1. 静岡県の広報紙『県民だより』、4万部水増し、各地で発覚する広報紙の「折り込み詐欺」

地方自治体の広報紙・公共広告の水増しに関連する記事

静岡県の広報紙『県民だより』、4万部水増し、各地で発覚する広報紙の「折り込み詐欺」

静岡県が県民の税金で制作して、新聞折込のかたちで配布している広報紙『県民だより』が、約4万部水増しされていることが分かった。

『県民だより』は月刊の定期刊行物で、静岡県は1回に付き約106万部を印刷している。

このうち新聞折込に割り当てられる枚数は、静岡県によると979,350部(2020年4月)である。これに対して、静岡県下における新聞の発行部数は、939,858部(2020年4月)である。

『県民だより』の卸部数が、新聞発行部数よりも、約4万部過剰になっている。

たとえ新聞販売店に「押し紙」が1部たりとも存在しなくても、約4万部が「水増し状態」になっている。かりに「押し紙」が存在すれば、「水増し部数」は、4万部の比ではない。3割の「押し紙」があれば、約32万部が新聞に折り込まれずに廃棄されていることになる。1割の「押し紙」でも、約13万部が「水増し」状態になる。

筆者ら取材チームの調査によると、多くの道府県で広報紙の水増しが発覚している。水増しの温床に、新聞社の「押し紙」政策があることはいうまでもない。