう。

 

わたしがこのレビューシートを公表したのは、情報公開請求したこのプロジェクトの見積などを、文部科学省が黒塗りで隠したからである。肝心な部分を隠している。資金疑惑があると直感した。そこで他のルートで取材したのである。出てきた資料が上記のものだ。

■文部科学省が黒塗りにした書面

◇博報堂への質問状

この問題について、わたしは博報堂に対して質問状を提出した。最初に回答を、それから質問状を紹介しよう。

【回答】

お返事が遅くなりまして失礼いたしました。
お尋ねいただいた文部科学省様の件につきましては、委託されている広告会社として詳細をお答え申し上げる立場にはありません。

よろしくお願いいたします。

【質問状】

 このほど入手しました政府の行政事業レビューシートによると、貴社に関して文部科学省から下記の支払いが記録されています。

【平成28年度】
印刷、発送費:2700万円  
ウェブサイトの制作:2100万円  
グラフィック制作:1100万円
動画制作費:400万円     
ノベルティ制作:400万円     
その他:600万円      
事務担当者人件費:700万円    

   このデータを基に次の質問をします。

①印刷と発送費で2700万円になっていますが、どのような出版物を何部印刷され、誰に何部発送されたのでしょうか。
 
②ウェブサイト制作費が2100万円になっておりますが、完成したウエブサイトを教えてください。また、平成27年度にもウェブサイト制作費として1500万円が記録されていますが、平成28年度に制作されたものとは別のウエブサイトということでしょうか。

③グラフィック制作費が1100万円となっていますが、具体的な成果物を教えてください。

④その他として600万円になっていますが、内訳を教えてください。
月曜日の夕方まで回答いただくようにお願いします。

◇パズルは「機密事項」と回答

一方、パズルに対しては電話取材を行った。実際に同社が制作したウエブサイトを示すように求めたが、「機密事項」なので教えられないとのことだった。

結局、存在が明らかになっているウエブサイトは次の1件に過ぎない。

■「日本人の海外留学促進事業」のウエブサイト

このウエブサイトによると、「日本人の海外留学促進事業」には多数の企業がスポンサーとして加わっている。スポンサーからの支援金がどう使われているのかも検証する必要がある。これは国の事業に位置づけられているからだ。

内閣府だけではなく、文部科学省でも博報堂がらみの資金疑惑が浮上したのである。

民主党の蓮舫氏(写真)らは、事業仕分けで一体何をしたのだろうか。肝心な部分をスルーしているのである。それとも広告代理店は、国策プロパガンダの実働部隊として特別扱いで、法外な出費にあえてメスを入れなかったのだろうか。

政治家としての資質が欠落している。